東京フリー・メソジスト教団付協力牧師 甲斐慎一郎 説教要約

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2011.02.23
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「アンデレ」

                           ヨハネの福音書、1章35~41節

  アンデレは、十二使徒の中でヨハネとともに最初にイエスの弟子
になった人です。初代教会は、彼のことを「最初に召された者」と
呼びました。アンデレという名は、ギリシャ語で「強い人」という
意味です。彼の特徴を一言で述べるなら、「人を紹介する名人」と
いうことができます。私たちは、世の人々をイエスのもとに連れて
行く働きを「アンデレ活動」と呼んでいます。アンデレの生涯は、
「ヨハネの福音書」に記されています。

一、イエスの弟子になり、兄弟シモンをイエスのもとに連れ
て来たアンデレ(35~41節)

  ガリラヤ湖の北岸にあるベツサイダに住んでいたヨハネにふたり
の男の子が生まれ、シモンとアンデレと名づけられました。この兄
弟こそ、後の使徒ペテロとアンデレです。

  ふたりとも漁師で、「無学な、普通の人」でした(使徒4章13節)。
ところがアンデレがバプテスマのヨハネの弟子になり(35節)、そ
のヨハネにイエスを紹介されて、イエスについて行ったことによっ
て、その後の人生が全く変わってしまったのです(36~40節)。

  兄のシモンが熱血漢で、喜怒哀楽が激しく、指導者意識が強くて、
何事においても人に先んじなければ気が済まない、目立ちたがる性
格の人であるのに対して、アンデレは沈着冷静で、何事においても
堅実で、慎重に行動し、謙虚で控えめな性格の人でした。

  アンデレは、イエスが真のメシヤであることを知ると、うれしさ
のあまりに--自分とはあらゆる点において全く正反対の兄のシモ
ンでしたが--兄シモンに臆することなく、大胆に、確信をもって
「私たちはメシヤに会った」と言ったのです(41節)。

 もしアンデレが兄は自分とはすべての面で違うと言って、イエス
のもとに連れて行くことをためらっいたなら、筆頭の弟子である使
徒ペテロは生まれなかったことでしょう。

二、少しのパンと魚を持っている少年をイエスのもとに連れ
て来たアンデレ(6章9節)

  イエスの行われた奇蹟の中で「五千人の給食」は、四つの福音書
に記されている唯一の奇蹟です(マタイ14章15~21節、マルコ6
章34~44節、ルカ9章11~17節、ヨハネ6章5~14節)。その中で
ピリポとアンデレという弟子の名を書いているのは「ヨハネの福音
書」だけです。ヨハネは、自分とともに弟子になったアンデレを特
別な目で見ていたのではないでしょうか。

  この奇蹟においてイエスが用いられた少しのパンと魚は、少年が
持っていたものですが、その少年をイエスのもとに連れて来たのは
アンデレです。おそらく彼は、少年と友だちになっていたのでしょ
う。後代の人たちは、彼を「教会学校の守護聖人」と呼んでいます。

  ペテロがひのき舞台で脚光を浴びる奉仕をしているのに対して、
アンデレは舞台裏でひとり静かに奉仕し、目立ちませんが、なくて
はならない大切な働きをしているのです。

三、イエスに会いに来たギリシャ人をイエスのもとに連れて
来たアンデレ(12章22節)

  祭りの時、礼拝のために上って来た幾人かのギリシャ人は、ピリ
ポのところに来てイエスに面会を申し出ました。「ピリポは行って
アンデレに話し、アンデレとピリポとは行って、イエスに話し」ま
した(12章21、22節)。アンデレは、面会を求めた人がギリシャ
人であるにもかかわらず、差別と偏見をもたずに彼らをイエスのも
とに連れて来ました。

 もしアンデレがペテロのように選民意識が強い排他的なユダヤ教
の偏見にとらわれていたなら、ギリシャ人という理由だけで彼らを
追い返していたことでしょう。「アンデレは、最初の海外宣教師で
した。実際、彼は証しを家庭で始めましたので、『家庭と外国の宣
教師』の称号を与えられています」(レスリー・B・フリン著『十
二使徒』64頁)。 

 アンデレは、ギリシャのアカヤで殉教の死を遂げました。伝説は、
アンデレが主と同じ形の十字架について死ぬに値しないと考えて、
X型の十字架で殉教したと伝えています。それでX型の十字架は、
「聖アンデレの十字架」と呼ばれるようになったのです。

拙著「使徒ヨハネの生涯」21「アンデレ」より転載

東京フリーメソジスト昭島キリスト教会







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Last updated  2011.04.15 23:54:36
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