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2005.07.28

監督：ヴィム・ヴェンダース
出演：ジェレミー・デイビス、ミラ・ジョヴォヴィッチ
　　　メル・ギブソン、ジミー・スミッツ
2000年、ドイツ/アメリカ

社会からはみだした人々が住むミリオンダラー・ホテル。住人のイジーがホテルの屋上から転落死し、大実業家であるイジーの父親から依頼を受けて、FBIの捜査官スキナー(メル・ギブソン)がホテルに乗り込んできた。住人全員を容疑者扱いするスキナーは知的障害のあるトムトム(ジェレミー・デイビス)と娼婦のエロイーズ(ミラ・ジョヴォヴィッチ)を利用して真相を探ろうとするが・・。

原案・音楽はU2のボノ。トムトムの独白でわかりにくい部分が明確になり、尚かつ妙な哀愁も漂います。寂れたホテルの退廃的なムードも良いですが、メル・ギブソンの狡猾さと、首にコルセットをした怪しげな風貌が、独特な深みをかもし出すのに効果的でした。ミラ・ジョヴォヴィッチのふわふわした掴み所のない存在感と、トムトムを守ろうとする強さも魅力的です。ジェレミー・デイビスはとても、純粋で可愛いトムトムにハマリ役です。イジーの転落死の真相、住民達の悪巧み、トムトムとエロイーズの恋、スキナーのトムトムに対する感情、スキナーの過去。とても好きな雰囲気の映画でした。ホテルの屋上でトムトムが走っていくシーンは幻想的で物悲しいです。