a comfortable vacation

2010.11.17
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カテゴリ: all that jazz
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おばあさんが住んでいる家で、100坪くらいの土地に、昭和に建てられた家と、
シンプルできれいな庭があった。
庭はよく掃除と手入れが行き届き、主な木は桜の木が2本。
それ以外に花などは、植えられていない。
1本の木は母屋に向かって、右側の端に、もう1本は左側の端に。
左側の桜の枝ぶりはとてもよく、庭の上を半分くらい覆うように枝が伸びていた。
庭の土は常に茶色く、つまりそこに雑草などは生えてなく、落ち葉なども落ちていない。
家のまわりに垣根がないから、常に庭全体を皆が見ることができ、春になると、時期をずらして

土の上がピンクになると、おばあさんが箒とチリトリで、きれいに掃除をしていた。
おばあさんと2度ほど、話したことがある。
「桜はきれいでいいと皆が言うが、手入れが大変よ。」とか、家族の話とか、夜中トイレに
行く時の話しまで聞いた。
近所のおばあさんとして軽い親しみを持っていたわりには、実は昨年亡くなっていたという
事を全く知らなかった。
そしてその後、ご親族の方がそこに住んでいたという事も。
それを知るきっかけになったのは、1週間程前から、桜の木が切られ、家の取り壊しが
始まったからだ。
私もオットもつい最近、そのおばあさんを見かけたように思っていた。
庭を箒で掃いてる姿を見た気がした。

大好きだった家がなくなり、そしてあの枝ぶりのよかった桜の木が切られ、なんとも寂しい。
あんなシンプルで素敵な庭は、これから先もそうそうお目にかかれそうにない。





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Last updated  2010.11.17 08:16:16


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