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2006.06.20
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カテゴリ: カテゴリ未分類
今日、同業者の方にお会いしに京都の高島屋に行ってきた。

同業者といっても、同類ではない。

その方は、事業を始めて今期で9年目になるということだから、私にとっては大先輩。

かつ、ご自身がオーナーデザイナーさんでいらっしゃるので、私よりはるかに仕事の守備範囲も広い。

フランスから輸入してビンテージの素材を使った独創的なジュエリーだ。

前期から今期にかけては、全国の百貨店での催事があり、一年中場所を変えて自社のジュエリーを紹介されている。

一度だけ、同じく大阪の高島屋で催事をされているときに、私が会いに行ったのがはじめての出会いで、今回でお会いするのが二度目になる。

今日は、催事の最終日でお忙しい中、私が顔を出すと、わざわざお時間を作ってくださり、一緒にお茶をさせていただいた。

席に座って、飲み物をいただきながら、催事の様子など、通りいっぺんのことを私がお尋ねしていたところ、



別に、私のことを「すごいですね」とか「いいですね」とかそんなありきたりなことをいうためにわざわざお金と時間を使って私に会いに来たわけではないわよね?

すごいですね、いいですね、と言われても、私は何も喜ばないわよ。

そんなの当たり前だもん。いつも最高の商品を提供しているから。

商品が「いい」のは当たり前。

それに、私がやっていることは、別に何もすごくない。

だって私はプロだから。

プロの人に向かって「すごいですね」というのは、逆に失礼だと思う。

プロが素人と違うのは当たり前で、そんなことはすごくもなんでもない。

私がやっていることは、私のミッションで、私はこれしかできない。

この世界しか知らない。

だから、私にとっては、すごくもなんともなくて「当たり前のこと」をやっているだけ。





あまりに的を得ているので、ぐうの音も出なかった。

自分の言っていたことがあまりに陳腐に思えた。


「Cizzeさんがここに来た目的は他に何かあると思う。

私から何がほしいの?

何かがほしくなければ、わざわざ時間とお金を使って私に会いに来ないと思う。




その言葉にやさしさも情も含まれていなかった。

ただただ鋭くとがったナイフのような言葉。


おっしゃっていることは、図星だったが、私も何で今自分がここにいるのか分からなかった。

でも、何かが得たかった。

もちろん私もそんなにバカではないので、競合他社から販売ルートをいただきたいとか、そんなメソッドやテクニックを期待していたわけではない。

それなら、何か。。。

心の中に自分自身で問うてみた。


ゆっくりゆっくり考えた。その間はずっと沈黙だった。

ここ数ヶ月、ずっと迷っている。

自分が正しい方向に進んでいるのか。

自営は自由だ、

自分の信じた道だけを進めばいい、と

自由を謳歌している反面、

私が進んでいる道を誰かに厳しく評価されたい、と

心の中で願ってきた。

通りいっぺんの「すごいね」「いいね」という言葉ではない。

今日も

「Cizzeさんもそんなこと言われてもうれしくないでしょう?」

その通り。

はっきりとダメだししてくれる誰かに会いたかったのかもしれない。

誰かにしっかり叱ってほしかったのかもしれない。

なんとなくこみ上げてくるものがあった。

嘘はつけない。

会って二度目の人に、私は中身を見透かされてしまった。



「ものを作っている人の力になりたいんです」

「でも、私が正しいかどうか、迷いがあるのです」

少しずつ言葉をつづけた。

意味のあることを言ったのかどうかも今となっては分からない。

迷っている自分をちょっとだけ許してみた。

ちょっとだけ肯定してみた。

迷っていることが恥ずかしいと思っていたから。

でも、ちょっとだけ許すと、ひゅるひゅるひゅるとなんとなく楽になってきた。



「力は、出すだけではダメ。

蓄えないと。

蓄える時期があるから、

出す必要がある時に出せるから。

だから、今、蓄えてもいいんじゃない?」


と最後にその人が言った。





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Last updated  2006.06.20 17:34:15
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