入間市の塾 愛夢舎からのメッセージ

入間市の塾 愛夢舎からのメッセージ

PR

×

Profile

愛夢舎 塾長

愛夢舎 塾長

Calendar

Comments

あいうえお@ Re:サザエさんで摂関政治(01/14) めちゃめちゃわかりやすい 学校の授業でも…
いんこだいふく@ Re[7]:アメリカより愛を込めて(10/11) こんにちは!初見です!私も今今愛夢舎で…
http://buycialisonla.com/@ Re:試験前だけど(06/23) cialis 20 mg everydayusa cialis onlineb…
http://buycialisonla.com/@ Re:埼玉県立入試 出願者数速報~志願先変更1日目(02/23) effects of viagra and cialiscialis samp…
http://buycialisonla.com/@ Re:ネコ年(09/16) drug interaction lisinopril and cialisc…

Archives

2026.05
2026.04
2026.03
2026.02
2026.01
2008.01.14
XML

不吉なタイトルでございますね。

大丈夫です、「死」とかそういうモノを扱うわけではありませんから。

哲学・思想・精神世界方面をかじられた方ならお分かりだと思いますが、
デンマーク出身の哲学者
キェルケゴール が1849年に発表した
「死に至る病」 という著作があります。

冬期講習で、中学3年生の国語の授業を担当したのですが、
テキストの文章の一節に、
キェルケゴール的な部分があって、
毎年その文章は扱うのですが、
その意味が理解できる子とできない子が半々くらいに別れ、
今回は比較的、理解できる子の方が多かったのですが、
その「難しいバージョン」ということで
最近、「死に至る~」が少し話のネタになっています。

僕は大学時代にこの本を読んだのですが、
「書いてあることは読めるし、
それぞれの言葉の意味も知っているけれど
書いてある内容が理解できない」
という奇異な体験をした、思い出のある本です。
結局、なんとなく言わんとすることを理解するまでに
半年近くかかったかなぁ。

それは、第一編のド頭にはじまります。
紹介してみましょう。


人間とは精神である。

精神とは何であるか?

精神とは自己である。

自己とは何であるか?

自己とは自己自身に関係するところの関係である、
すなわち関係ということには
関係が自己自身に関係するものなることが含まれている―
それで、自己とは単なる関係ではなしに、
関係が自己自身に関係するというそのことである。

人間は有限性と無限性との、
時間的なるものと永遠的なるものとの、
自由と必然との、綜合である。

要するに人間とは綜合である。

綜合とは二つのものの間の関係である。

しかしこう考えただけでは、人間はいまだなんらの自己でもない。

二つのものの間の関係において
関係それ自身は否定的統一としての第三者である。
それら二つのものは
関係に対して関係するのであり、
それも関係のなかで関係に対して関係するのである。

たとえば、人間が霊なりとせられる場合、
霊と肉との関係はそのような関係である。

これに反して
関係がそれ自身に対して関係するということになれば、
この関係こそは積極的な第三者なのであり、
そしてこれが自己なのである―
(以上、岩波文庫版より引用)

・・・と、この調子で延々と続いていくのですが、
「関係」という言葉が連発してくるあたりで
もうワケが分からなくなってきますね。
土台、日本語で理解しようとするから
余計難しいというハナシもありますが、
まあ、よくもこんなに分かりづらく書くことができるもんだと、
哲学科出身の僕からして、思いますよ、ホント。

さて、中学3年生は、
もちろんこの文章を読んだわけではありません。
もっと簡単に、核となる部分だけを書いたものがあって、
それは次のような感じです。


自己を観察するのは、他人を観察するのとはちがう。
私はこういう人間であるという結論に私が到達した瞬間に、
その結論は必然的に誤りとなるだろう。
なぜなら私はこういう人間ではなく、
私がこういう人間であると考える人間だからである。
しかし実は、そういった瞬間に、
私は、もはや私がこういう人間であると考える人間ではなく、
私がこういう人間であると考える人間だと考える人間であろう。
(加藤周一氏「日本人とは何か」より)

どうです。
大分、分かりやすくなったでしょう?
(・・・そうでもないですか?)

