歩けば治る。

　年齢を問わない。
　無理がない。
　気持ちのリフレッシュになる。

　「気軽に」というイメージがあるのですが、実は大変な効果と、落とし穴があ
　るのです。

　正しい体を造っておいて、正しい体の使い方でウォーキングすると、日常のデ
　スクワーク、家事などでゆがんでしまった体をもとどおりに矯正してくれる効
　果があるのです。

　逆に、Ｏ脚だったり、がに股だったり、骨盤がずれていたり、仙腸関節が開い
　ていると、効果があまり期待できないばかりでなく、ずれた土台、ぐらぐらす
　る支柱のせいで、ますますゆがみを増大させてしまうこともあるのです。

　これはウォーキングに限らず、全てのスポーツに共通しています。

　想像してみてください。

　ここに１本の真っ直ぐな棒があって、地面に突き刺さっています。

　垂直に刺さっていれば、一番下も、一番上も土台から全くずれないはずです。

　でも、ほんの1cmだけ、右か左に傾いていたらどうでしょう。

　上に行くほど、そのずれは大きくなります。

　人間も同じで、土台がずれていると、上に行くほど傾いてしまいます。

　人間には、本能的に「バランスを取る」という力があります。土台のずれを、
　脊椎を曲げ、頚椎をゆがめてバランスを取ろうとするのです。

　それが「ゆがみ」の正体なのです。

　ゆがんだ状態で動けば、特定の場所に不自然な力がかかり、パフォーマンスが
　落ちるばかりか、場合によってはケガをしてしまうこともあります。
　およそ人に現れるもろもろの不調は、正しくない体で、誤った動きをしたこと
　が原因で発生する物がほとんどなのです。

　正しく歩くには…こんなイメージでやってみてください。

　体を真っ二つに、左と右に分ける一枚のガラスの板を想像してください。

　ガラスは自分の体に垂直に刺さっています。前かがみになったり、反ったり

　すると、ガラスの軸がずれるので注意してください。

　その状態でももを締めて、内モモをそのガラスにすらせるようにして歩くと

　歩幅は狭くなりますが、正しい歩き方になります。

　中心の一枚だけでなく、もっとたくさんのガラスの板をイメージすると、

　制空圏ができるようになります。武道なら、そこに入ってきた途端に

　あたかもガラスが音をたてて割れるように感じたりできるようになります。

　距離感が大切なスポーツはたくさんありますが、相手との距離を測って動く

　のではなく、自分の制空圏を自然に持っていれば、正しく、速く動けるように

　なります。

ジャンル別一覧