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2024.12.05
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カテゴリ: 時評


そもそも「非常戒厳」は、国会を始めとしたすべての政治活動を禁止するのだから、もし軍と周到に準備してなされたことであれば、国会はすでに完全封鎖され、「解除決議」などできなかったはずだし、韓国は再び軍事政権となり、人びとの生活は厳しく統制されていただろう。

ということは、今回の一件は、少数与党になり、身内のスキャンダルに晒され、二進も三進も身動きがとれなくなった大統領が、国防相の思いつきを真に受けて、破れかぶれで出した「非常戒厳」宣言だった、ということだ。

しかし、野党もそうだが、多くの市民が国会、国会に集まり、警官隊と衝突し、「解除」を求め、今は大統領の弾劾を求めてシュプレヒコールを上げている。

今の状況とは真逆のような気もするが、想起されるのは、4年前トランプが落選した時に、多くの支持者がトランプに煽られてホワイトハウスを襲撃した事件である。その当の人物が再び大統領に返り咲くのだから、トランプを求める土壌は依然として強固だったということである。

翻って、日本の状況を見ると、大躍進した国民民主は代表の不倫騒動でコケたが、格差の拡大は、物価上昇によって下の方に伸びている。最下層(アンダーグランド)を構成するのは、必ずしも若年層だけではない。大学生の就職は好調だし、賃金も上がる中、ほぼ国民年金+αだけで生活することを余儀なくされる高齢者も少なくない。国民民主の主張した178万までの非課税は、自分としてはぜひ実現してほしいが、大半の高齢者はそこまで年金をもらっていない。150万程度なら、いわば、生活保護の保障以下で暮らしていることになる。そういう人はおそらく数百万人の単位でいるのだろう。ことによると1000万人を越えるかもしれない。非正規雇用も決してなくなったわけではないし、賃上げをしようにもできない企業のサラリーマンも多い。

しかし、だからといって彼らが団結して国会前でデモをし、シュプレヒコールを上げる、というようなことはまったく起こっていない。

コロナ下でマスク着用が強く求められたとき、ヨーロッパでもアメリカでも、強い反対があった。民衆は政府の決定にデモという形で抗議した。日本は・・・といえば、ご存じの通りである。

もし有事法制が国会で議決され、「非常戒厳」のようなことが起こったら、日本人はどうするのか。

自分の予想では、おそらく何もしない。むしろ、お上の命令に違反していないかどうかを監視し合う社会が到来するだろう。





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最終更新日  2024.12.05 06:31:08
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