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2023.06.26
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テーマ: 戦争と平和(55)
カテゴリ: カテゴリ未分類
 2023年も6月23日、「沖縄慰霊の日」がやってきました。
 1945年の沖縄戦の組織的な抵抗が終わった日(6月23日)から78年が経過しました。

 沖縄県では、1961年から毎年、6月23日を「沖縄慰霊の日」と定め、学校を休みにし、沖縄戦で亡くなった日米両軍と民間人を含め20万人とも言われている犠牲者を慰霊する日としています。
 この日には、糸満市摩文仁の平和記念公園で「沖縄全戦没者追悼式」が開催され、公募で入選した「平和の詩が朗読されています。

 2023年の「平和の詩」に選ばれたのは、那覇市にある通信制私立の開成国際高校3年生の平安名秋さんの詩です。
 その全文を紹介します。




<摩文仁の丘の慰霊碑>


  「平和の詩」(平安名 秋) 

夏6月
溶けかかったアイスを手に走り出す
緑 萌ゆる この島の昼下がり

礎に刻まれた「兄」のように
まるであの日のように
そっと触れるおばぁの涙は
陽炎が登る摩文仁の丘に
ただ果てしなく広がっていく

その涙は体を包み込み
私を「あの日」へといざなう

限りないこの空は
何を覚えているのだろう
涙に満ちたおばぁの瞳は
何を語りかけているのだろう 

78年前の
あの日
あの時
かけがえのない

たった一つの命が
憎しみと悲しみの中で
散っていった

名も無き赤子の
微かな
微かな泣き声は
震える母の手によって
冷たく光の無いガマの中で
儚く消えていった

幾多もの砲弾が
紺碧の海を黒く染める鉄の嵐となって
この島に降り注いだ

戦争が起きる前
そこには日常があった

私達と同じように
原っぱを駆け回り
友達とおしゃべりをする
みんなで暖かいご飯を食べ
時には泣き
時には笑い
時には「ありがとう」を伝える

そんな今と変わらない日常が
平和が
そこにあった

平和は不確かで
危く崩れやすい
いつもすぐそばにあるのに
いつのまにか消えていく

おばあの涙は
摩文仁の丘に永遠に灯る平和の火は
今 私たちに問いかける

平和とは何かを
私達に出来ることは何かを

私は過去から学び
そして未来へと語りついでいきたい
おばぁの涙を
沖縄の想いを

かけがえのない人達を
決して失いたくはないから

今日も時は過ぎていく
いつもと変わらずに

先人達が紡いできた平和を
次は私達が紡いでいこう

そして世界に届けていきたい
平和を創り
守っていく
この沖縄の「チムグクル」を

(2023年6月23日)


「チムクグル」は、沖縄の方言で、「思いやり」「優しさ」「助け合う精神」などを表す言葉です。
 本土の日本人が使う「大和魂」と同じような意味です。

 沖縄の人は、「困った人がいたら助ける」「家族のように接する」などの気持ちを一言で「肝心」と言います。また、心から悲しむことは「ちむがなさん」と言います。

  実は、摩文仁の丘に刻まれた戦没者の中に、私の親戚にあたる人がいます。
 終戦まじかの昭和20(1945)年5月に、当時25歳で沖縄近海で戦死した若者で、船の設計士をしていて、戦時中は無線の通信士をしていたと聞いています。
 摩文仁の丘に名前が刻まれているそうですが、私はまだ沖縄に行ったことがない(北海道には5回も行きました)ので、今年の沖縄のコロナが治まったら、慰霊に訪問しようと思っています。

 ♪ざわわ ざわわ ざわわ
  広い さとうきび畑は
  ざわわ ざわわ ざわわ
  風が通り抜けるだけ
  昔 海の向こうから
  いくさがやってきた
  夏のひざしの中で

  ざわわ ざわわ ざわわ
  広い さとうきび畑は
  ざわわ ざわわ ざわわ
  風が通り抜けるだけ

  あの日 鉄の雨にうたれ
  父は死んでいった
  夏の ひざしの中で ♪

(「さときび畑」より)


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最終更新日  2023.06.27 04:52:28
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