ねこねここねこ

種子を蒔いて

     種子を蒔いて

 ひょい
 と摘まんで
 ポイ
 とすてている
 みるとクレオメ草
 夏の乾燥

 たちどころに
 息絶えて往く炎天下
 オヤ
 マビキですねと私
 (いいえ)
 彼の挨拶はいつもみじかい
 (クレオメ草を播いたのに全部雑草でしたので)
 小声でいい
 ひょいと摘まみ
 ポイ
 やはり
 クレオメ草

 笑う
 どこか遠くに届かせるように静かに優しく
 蒔いて
 殺す
 ひょい
 ポイ
 みるまでもなく
 クレオメ草

 六月のとりわけ熱い日の午後だった

 いらい
 私は
 土だけが乾く花壇をみて
 そこを通った
 ふたたび彼に会うこともなく
 まもなく 七月になろうとしている





国語的解釈は不要だと、私は思う。
それぞれの人が、自分の立場で何かを感じればよい。
こういうものは趣味の問題だから、好みではなければ読まなければいい。

 私が何を思うか。。。

雑草と勘違いして 折角 生えた芽を捨てている寡黙な近所の男性。
その間違いを指摘せずに 立ち去った「私」

切ない。
沈黙していることの方がよいのだろうか。

大事なものを 捨ててしまっていることを知りながら
他人のすることだからと 口を挟まずに・・・

併し 殺されたクレオメ草

何を選択すべきなのだろう。
答えは出ない。


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