彼のシャツをぐしゃぐしゃに濡らしてしまってから、
僕の涙はやっとおさまってきた。
落ち着くと、大好きな彼の気配に包まれながら、
抱きしめてもらっていたことに気付く。
「あ・・、ごめんシャツが。」
急に恥ずかしくなってきて、あわててそこから飛びのいた。
もう少しじっとしてればよかった。
「濡れちゃったね、かわかさなきゃ。」
動揺したままで、彼が着ているシャツのボタンをはずしていく。
上から半分終わった時に、
その体勢もなんだかすごいことに気が付いて、
手が止まってしまった。
「え・・えっと・・。」
引こうとした手を、一瞬早く彼の手に捕まえられ、
指先に口付けられる。
彼の鋭い視線が僕の心を動けないくらいにとらえている。
手ははなさないままで、耳元に唇を近づけられ、
「繰り返して。」
と聞こえた。
「“僕も”。」
さからえずに、彼の力強い声をたどる。
「・・・ぼく・・も・・?。」
「”泣く程、好きだよ”。」
「・・なく・・ほど・・・。」
好きなんて、いってしまっていいんだろうか。
「・・なんで・・。」
躊躇してしまう僕に、彼が優しく微笑んでくれた。
「いいから、ゆーこと聞いてくれるんだろ?」
「・・・。」
コクリとうなずいたあと、
じぶんでも驚くほど素直な気持ちになってしまった僕は、
「・・・だいすきだよ・・。」
と小さな声で言ってから、恥ずかしくて
顔が見えないよう彼にまた抱きついていく。
「・・・”キスして”、は?」
僕を抱きしめる彼の声になにもいえずにいると、
「・・それはまた今度な。」
彼は少し離した僕のおでこに軽く唇で触れてくれた。
PR
Comments