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とある田舎の喫茶店
負けられない戦い
「回復アイテムよし、装備も……うん、よし、行こう」
僕がThe Worldをプレイしている理由はちょっと変わっている。
たぶん、2000万人を誇るこのゲームのユーザーの中でも、僕のような理由でこのゲームをプレイしている人は数えられるほどしかいないのではないだろうか。
きっかけは直広がこのゲームを買ってプレイし始めたことだ。
何がそんなにおもしろいんだろう。
僕は興味本位で、自分のパソコンにThe Worldをインストールした。
やってみた感想。
正直、僕には向いていないと思った。
世界観も、操作方法もすべて覚えた。街から望める夕陽なんてリアルにはない感動があった。だけど、ひとたびフィールドに出ればモンスターと文字通りの死闘を繰り広げなければいけない。しかも時と場合によってはプレイヤーとも闘わなければならないのだ。
もともと争いごとには向いていない僕だったから、すぐにやめようと思った。
そんな僕が今こうしてThe Worldを続けている理由。それは。
里美がこのゲームをはじめたからだ。
「もう行ってるかな……?」
里美がこのゲームを始めたときはちょっと戸惑ったけれど、よくよく考えてみれば、里美はファンタジー物の小説とかをよく読んでいたし、勝気な性格だからバトルも向いているのかもしれないとすぐに納得した。
里美は先に始めた僕をあっという間に抜き去り、仮想世界の中で僕と会うたびに強くなっていた。それもそのはずで、里美のほうがThe Worldをプレイできる時間が長いからだ。
一方僕は直広に頼んで一緒にレベル上げをした。里美と肩を並べるほど強くなるために。
それもこれも、すべては里美に勝つためだ。
「なんかこの日にカオスゲート前に来ると異様に緊張するなぁ……」
そう、僕は月の一番はじめの日、つまり1日に、決まった時間に里美と決闘をしていた
それは一般的に
プレイヤーキル
と呼ばれる行為で、大半のプレイヤーには嫌われているけれど、お互いにそれを了承しあった“決闘”ならばだれにも迷惑をかけないため特に問題はなかった。
一ヶ月間決闘の日までコツコツとレベル上げをし、装備を強め、戦略を練る。いつのまにかそれが僕のプレイスタイルとなっていた。
「エリアワードは……Δサーバー 従順なる 彼女の 使い魔 か」
そして今日はその決闘の日だった。
「……この使い魔って絶対僕のことだよなぁ。でも今日こそは絶対に勝ってやる。勝って――里美に言ってやるんだ」
■
フィールドへと光とともに現れた自分の分身たるPCは、視界に一体のPCを捉えた。
理想像を形にしたと言っていた、引き締まったボディと艶やかな黒髪が印象的なPCだ。
見た目はリアル年齢よりも若い。だがその目はリアルのそれとよく似ていた。いつも楽しそうな、そして自信に満ち溢れている目だ。
「今のところ私の5戦5勝。今日という日は骨のあるところを見せてくれるのよね、ワァク」
そう言いながら彼女は不敵な笑みをつくった。
「……あいかわらずノリノリだな、露草(つゆくさ)」
露草、それがこの世界での里美の名前だ。
なんでも好きな花が露草らしい。性格と名前が全く逆に思えてしかたない。
もっともThe Worldをはじめるまで仕事人間で、そのまま「仕事=ワーク=ワァク」という名前をつけてしまった僕に人の名前をとやかく言う権利はないのかもしれない。
「ワァク、今日も勝たせてもらうわよ。」
「そうはいかないよ。僕もこれ以上負けるわけにはいかないからね」
お互いに剣を鞘から抜き取った。
職業は二人とも剣士。レベルも僕のほうが少しだけ低いけれど大差はない。条件は対等。後は腕次第だ。
間合いをはかるかのようにしばらく無言で見詰め合っていると、露草は何かを見極めたかのように目を大きく開き
「行くよ!」
爆発的な勢いをもってこちらへと疾走した。
「はあっ!」
上段から叩きつけるように振るわれた剣がこちらの剣とぶつかり甲高い音が響きわたった。
剣が振動し、聴覚が一瞬麻痺するが無視。
体重を前に押しやり強引に剣をはじくと、バックステップをする露草へと追撃に入る。
開いた胴を薙ぐモーション。
「――っ」
避けられた。
甘いとでも言わんばかりの露草の余裕の笑みが目に入った。
なめられている。
僕が空振りしたところへ露草はすかさず踏み込んできた。
