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anne2003

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2007.03.25
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カテゴリ: 漫画・本
もうすでに読まれた方もたくさんいるはずのこの本。
書店で見かけたのはもう2年ほど前になるでしょうか。

書店で見かけた印象は「東京タワー?オカン?ふーん」という、なんだか違和感のある感じでしたが、その後もずっと売れ続けていたのと、「東京タワー」という、なんとなく引っかかる題名・・そしてドラマ化。

のだめカンタービレのドラマを見ていた延長で、もこみち版のドラマを見ることになりました。

ドラマは、毎回号泣でした。ドラマでこんなに泣いたのって初めてじゃないかな。

そして、ドラマが終わったら絶対原作を読もうと決めて、昨日読み終えました。

ドラマとは違う部分もいくつかありましたが、感想は、ドラマも、本も、それぞれすごく良かったです。

そして、本当に素晴らしい本だと思いました。
こんなに時代性をおびつつ、共感をした話は、今までに読んだことが無い気がします。


特に、東京に関する描写に大共感。
美術を描く周囲に対する違和感、感想にも本当に大共感しました。

自分が東京に対して感じていたことを言葉にするとこうなるのかと、教えてくれました。
本当にありがとう、リリーさん、という気持ちです。

でも、あの東京に、こんなに人情味のある世界が繰り広げられていたのも驚きです。いや、
東京にだって人情はある。けど、それはすぐにいつも霞んでしまっていた気がする。

本の内容は、最初はコミカル、後半にずっしりと来ました。
でもあの最後の東京タワーへ上った後の、東京に対する感想は、本当に、なるほどなぁ、そうだなぁと、しみじみと今でも自分の心の中で感じています。

そしてこの本は、私が東京に住んでいた時に感じていた社会に対する憤りを思いださせてもくれました。
その憤りに疲れ、すっかり忘れかけていたのですが、それは健全な、人間らしい自然な憤りだったのかなと、この本は思わせてくれました。

この本には、実に感情豊かな、情の深さを感じさせる表現がいくつも出てきます。

いかに自分が殺伐とした中で生きているかも感じました。

家族の大切さを教えられると同時に、その難しさを感じました。
そして人は愛情で育つものだとも痛感させられました。

オトンは決して家庭的な人ではないかもしれないけれど、でも、節目々々で助言をくれるオトンに、私はとても親らしさを感じ、いいなぁ、羨ましいなあと思いました。

いろんな人が家に来て、それを受け入れて楽しむオカンの存在も羨ましかったです。


リリーさんの文才は、ここから来ているのではないかと感じました。


とても読みやすく、現代らしいポップな感覚を持ちつつも、決して軽薄に陥ることなく、文学的要素がたっぷり詰まっている。
私はこの本を読んで、ドストエフスキーの『罪と罰』を思い出しました。内容は全く違うけれど、でも、同じ文学というジャンルに含まれる気がするのです。
・・・けっこう私には難しくて読めない漢字も出てきました(^^;)

東京についての情報は数多くあるけれど、東京の本当の姿を描く人はいないに等しい。
ただ否定する人は地方には特に今でもたくさんいるけれど、その見方はとても歪んでいる。
そしてただ華やかなイメージだけが先行しているのも、実は違う。
東京は地方人の集まりだということを、みんな忘れがちだ。

東京は今の日本の縮図そのもの。
ネット社会になり、それはより著しく顕著に現れている気がする。

東京は、どうなるのだろう・・・
数年前に感じた思いは、今でも続いている。

そして同じように感じている人が、実はけっこういたのかなと、この本を読んで思った。






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最終更新日  2007.03.26 05:55:45
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