ユーカリの木陰で里の行

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2014.03.29
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カテゴリ: 海外生活
娘が毎週土曜日に通っているジャパニーズスクール、
通称 土曜校の卒業式 だった。

オーストラリアの年度末は12月なのだけど、
土曜校は日本の教育にならい年度末は3月、卒業式も3月になる。

娘は幼稚園からこの学校に通っている。
振り返れば、幼稚園の卒業式が
つい昨日のことのように(あ、そりゃ言い過ぎですかね)
鮮やかに思い出されるのに、


6年前のあの日―
ふわふわした巻き毛をウサギの耳みたいに二つに結び、
赤いカーディガンのボタンをきっちり襟元まで全部しめ上げ
(確か家を出たときには羽織っていただけだったのに
どうやら先生がきちんと上までしめてくれたらしかった)、
お友達と並んで小さな口をいっぱいに開け
(なんだったか曲名は思い出せないけど)卒業の歌(ということは、
鮮やかに思い出されると思ったのは 錯覚 でした。。。)を
合唱していた6歳の娘は
今や2倍くらいに大 きくなって、

がしっと 演台に立っている。

悠々と卒業証書を受け取ったその後ろ姿に、やはり
じぃ~ん と胸が熱くなった。

在校生の送辞を受けて、 卒業生全員がステージに立ち 答辞を述べた。

土曜校での思い出を伝えてくれる。

それから壇上のスクリーンに
子どもたち一人一人のプロフィールが映し出された。
幼いころの写真と現在の写真。
あどけない笑顔がいつのまにかおとなびた表情に変わって、
そこに名前と将来の夢が重なる。

将来は先生になりたい子、
スポーツ選手になりたい子、
モデルになりたい子、
医者になりたい子、
科学者になりたい子―
動物好きな娘は獣医になりたいのだそうだ。

次々と流れる子どもたちの夢に、
彼らの明るい未来を思い、願わずにはいられなくなってくる。
思わず目頭が熱くなってしまう、心憎い演出 である。

同級生の何人かは 幼稚園どころかプレイグループから一緒 だった。
産院から一緒 だった子までいる。
皆の成長ぶりに今更ながらに胸が打たれた。
ほんとに、みぃんな大きくなったねぇ。

子どもたちから私たち保護者へ感謝の言葉も流された。
これを書いてる今となってはうろ覚えの記憶だけど、
「お母さん、いつもお弁当をありがとう。
でもいつもハンバーグ…」とかユーモアあふれる言葉の数々に
会場から温かい笑いが漏れていた。

「お母さん、土曜校の送り迎えをするために
左折だけでなく右折も覚えてくれて、 ありがとう」というのは、
無記名だったものの、我が子の言葉であろう。

そうだった、
こっちで30過ぎてから運転免許をとった私は
ずいぶんと長いこと右折ができなかった のだった。
安心してできるのは右折信号がついた交差点かT字路くらい なもので…。
まあ、 清水の舞台から飛び降りる覚悟 で曲がろうと思えば曲がれたけど、
そこまで思い詰め たくはなかったし、
はた迷惑な選択 でもあるので、
いつも目的地へ着く前に 地図を熟考しシミュレーションしてから 出かけていた。
その往復ルートを 最短距離の直線ではなく、
たえず左折左折のほぼ四角ルートで決行 しようとしていたのだった。

それが 土曜校の引っ越し でそうもいってられなくなってきた。
娘が入園したときは我が家から歩いて3分くらい の距離だったのに、
その後、学校の引っ越しに次ぐ引っ越しで、
家からは ど~んどん 遠くなっていった。。。。
まあ、そのおかげで私の貧弱なドライビングスキルはどんどん上達(?)し、
運転許容範囲も広がっていったのではあるけれど。
とかように、子どもと一緒に親も成長してゆくものですよね(^^;

