【カラーガード大好き】マイレージジャンキー 時々 「鉄」

【カラーガード大好き】マイレージジャンキー 時々 「鉄」

2007/06/20
XML
テーマ: 鉄道(25316)





高岡短大の学長さんとかが議論した。でも、残せと言ってるだけじゃだめなんです。一日6000人の人が乗ってる。山形鉄道は何人ですか、あ、2200人。そうですか、ありがとうございます。この人たちが殆どお年寄りだったんです。止めたらどうなるか、絶対にバスを走らせなきゃなんない。でないと6000人の人が動けなくなっちゃう。病院も行けなくなっちゃう。



じゃ、車に乗れっ。つったって、70や80の人が運転できるかっ。逆に年々、今まで車に乗ってきた人が、75とか80になると、危ない訳です。やーっぱり電車の方が楽だって言って、免許を返す人が出てくる訳です。こういう人がどんどん増えて来るんですよ。どうせバスを運行しなきゃなんない。どっちが安いんだ。計算しました。電車とバスと。



この話の場合は、実は同じだと言う結論になった。どうしてかと言うと、電車の運行費用は殆ど人件費です。運転士さんと車掌さんの給料です (notoshun注:万葉線はワンマン運転で車掌さんは殆ど乗ってません) 。バスも同じだったんです。ただ、6億円出して、一度線路を直さないとバスと同じ条件にならない。バスは道路を走ってるから。バスは道路代払っていないです。誰か6億円出して、もう一度線路を直してくれたら、バスと同じですね、と言う話になるんです。だったら6億円無駄だべ、という話になるんです。



ですが、電車の方がバスよりも全然お客さんが多いんです。これは明らかなんです。他の街で、耐え切れずに列車を廃止したところが一杯あるんです。平均して10年くらい経つと、お客さんが3人に1人くらいまで減ってしまうんです。どうしてなんだべ、っていうと、バスはバス停に立って、いつ来るか分かんないバスを待つのが結構辛いんですね。誰か送って下さいよ、っていう話になる。電車は時間通りに来るんで。後は、駅もあるし、雪も降らないし、雨も降らないんです (notoshun注:万葉線は路面電車なんで、多くの停留所に屋根はありません) 。やっぱ安心なんです。それで、やっぱ電車にしておいた方が、お客さんが全然多いんです。第一電車だったら観光客が、当時誰も居なかったんだけれど、観光客だって乗るかも知んない。



それと、余りにも全員が車に乗っていた富山県は不味いんじゃないの。電車の一つくらい、シンボルにして残すくらいの余裕はないのかよ、と提言したんです。そんなことで6億円払えるかよ、喧喧諤諤の議論になったんです。その結果、どうせ行政が支援するなら、子供が喜んで、全国からお客が来るような、チャンスを作ったほうが良いじゃないか、6億円出そうじゃないか、という結果になったんです。



それで、赤字を絶対に一定に抑えると言う約束で、6億円出そうじゃないかと言う話になったんです。黒字にはなりませんよ。でも、市民に6億円出せる訳が無いんです。高岡市と新湊市と県でそれぞれ1億5千万円、これだけ行政が出そうと。でもそれだけじゃだめなんです。行政がお金を出しただけではみんな乗らないんです。じゃあ地元の有力企業が出しましょうか。それだけじゃ市民は何とも思わない。本当は税金から出しているんで懐痛んでいるんですけど、税金払っていない人も多いですから。それで、皆さんお金出してください、と募集したんです。それで寄付を集めたんですが、この寄付は税控除の対象にします、という英断を当時の財務局がやるんです。これはその後も全国に普及していてて、知らなかったら、是非覚えて置いてください。万葉線以降、鉄道を維持するために寄付すると税控除の対象になるんです。これは当時の高岡市長が財務局OBだったんで出来たことなんですけれども、一度やってしまったら、これは既得権なんで、全国どこでもなんです。で、何とか1億5千万円集めた。行政の4億5千万円と合わせて6億円集まった。



乗る人は運賃としてお金を払います。大事なのは、鉄道を残したいと言う変わった市民が身銭を切ったことなんです。分かりますか。市民全員は税金としてお金を出すし、使っている人間はどうせ運賃を払うんだけれども、「使わないかも知んないけれどもあたしは金くらい出します」という人たちが居たんです。これが非常に大事なことなんです。



それだけじゃないんです。ラクダ高岡と言うNPOの人たちが「電車乗ろうよ」と言って毎日のようにイベントをやるんです。さっきのガイドさんみたいに色々面白いことを考えるんです。そんなことをしていると奇跡が起きたんです。全国どこでも起きたことがないことが起きたんです。



日本の電車は山手線とか京浜東北線ですら、お客さんは毎年減ってます。知ってますか。この線はなんと5年連続でお客さんが増えているです。びっくりしたんですが、毎年毎年増えているんです。何で増えてるんだ。高校生は少子化で毎年減ってます。客が増える訳無いんです。ところがこの線は増えているんです。