この一節でキェルケゴールと同一なわけではありませんが
「関係連発部分」で言わんとしていることと大分近いと思います。

もっとも、中学生にとっては、
それでもやっぱり難しく思える場合が多いのですが。
(だから結局、僕が図式化して説明することになる)

さて、なんで突然こんな文章を持ち出したかというと、
いよいよ入試が迫ってきて、
ここで言われている人の自己認識の多重構造が
結構な役割を果たす場合が出てきているからです。

例えば、昨日、
受験生を集めて、それぞれの志望校の過去問を
テスト形式で一斉にやってみるという機会を作りました。

張り詰めた空気の中、真剣に問題に挑む。

その場で採点をして、結果を目の当たりにする。

合格できるとは到底思えない得点・・・。

ある生徒はパニックに陥ります。
またある生徒は
「もう、どうにでもなれ」と自暴自棄になる。
強がりで
「アハハ、こりゃひどい!」と、
涙目で笑ってみせる生徒もいる。

練習で問題を解いただけで
そんなに大きな衝撃を受けてしまう、
いったい、受験というものは
15歳の子たちにとって大変な重圧なんですね。

ところで、ここで例の「多重構造」が登場します。

「今、自分は落ち込んでいるなぁ・・・」

そうやって自己自身に関係する自己がいるかどうか。

自分が落ち込んでいる、
自分がパニックになっている、
その「自己自身」をとらえ、分析する「自己」は 冷静 です。
ともすると、
パニックに陥っている自己自身をみて
「おやおや、大変だよ、このボクは。
もっと冷静になりなさい。」
と、自己自身に指示を与えることすらできる。

反対に、
自己と自己自身との区別がなくなって
構造の多重さが失われると、
これは理性をはなれ、ただ感情に流されるままになってしまう。
そうすると、勉強も手につかないし、
食事もノドを通らない。

これは大変難しいことだとも思いますが、
だから、自分の様子を
冷静に見ている「自己」を感じること。
これは、難局を耐え、乗り切るときに
ひとつの方法として役に立ちえます。

僕なんて、
その多重構造が結構ハッキリしているもんだから
「お前から『冷静さ』をとったら何も残らない」
大学時代、学友から揶揄されたもんで、
それはそれでどうかと思いますが。

ただ、面白いのは、
そんな僕が、
構造の多重さを見失って、
感情の起伏を自分の根幹にダイレクトに受けるとき
どうも僕は 「人間らしく」 なるようです。

だから、そのバランスが重要ということになりますよね。

受験のプレッシャーにオロオロしている彼らは
とても人間らしい。
自分の状態を冷静に分析して平然としている15歳は、
確かに、気持ち悪いかもしれない。

そうは言っても、
15歳、18歳の子たちが
明確に「冷静な自分」を感じるということは
そんなに簡単なことでもないでしょう。
だから、大丈夫。
それでもそういう自分を少しでも見出せたら
多少は気がラクになるかも知れませんよ。

ここまでくると、
知識の定着とかそういう以前に
メンタルヘルスの方がよほど気になります。
それこそ、胃に穴が開くんじゃないかというほど
彼らは思い悩むもんで。

それを乗り越えたとき
確かに、彼らは大きな財産を得ているのですが。

Kama






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008.01.14 17:23:58
コメント(3) | コメントを書く
[カマティーのひとりごと] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


はじめましてw  
亜ン仔  さん
初めまして亜ン仔デスw
訪問ありがとぅございましたw
おぉ・・・
つぃつぃ見いっちゃいましたぁ。。。
(2008.01.14 20:34:08)

Re:死に至る病(01/14)  
なんとなくわかったようなわからないような・・・
おじさんには難しすぎますね (2008.01.14 22:27:21)

>死に至る病  
ダイ さん
メタ認知ってやつですか。
ヴントの内観法を思い出します。

>しかし実は、そういった瞬間に、
>私は、もはや私がこういう人間であると考える人間ではなく、
>私がこういう人間であると考える人間だと考える人間であろう。

『自分の無意識を意識化する。
 しかし意識化されたものはすでに無意識ではない』
って言葉を思い出しました。
う~ん、まるで修行ですね(笑)


冷静さが大切というのはよく分かります。
指導者は熱い気持ちを持ちながらも
冷静さというものは持ち合わせていなければなりません。

しかし世の中にはなかなかそういう指導者ばかりではなく
自分の都合に合わせてまるで後付けのように理屈を述べたり
ポリシーを感じさせない人も多くいるのでしょうか。

子どもに迎合することなく
だからといって大人の視点のみにとらわれることもなく
指導者としての姿勢を持ち続けていたいものですね。 (2008.01.17 03:57:31)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: