詩と映画と日記

ディミトリアスと闘士


この映画は
「聖衣」 の後編だと思いますが

最近ずっと
「ローマ帝国のものがたり」 を
読んでいるので見直してみました

ゴルゴタの丘で
イエス・キリストが処刑をされたとき
身に着けていた衣が
「聖衣」 と呼ばれています

時の皇帝カリグラは
ガリオ護民官とダイアナ姫が
殉教したことが不思議でなりません

彼らが死を恐れなかったのは
衣に魔力があるからだと思い
兵士に命じて聖なる衣を探させます

衣は殉教したガリオの奴隷で
イエスの処刑にも立ち合った
ディミトリアスが預かっています

兵士に反抗して
捕らえられたディミトリアスは
剣闘士養成所へ送られます

養成所では
今は奴隷の身の上でも
ローマ軍に征服されるまでは
一国の王であった者など
様々な経歴を持つ男たちが
日々殺しの技を磨かせられています

後には皇妃となりますが
淫蕩で名高いメッサリーナが
ディミトリアスに興味を持ち

闘いや、人を殺すことを
禁じられたキリスト教徒が
競技場に引きだされたら
どうするのだろうかという
残忍な興味のために
ディミトリアスを競技場へ出そうとします

闘いの前夜は
剣闘士に、ご馳走と女が与えられますが

彼に会いたい一心で
女たちに紛れて会いに来た恋人を
他の剣闘士に奪われたデミトリアスは
イエスに助けを懇願しますが
彼女は恐れと恥じで
ディミトリアスの目前で死んでしまいます
・・・・・

個性の強いビクター・マチュアの
剣闘士と

「風と共に去りぬ」のスカーレットに
固執していたと言われる
スーザン・ヘイワードのメッサリナが
圧巻です