なぁんてことを思い返すに、
私たち保護者の側も、学校の送迎はもちろん、
お弁当作りやら宿題チェックやらいろいろと ふんばって
子どもたちの土曜校生活を支えてきた
んだなぁ、とふっと思った。

この学校は非営利団体なので、 学校運営も保護者の手で 行われている。
そのため保護者の負担も時にかなりのものとなってしまうのだ。
親の会役員、運営委員会役員、クラス委員と、
基本的に誰もが なんらかの形で
在校中に役員として貢献
することを求められている。
私は2度のクラス委員で済んだけど(これは比較的に楽な役なのね)、
かなりヘビィな役員を務められヘロヘロになっていた保護者の方々もいらした。
皆さん、ご苦労様でした!

先生方や職員の方々のご尽力も相当なものだった。
この見ているだけで思わず泣けてくる感動的映像ショーをつくってくれたのも、
卒業式の演出も先生方である。

娘がお世話になった先生方が思い出された。
毎週その日の学校での様子や宿題について綴った
学級通信をメールで送ってくださったり 。
(オーストラリアではなかなか手に入らない) カルタを手作り して
子どもたちに漢字や熟語、慣用句なんかを教えてくれたり。
オーストラリアの地に育つ子どもたちに
日本語と日本文化を伝えようとしてくれるその情熱には
敬服するばかりだった。
お世話になりました!

もちろん一番がんばったのは子どもたちである。
この学校では日本の文部科学省の年間指導要領に沿って
国語と算数を教えてくれる。
日本の子どもたちが毎日する勉強を
土曜日だけ でやらなければならないため
宿題の量がはんぱじゃなくなってしまう のだ。
宿題の量を減らしてくれるよう、面談で先生に頼んだこともあったっけ。

娘も宿題にブーブー文句たれることもあったけど、
結局、がんばってくれたなぁ。
入学したころは、 現地校ではお休みの土曜日に
なんで自分は学校に行かなければならないのか
と
ごく 理にかなった文句 を言っていたのに、
いつのまにか 土曜校を楽しみにするようになって。

幼稚園に入ったころはカレーライスが食べられなかったのに、
土曜校のカレーパーティー おかげで
カレーが大好き になったのだった。

2年生のとき
教科書にドラえもんがちょこっと登場 したことから見せてもらったという
ドラえもんの映画『のび太と翼の勇者たち』のおかけで、
ドラえもんの大ファン になった。

5年生のとき 土曜校のお祭り、蚤の市 で見つけた文庫本
『黒魔女さんが通る!!第8巻』のおかげで、
全シリーズをそろえるほど黒魔女さんにはまって 、
( 宿題の音読ではなく ) 日本の本を読むのが習慣になった。
たとえそれが 全て平仮名でルビがふってある本 であろうとも、
カンドーである。

土曜校での8年間を経て、
彼女はものすご~~~~く日本贔屓の少女に育った。
日本食も日本語も大好きで、
『黒魔女さん』と『ポケモン』、『ドラえもん』をこよなく愛し、
現地校では、
来学期から始まる日本のアニメ研究会 に入るのだとはりきっている。

気がつけば、プレゼントには アクセサリーやスポーツグッズより
ポケモンやアニメキャラのぬいぐるみ を欲しがり、
ファッションよりもキャラクター研究に忙しい 少女に育っていた。
ときに オタク街道まっしぐら って感じで、
花のティーンエイジャーを間近に控え、 多少不安 は残るものの、
その成長ぶりを祝福してゆきたいと思う。

さて、 来週の土曜日からは もう 土曜校の中学部 が始まる。
そうかぁ、
このランドセルも、もうお役御免 なんだね。

オーストラリア大陸に居ながらにして
弟と二人、
日本のおじいちゃんおばあちゃんから買ってもらったランドセルを背負って
学校に通えたのも、土曜校があればこそだったな。

赤と青のランドセルを背負った二人の後姿を見送れなくなるのは寂しいけれど、
メェ、卒業おめでとう。







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Last updated  2014.04.22 10:16:16
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