東京フリー・メソジスト教団付協力牧師 甲斐慎一郎 説教要約

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2006.09.28
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カテゴリ: カテゴリ未分類
「弱さについての教訓」

             コリント人への手紙、第二、12章1~10節

 「だれかが弱くて、私が弱くない、ということがあるでしょうか。
……もしどうしても誇る必要があるなら、私は自分の弱さを誇りま
す」(第二コリント11章29、30節)。

 コリント人への手紙、第二の11章21節から12章10節の間に
「弱さ」とか「弱い」という言葉が9回も記されています(11章
21、29節に各2回、30節、12章5、9、10節に各2回)。特に12
章9、10節には、世の中の常識に反した不思議な言葉が書かれてい
ます。

◇弱さのうちに完全に現れる神の力(9節)
◇弱さを誇る(5、9節)
◇弱さを喜ぶ(10節、文語訳)
◇弱いときにこそ強い(10節)

 このようなことは、世の中においては考えられないことですが、
信仰の世界や霊の世界においては、非常に大切な事実です。それで
聖書から「弱さについての教訓」について学んでみましょう。

一、弱さと真の信仰

 パウロには、肉体に一つのとげが与えられていました。それは、
彼に苦しみを与える肉体の病を持っていたことを意味しています。
この肉体のとげは、パウロが経験したすばらしい主の幻と啓示のゆ
えに、高ぶらないためのものでした(7節)。

 高慢は、神から私たちを引き離すものですが、謙遜は、神と私た
ちを結びつけるものです。神の前に私たちを謙虚にさせるものは、
罪ではなく弱さです。

 主は、「わたしを離れては、あなたがたは何もすることができな
いからです」と言われました(ヨハネ15章5節)。神を離れた人
間は無力な者です。ですから私たちがほんとうに自分の弱さを自覚
し、その弱さに徹するなら、堅く神に結びつかざるを得なくなるで
しょう。これこそ神に対する不動の信仰を持つ秘訣です。

二、弱さと真の希望

 パウロは、肉体のとげが取り去られるように主に祈りましたが、
その願いは聞き入れられませんでした。普通なら、弱さそれ自体が、
失望や落胆の原因になります。ましてそれが取り去られるように祈
ったのに、その願いが聞かれなければ、ますます失望し、落胆して
しまうのではないでしょうか。

 これに対する主の答えは、「わたしの恵みはあなたに十分である。
というのは、わたしの力は、弱さのうちに完全に現れるからである」
というものでした(9節)。

 私たちが自分の弱さに失望するのは、自分に拠り頼んでいるから
です。ですから私たちがほんとうに自分の弱さを自覚し、その弱さ
に徹するなら、自分に拠り頼むことがなくなるために失望すること
もなく、しかも神の力は弱さのうちに完全に現れることを知って、
希望に満ちあふれるのです。

三、弱さと真の愛

 世の中においては、肉体のとげをもっていること自体が神の愛を
疑う理由になります。ましてそれが取り去られるように祈ったのに、
聞かれなければ、ますます神の愛を疑いたくなるのではないでしょ
うか。

 私たちが神の愛を疑うのは、自分に対する神の恵みが十分ではな
いと思うからです。しかし主は、「わたしの恵みは、あなたに十分
である」と言われました(9節)。

 私たちは、弱さのゆえに高ぶらずに神への真の信仰を持つことが
できるだけでなく、自分に拠り頼まずに、神に真の希望を置くこと
ができます。このようなことはみな、私たちの弱さを思いやり、同
情してくださる神の愛の現れです。

 ですから私たちは、自分の弱さを自覚し、その弱さに徹すれば徹
するほど、ますます私たちの弱さを思いやり、同情してくださる神
の愛の深さを知るとともに、私たちと同じような弱い人たちを思い
やり、同情することができる愛の人に変えられていくのです。





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Last updated  2006.11.15 09:54:39
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