一瞬で二人の距離はゼロになる。
「く――っ」
この素早さは反則だ。僕とは比にならない。
だけどプレイヤースキルの差を嘆いている暇なんかない。
こちらの胴を裂く剣の軌道へと無理矢理剣を押し当てなんとか直撃だけは避けた。
それでも僕は気を緩めたりしない。露草はいつも一撃目ではなくそれに続く二撃目からが厄介なのだ。
「な――っ」
露草は右手に持つ剣をこちらの剣に押し当てたまま踊るように一回転、こちらの左斜め後方へと身を滑らせた。
すぐさま振り向くがそのときにはすでに眼前に刃の切っ先が迫っていた。
突き出された剣は反射的に避けた僕の耳もとをかすめていく。
あいかわらず容赦がない攻撃だ。
だけど今までのようにやられっぱなしでいるわけにはいかない。
とっさに突き出されて静止状態にある眼前の剣を何も持っていない左手で掴んだ。
「え……」
ここまで速く反応できるとは思っていなかったのか露草は今まで闘ってきた中ではじめて驚きの表情をつくっていた。
してやったりだと思いながら剣ごと露草をぐいっと自分側へと引き寄せ、剣を持ったままほぼ密着状態で彼女の胴を裂く。
――入った。
そう確信したのがいけなかった。
露草はこちらの予想に反し、剣を持つ手を離したのだ。
僕の振るった剣はしゃがみこんだ露草の頭上をむなしく滑る。
急に制止していた力を失った剣はすっぽぬけ、僕は見事に面食らってしまった。
それが致命的だった。
露草は飛び上がりながら僕の手にあった自分の剣を手にし、直後にはすれ違いざまに僕の背中へと一太刀を浴びせていた。後はもう人形同然だった。
泡を吹く僕に露草は得意とする怒涛の攻撃を繰り出し、あっさりと勝敗は決まった。
しっとりと咲く露草…ではなく、季節はずれのひまわりのような笑顔をつくりながら、彼女はこう捨てゼリフを残してフィールドを去っていった。
「晩御飯作るからもう少ししたら下りてきてね」
■
「また……負けた……」
フェイスマウントディスプレイ
をデスクの上においた。
これで6戦6敗。
がっくりとこうべを垂れたそのとき、ドアをノックする音が聞こえた。
顔を覗かせたのはThe World内ではずいぶんと世話になっている直広だ。
「父さん、どうだった?」
「直広か……聞いてくれるな我が“息子”よ。里美は……“母さん”は強敵なんだよ……」
「また~? やっぱり母さんには勝てないんじゃないの? これでまた来月の父さんのお小遣い、100円ダウンだよ。あきらめて他の方法頼めば?」
「頼んで聞いてくれたら世話ないよ……父さんの小遣いをアップしてもらうためにはThe Worldで母さんに勝つしかないんだよ」
頼みを聞いてくれないからって「The Worldでわたしに勝ったらお小遣い1000円アップしてあげる」なんていう里美の口車にのった僕が馬鹿だった。
アップどころか負けるたびにダウンなんて鬼だ……。
それに考えてみれば専業主婦の里美のほうがゲームをやる時間が多いに決まってるじゃないか。
いくら僕が直広にレベル上げを付き合ってもらっているからってハンデが厳しすぎるよ……。
「今母さんが晩御飯作ってるみたいだから先に下、行ってるよ」
そう言ってから、直広が階段を下りていく音が聞こえた。
「はあ…僕も中学生にもどりたいよ…」
すでに決闘をやるようになってから600円ダウンしている。たかが600円。されど600円だ。
これが続くことを考えるとぞっとする。そのうち無一文亭主なんてご近所さんに言われるようになるかもしれない。
さすがにこれ以上負けるわけにはいかない。
「なんか里美の思い通りに小遣いを減らされてるなぁ…しかしまた直広にレベル上げ手伝ってもらわないといけないな」
いったい里美に「小遣い1000円アップだ」と笑顔で言える日はいつになるのだろうか。
想像して重いため息をつき、下へ降りるため席を立った。
この日ばかりは愛妻の笑顔の奥に悪魔が見えてしかたない。
だが彼は知らない。
妻、里美がThe Worldで勝つことを条件に出した本当の理由が、父と思春期の子の仲を深めるためだということを。
~~あとがき~~
現時点では自分の中では一番うまくかけたかなと思います。
それにこれは.hackを知らなくても読めるんじゃないかなぁと勝手に思っていたり。
「仕事人間」という単語は入れようか入れまいか悩んだんですが、一応伏線として入れました。
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