un jardin tranquille

un jardin tranquille

2008.05.05
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カテゴリ: 作り噺

   買ったばかりの鋸はまるで拳銃のような鞘に納まった、

   私の手にはおえなさそうなものだった。

   それでも片手で持ってみると、思ったほどは重くない。

   試し切りがしてみたくなった。

   ベランダに出て、古くなって捨てようと思っていた木箱に

   ギザギザの歯を当ててみる。

   軽く引いてみたが、歯がひっかかってうまく引けない。

   角度を変えてなんどか引いた。

   木片が飛び散り、切り口はがさがさとささくれ立ってしまった。

    この切り口じゃ、美しくないな・・・

   そう思いながら何度か引いていると、2センチほどの木に

   のこぎりの歯が食い込んで、肌色のおが屑が飛び散った。

   カチッと音がして、なにか硬いものに当たった感じがしたが、

   私が気にすることなく、のこぎりを引き続けた。

   最後のひと引きをすると、木片は命を失った生き物のように

   ベランダのタイルの上に転がった。

   生まれたばかりの生き物のような肌色の切り口をよく見ると、

   古釘も木片と一緒にきれいな断面を見せていた。

    よく切れる鋸でよかった・・・

    これならなんでも切れそうだ。

   飛び散ったおが屑をかき集めながら、

   タイルの上に横たわった鋸を見つめて少しだけ安心した。

   * * * 

     今日はガーデニングショップに行って、土いじりするとき用に長靴(長くないけど・・・)と 新しいジョウロを買ってきました。

     で、まずは、片づけから・・・いらなくなった木箱(結構大きい)を捨てるのに、父から借りたのこぎりで箱を分解してみました。






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最終更新日  2008.05.05 17:16:44コメント(0) | コメントを書く
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