調べてみたら、どうも、やっぱ10万円出したんだから、1年に3回くらいは電車に乗ろうや、ていう人が居るみたいなんです。こういう人がちょっとだけ増えたんです。ちょっとだけです。正確に言えば20人に1人くらいです。驚くべきことに、だんだんこういう意識が拡がって来ているんです。年々客は増えつづけているんです。



で、これで終わっちゃあいないんです。どう終わっていないかと言うと、真似するところが出てきたんです。隣の福井県で越前鉄道って言うのがあるんです。京福電鉄という会社がやってたんですが、運行停止命令になったんですよ、事故起こして。設備がボロくなって、人は死ななかったんですけど、電車が暴走して、駅にぶつかってぶっ壊れるという事故を起こしたんです。それで、運行停止になって、そのまま廃止だろ、ってずっと思ってたんです。



ところが、この万葉線の動きを勉強した人たちが居て、た~めし~に、同じやり方でやってみようか、みんなでお金出し合って。実は僕は馬鹿にしてたんです。

福井県。何のとりえもない福井県。日本地図で、どこが福井か当ててみろっていったら、日本人で一番分からないのが福井県なんです。そんな地味で面白くないところでやったってどうせダメだろうと思ってたんだけど (notoshun注:失礼過ぎです) 。これは、ホントに、申し訳ありませんって謝るしかないだけど、客増えたんですよ。

それを見ていたのが、富山県の富山市なんです。JR富山港線から作った富山ライトレールなんです。実にどうしようもない田舎を走っている。でも、ちょっと運河がきれい。



富山にですね、JR富山港線という線があったんです。これを廃止して、3セクが引き取ったんですが、このままでは客が乗らない。そこで作り変えまして、ホームを低くして、それから、電車をお洒落なヨーロッパ風の高性能路面電車に入れ替えたんです。電車の本数を15分に一本にしたんです。そして、どうなったかと言うと、お客の数はきっかり以前の2倍になったんです。



これはかなりやらずぶったくりなんです。線路はJRからタダで寄付させて、鉄道高架事業と言うのをぶち上げて国から補助金取りまくって、市長は巧みでしたよ。まあ、やった訳です。彼の狙いは、全国初の取組みなんで、全国から視察が殺到して富山のホテルの客が増えると言うことだったんですけれども。



こういう格好のいい例もあるんですが、スタートはさっきの万葉線というボロボロの電車を何とか残したいと、一生懸命ラクダ高岡という住民の人たちが頑張って、最初は市議会全員が、バカかお前らと言ったのに、最後は全員が、あんたの方が立派だと言って、やりましょうと変わったんです。これが日本の歴史を変えたんです。後はくどくど言わないけれども、和歌山でもありました。和歌山の悪口を言う訳じゃないんですけれども、和歌山が最後に新聞をにぎわしたのは、もう忘れたかも知れないけれども、和歌山の毒入りカレー事件と言うのがありました (notoshun注:悪口にしか聞こえません) 。誰も地元の企業が引き受けない線を、なんと岡山の会社が、運営だけなら手伝ってやっても良いよ、と言い出した。岡山電気軌道という会社が引き受けた。



今度は三重県の三岐鉄道って会社でも起きました。三重県のね、桑名っていう、ものすご~く荒れちゃった町があるんです。その手は桑名の焼ハマグリっていう言葉しか多分誰も知らないんです。非常にボロボロになっちゃた町なんですけれども。実際電車が残っております。線路が普通の線路の半分しかない小さな電車なんですけど。


以下、長井線の話題に入るんですが、省略します。ストーリーは簡単ですね。ボロボロの赤字線であっても、やり方によっては残せるんです。お客も増やせるんです。私も、京福が生き残るとは全然思っていませんでした。これって凄いことだと思いませんか。無論全ての路線で可能な訳ではありませんけど。

この講演が終わると、もう、復路の電車の出発ギリギリでした。荒砥駅舎を見るまでもなく、急いで電車に乗り込むことになったのでございます。次回は、荒砥から米沢までの撮影分をご紹介します。

【卒煙式の表示】

ステータス: 中将
卒煙日: 2007年 5月 25日
卒煙からの日数: 26日 1時間 59分
延びた寿命: 3日と23時間38分
節約できた金額: 15649円(節税分 9867円)
節煙本数: 1043本 104.33m 琵琶湖最大深度
節煙本数: 51箱 102.01m 博多ポートタワー


【昨日のマイレージジャンキー的な成果】

朝食(SUICA)
ローソン(JCB) 3×1.5倍≒約4マイル(NH)

良ければ一票お願いします。

過去の旅行先の一覧はこちらに!






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007/06/21 11:11:57 PM
コメント(4) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: