ユーカリの木陰で里の行

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2013.06.16
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カテゴリ: チベット仏教

ダライラマ法王のオーストラリアツアー だった。
「BEYOND RELIGION―宗教を超えて」
法王は10日間かけて
シドニー、メルボルン、アデレード、ダーウィンを訪問された。

2002年に初めて法王のツアーに参加してから、
思えば今年で6度目。
今回のツアーの講義はシドニーで行われるので、
私たち家族も13日にシドニーへ飛び、

私は3日間の講義に参加して、
その間ダディンと子どもたちはシドニー観光を楽しんで、
日曜の午後のパブリックトークには家族全員で参加した。

ダライラマ法王の講義を聞く、シドニーの旅―
私にとってはサイコーに 贅沢なリトリート ね。

ダーリンハーバー傍のアパートメントホテルに宿を取ったので、
毎朝( といっても 3日間だけど)、ハーバー沿いを歩いて
会場のシドニー・エンタテイメント・センターへ向かっていた。

冬の朝の空気は凛として、
頬にあたる海風は心地良く、

目覚め切っていないカフェやレストランを通り過ぎ、
ゆらゆら揺れる水面を眺めたりしながら、
三十分ほどかけて、ゆったりと散歩するようにぶらぶらと歩いた。
いつもの日常とは まったく 違う朝―

会場に近づくにつれ、
チベット仏教僧や尼僧の臙脂色の袈裟がちらほらと見えてくる。

混みあったセキュリティも思ったよりは時間を取られることなく通過できて、
GYUTO MONKSの詠唱 にも間に合った。
僧侶たちの地の底から響き渡るような力強い詠唱を聞きながら 瞑想 した。

ダライラマ法王の登場で、
会場の拍手もテンションも波動も一気に上がり、
法王は あくまでもマイペース でひょうひょうと、
壇上の僧侶たちや客席に合掌されていた。
足腰が痛むのか、
今回は教座には座らずに手前の籐椅子に腰を下ろされていた。
スポットライト避けらしき、臙脂色のサンバイザーの着用で講義が始まる。

今回のテーマは、
「 THE JEWEL LAMP: A Praise of Bodhichitta 」
著者は、Khunuリンポシェ。
シャンティディーバの「Bodhicaryavatara」を専門に学ばれた哲学者だそうで。
ちなみに今年私はその「Bodhicaryavatara」をチベ仏センターで勉強している。
そんなバックグラウンドもあって、
菩薩道 に関する講義を今回もまたダライラマ法王から聞けるのは嬉しい限りだ。

なぁんて言っても往々にして私の場合、
法王の屈託のない笑い声や、力強く響き渡る声を聴くと、
張り切っていた心とは裏腹に、
場の心地よさに睡魔に襲われ、
意識が夢と現実の世界を彷徨ってしまうことが多いのだけど(とほほほ…)。
それでも今回は勉強の成果か(?)
睡魔に悩まされることもなく、ノートを取りつつ講義に集中できた。

午前中の講義の後は、
チベ仏フレンズと繁華街のカフェに足を延ばしランチをとった。
講義内容や、それとはまったく関係のない
シドニーのセール情報やグルメなお店の話なんかで盛り上がった。
実はこのとき、シングル・ポイント瞑想と解脱に関して
ダライラマ法王が話されていたことを確認するのに、
チベ仏道に年季の入った、クレちゃんがノートを広げてくれたのだが、
その あまりのびっしりさ に私は驚いてしまった。
もしかして、法王の言葉を、 口頭 全 記述?
これじゃあ、うとうとしている暇なんかはないハズである。
あ、それとも トランス意識による自動書記かっ?

午後の講義の後は、
リトリートなら、そのまま一人瞑想に入って
講義で得た知識を分析してゆきたいところではあるけれど、
なにふん家族がホテルで待っている。
歩く瞑想よろしく、今日の講義についてあれこれと思いを巡らせながら、
ハーバー沿いをぶらぶらと歩いた。

子どもたちやダディンに合流して
ミニトレインに乗ったり、土産物屋を冷やかしたり、
ささやかながら私も観光を。
水族館に行ってきた話とか、シドニー動物園は島にあるとか、
その日の冒険談を子どもたちから聞きながらディナーを楽しんだ。
窓の外では ダーリンハーバーの灯 が揺れていた。
土曜の夜空には 花火まで 打ち上げられて、
わたしたちの ウカレた旅気分 をいっそう盛り上げてくれた。

そうして 夢見 。
ダライラマ法王のツアーに参加しているときはビビッドな夢を見るのだが、
今回も妙に色鮮やかでメッセージ性の高い夢をたくさん見た。
たとえば、 パワースポットを掃除する夢 。

学校の体育館かホールのようなところで何か器具を貸してもらったのだが、
何に使うものやら…と、ただ呆然と眺めている。
そこへ先生がやって来て、それを電気プラグの差込口に差し込んだ。
と、それは電気配線に詰まった汚れを面白いように吸い出し始める。
私は光り輝くその掃除機器具とコンセントを感心して眺めている。

エネルギー場の大掃除―
ね、なにかシンボリックな夢でしょ。
この旅は私にとって、 浄化の旅 になっていたのかもしれないな。

講義の最終日には、思いもよらずダライラマ法王から
Lay Person Vow ( 平信徒戒 とでも言うのかナ?)と 菩薩戒 を授かった。
前回に続き菩薩戒を 再び
法王その人から授かるチャンスに恵まれたわけである。
これってもっと気合入れて行(?)に取り組めってことだろーか?

それともう一つ、物質的なプレゼントもいただいた。
今回は講義参加者全員に、
法王の祝福された数珠が贈られたのだった!
手首にするのにちょうどいい、 日常仕様の リスト・ロザリー。
琥珀色の子珠が21個で、21ターラ菩薩の真言なんかも唱えやすくて、
ラリホー!

だが、ここで ハッと 気が付いた。
いつもならシドニーの講義はダディンと半々で参加するのだが、
今回 チケットはシェアできない ことになっているのだと言われてしまった。
その代り、私たちのような子連れ参加者のために
チャイルドケア施設を充実 させているのだということで。

背に腹は代えられない。
この際、 チケットをもう1枚買って、
講義中、子どもたちにはチャイルドケアで我慢してもらって、
空いた時間に そのぶん元気に観光 することにしよう!
と私は提案したのだが、ダディンは、
今回は ゆっくり子どもたちとホリデー を楽しむから いい 、とのことで。
結局、私一人が講義に参加することになったのだった。

なのに、この、
ダライラマ法王が祝福してくれたという数珠(略してダラ数珠)まで
私が 独り占め してしまってもいいものだろーか?
それって、あまりにも、、、 欲張り?
菩薩戒とか受けておきながら……
やはりこの数珠は、今回講義を譲ってくれた ダディンに譲る ことにしよう。

と、思っていたのだが、
手元のダラ数珠を見るだに、 ついつい その魅力にひかれてしまう。
あ、煩悩が… 我執が…
菩提心についての講義とか受けておきながら、
こんなエゴまみれの小我でいては、 いか~~~ん!
そうだ、 空性 について考えなくては…
カルマ や、万物の 相互依存 に関して…

でも、このリストロザリーって、サイズが明らかに
ダディンの手首には 小さすぎる感じ じゃあなぁい?
おっと、いかんいかん、 小我の囁き が…
でも 実際 、ダディンの手首周りには、合わないかもな…。

それでも意を決し、ダディンに数珠を差し出せば、
「あ、でもぼくはいいから、 ムゥにでも あげれば?」
え、ムゥにィ……!?
「だってほら、 手首周りがなんだかムゥにちょうど良さそう だから」
え~、手首周りィ……!?

ちょっと待ってよ、 この場合の鍵 は
ダライラマ法王が祝福された数珠だってことにあって、
7歳児の手首周り とは、あんま関係ないでしょ。
これをしていたい~って、 気持ち が重要なんじゃあないの~。
などと、 自らが先に打ち出した手首周り論 とは一線を画し、
もう ゴムなんか伸び切ってしまってもいい の~~~、という結論に至る。

結果として、ダラ数珠は今、 私の手首に 収まっている。
うわぁ~、ごめんなさい&ありがとう、ダディンと子どもたち!
きっときっと、この先、
あなたたちにカッとなって、怒鳴りつけてしまいそうになったときには、
この、 手首周りに輝くダラ数珠 を見て、 平常心 を取り戻すからねっ。
いやいや、この際、 菩提心 を培えるように努力します~

さてさて、3日間の講義の後は、
パブリックトーク「 Ethical Mindfulness in Daily Life 」
(自らの反省を促す、私にとっては実に奥の深いテーマである)を
家族で聞いてから、シドニーを後にした。
こうして シドニー4日間の旅は あっ という間に終わってしまった のだった。

けれど、まだまだダライラマ法王のオーストラリアツアーは続く。
週明けから今度はメルボルンでパブリックトークと、
棚ボタ的に一日講義が予定されているのでした。








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Last updated  2013.07.18 12:26:31
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