鏡の国のアリス

April 13, 2009
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カテゴリ: 小説
「出ろ」
トラックの後ろが開いて、短くそう声かけられた。
眠っている子供達を起こして、ゆっくりとトラックから下りる。
すると両手首に巻かれていた縄を切られた。
子供達は脅えたまま辺りをきょろきょろと見回す。
「今日から此処で暮らせ。いいな、ナンバー1104」
ぼうっとしていると、急にコード番号で呼ばれた。
「くそっ、離せっ!!」
遠くで怒鳴り声が響いてきて、目の前の男が其方に行く。


「大丈夫」

不安そうな瞳で見上げてくる子供達に、そっと微笑みかけた。
向こうに目をやれば、やはりエイトの姿とその他数名がいる。
「私が、守ってあげるからね」
そう言った。
かつて、自分が守られていたように。
かつて、無力だった自分が沢山の人から幸せを貰ったように
表情を知らなかった自分に、笑う事や悲しみを教えてくれたあの人のように

自分も優しく、笑えるようになりたいと
ただそれだけを願って
微笑んだ。





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Last updated  April 13, 2009 08:34:49 PM
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