ユーカリの木陰で里の行

ユーカリの木陰で里の行

PR

×

Free Space

[マックあつこ・AKO MAKの著書]


『Tamagoー39歳の不妊治療』  Kindle電子書籍 790円


『Tamagoー39歳の不妊治療』単行本 2.310円


『インスタント・ニルヴァーナ 上巻』  Kindle電子書籍 390円


『インスタント・ニルヴァーナ 中巻』  Kindle電子書籍 590円


『インスタント・ニルヴァーナ 下巻』  Kindle電子書籍 390円


『Someday, IVF at 39』  Kindle電子書籍 490円


詳しくは、 マックあつこのHP で
​

Ako MakのHP
​

Copyright © Ako Mak 2018

Profile

マックあつこ

マックあつこ

Freepage List

Archives

2026.10
2026.09
2026.08
2026.07
2026.06
2026.05
2026.04
2026.03

Calendar

Keyword Search

▼キーワード検索

2015.06.08
XML
カテゴリ: チベット仏教



翌朝、講義の前にもう一度瞑想をしようと瞑想ルームを覗いたら
モニちゃんがいた。
ボランティアでタンカ販売の手伝いをしているのだそうだ。

講義前のせいか他に瞑想者もなく、モニちゃんと立ち話をしていたら、
タンカを整理していた年配の女性が突然
「このカタはタンカにかかっていたものだから持って行きなさい」、と
カタを1枚、私に差し出してきた。
そうして、グルーからの祝福を最大限に受けられるよう
カタは広げて差し出すのだとか、その作法まで教えてくれたのだった。びっくり

その唐突さに驚いたものの、
昨日ダライラマ法王を前にカタを持って来なかったことを後悔していたから
ありがたく頂いた。
なにか天からの贈り物のような気がした。


果たして今朝もロビーは、イニシエーションの準備をするために
1時間早く会場入りをするという法王を待つ人たちで溢れていた。
通路沿いに並んだ人たちの間に1カ所、空いているスポットを見つけた。

カウチとサイドテーブルの置かれた角にスタッフが一人立っていて、
その隣が空いていたのだ。
けれどそこに出るには、サイドテーブルをまたぐが、
隣の男性に端に寄ってもらってテーブルの前に出なければならなかった。
どうしようかと迷っていたら、振り向いたそのスタッフと目が合った。

ぐずぐずしているうちに、法王がいらしてしまった。
この時点でカタのことはすっかり忘れてしまっていたので、
ただ両手を差し出した。
今度は自分の手の10センチほど先に法王の手。
思わず触ってしまおうかと思ったものの、やはり止めた。

向こうでキイ姉が、法王が自分の手に触れてくれた!と感涙していた。
ヘレちゃんが瞳を潤ませ、こちらにやって来た。
自分は前列にいたけれど一番隅に立っていたので、
とても法王には届かないだろうと思っていたのに、
法王はそこまで歩いてこられた、
ブレッシングしてくれたのだ!と感動していた。

良かったね、と祝福しつつ、けれど今回は少し複雑な思いがした。
なぜ自分はあのときあのスタッフに隣に立ってもいいかと尋ねなかったのだろうか。
なぜ隣の男性に前を失礼してもいいですか?と聞かなかったのだろう、と
後悔が渦巻いていた。
どうでもいいことや思ってもいないことをノリで話してしまうくせに、
ほんとうに言いたいことはなぜか我慢してしまう、
そんな自分の欠点が出てしまったような気がしていた。


その夜キイ姉から電話があった。
翌朝に予定されている、地元チベット人コミュニティー主催の
法王の祝賀会に行く話をした後に、
翌日の法王のスケジュール情報を付け足したのだった。
その前に法王はベトナム人コミュニティーの会に参加するため
明朝5時にホテルを出るそうだから、
5時前にロビーで待っていれば会えそうだ、と。

