平成26年2月27日発表の韓国からの報告である。認知症にもビタミンCが効く可能性がある。希望者には高濃度ビタミンC点滴療法(ビタミンC12.5g/30分または25g/50分)を1万円(税別)で行う。3月からは毎週火曜日および土曜日の看護師を増員して各種点滴療法(超高濃度ビタミンC/高濃度ビタミンC/グルタチオン/マイヤーズカクテル)に対応する。 Cell Death Dis. 2014 Feb 27;5:e1083. doi: 10.1038/cddis.2014.26. High-dose of vitamin C supplementation reduces amyloid plaque burden and ameliorates pathological changes in the brain of 5XFAD mice. <以下、要約の凡訳> 高濃度ビタミンC補充はアルツハイマー病マウスにおけるアミロイド沈着を減らし病理変化を改善する。 脳血管門(グルコースをはじめとする必須内因性物質の取り込みと異物を排出する積極的なメカニズムを有する中枢神経組織の毛細血管内皮細胞)破綻やミトコンドリア機能不全は認知機能不全や神経細胞損傷を特徴とするアルツハイマー病の発症機序に関わっている。ビタミンCは重要な抗酸化物質であるだけでなく、脳血管門保全およびミトコンドリア形態の調節物質であると報告されている。アルツハイマー病における血漿ビタミンCレベルの低下が病状進行に影響を与えている可能性がある。しかしながら、アルツハイマー病の発症機序におけるビタミンCの役割に関するアルツハイマー病マウスモデルによる研究はネズミが体内でビタミンCを作ることが出来るため阻まれてきた。ビタミンCがアルツハイマー病の発症機序にどのように関与しているかを調べるために体内でビタミンCを作ることが出来ないGuloノックアウトマウスとアルツハイマー病マウスを掛け合わして、ビタミンCを体内で作ることが出来ないアルツハイマー病マウスを作成した。このマウスに低濃度ビタミンC補充(0.66 g/l)または高濃度ビタミンC補充(3.3 g/l)を与えた。高濃度ビタミンC補充マウスでは大脳皮質および海馬におけるアミロイド沈着を減らし、脳血管門波状およびミトコンドリア変性を改善することがわかった。これらの結果から高濃度ビタミンC補充はアルツハイマー病様病理変化を防ぎ得る。