キイ姉は確か今朝、法王ブレッシングを受けたはずなのに、
未だがんばる気なんだろーか、すごいパワーだ、と感心していたら、
シェリンさんが歓声を上げ、スマートフォンを差し出してきた。

そこには、瞳を輝かせ満面の笑顔でダライラマ法王の手を握っている
彼女の写真があった。
ネット上にアップされていた写真を友達が偶然見つけて送ってくれたのだそうだ。
昨日後悔していると言っていたのが嘘のように大はしゃぎしていた。

正直、羨ましかった。
シェリンさんもキイ姉もヘレちゃんもメリリンも
私の周りは(ほぼ)みんな法王からブレッシングしてもらったのに、私だけ…。
こんなことなら 私も今朝、思い切って手を伸ばしてしまえば良かったかも…。
などと、 トホホホ心理 になってくる。
ほんのさっき、 ご苦労なことだと聞き流してしまったキイ姉情報 が思い出された。
だけど 情報の確実性もわからないのに、早朝5時前にロビー待ち っていうのも…。


果たして翌朝、私は4時50分にはロビーに降り立っていたのだった。
ロビーはまだ薄暗く、
フロントにスタッフの男性が一人、ドアのところに警備員が二人立つ以外
人影もなかった。


法王を待つ人混みは?
ひゅるるる~

ものすごぉく風の強い夜で、赤いカーペーットの上を落ち葉が数枚舞っていた。
それは とてつもなくうらぶれた風景 で、
自分がとんでもなく大バカ者 に思えた(つーか、実際そうだった)。号泣

あまりのやるせなさに
キイ姉に 抗議のSMS でも送ろうかと携帯を取り出したとき、
向こうからチベット人かベトナム人と思しき数人の男性がやってきた。
5時から始まる朝食を取りに来たらしい。

そのうちの初老の男性がなぜか戻って来て、私に話しかけてきた。
よく覚えてないのだけれど、聞き取りにくい英語で
今日の講義の予定かなにかを聞いてきた気がする。

結局、その足で瞑想ルームに向かった。
吹きすさぶ風の音を聴きながら
いつもの2倍くらい時間をかけて ゆったりと朝の瞑想をしたのだった。


それからも、6日にイニシエーションを終えてしまった後は
法王はその準備をしに皆より先に入場する必要もなくなってしまい、
私たちがロビーで待つチャンスもなくなってしまった。
参加者が着席した後に法王はステージに立たれたから。

それでも なんとか法王が通るのを待っていたい!人たち が
相変わらず9日の朝もロビーにたむろしていた。
私も彼らに混じって待とうとだらだらしていたけれど、
スタッフの、「セキュリティーチェックが進まないから、
お願いだから動いてちょうだい!」 と訴える声に諦めた。

踵を返したとき、隣にいたベトナム系と思しき若い女の子が
いかも残念そうに話しかけてくる。
「 どうしても 動かなくちゃダメかな?
思ったんだけど、
私たちは こっそり
それで 法王がここを通るときに飛び出していく っていうのは、どうかしら?」

どうかしら?って、それじゃあ ほとんど犯罪者 では…。
彼女の真剣なまなざしに吹き出しそうになったけど、
内心その気持ちはよぉぉぉくわかった。
とてもタントラ行者の心境ではない と知りつつも、
できることなら私だって彼女と一緒に ぐずぐすと待ち伏せ していたかった。

そんなみんなの気持ちを察するように、スタッフが声を張り上げていた
「あなたたちにも まだ チャンスはあるから!」、と。


続きは6月6日の日記「ダライラマ法王のリトリート4」をお読みください。

写真は、8日にブルーマウンテンで開催された
ダライラマ法王のパブリックトークです。
メルボルンから飛んできたダディンと子どもたちも参加して、
私も家族と久しぶりの再会(?)を果たしたのでした。(^^)








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2015.09.14 09:29:16
コメントを書く
[チベット仏教] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: