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Jun 21, 2005
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カテゴリ: 読書感想
最近推理モノばかり読んでいたので、趣向を変えてみた。
 こういう作品ってどういうジャンルになるんだろう…
 青春モノ?…でもそれだけじゃないような…思春期にありがちなセンシティヴな心の揺れ動き、人に惹かれるということ…その中に哲学や社会的問題も描かれている。

 本についている帯に、それぞれの新聞社の書評と、3人の読者のコメントが書かれていた。
 それを読むと…
    読売新聞  ★愉快で切ないラブストーリーが「自分らしさ?の意味を教えさせる。
    産経新聞  ★痛々しいまでの切なさと胸の高鳴りを経験させてくれる物語だ。
    毎日新聞  ★思春期の揺れ動く心が確実に伝わってくる。



    ★読んでる時、読み終わった時、涙があふれて止まりませんでした。 (18才・女性)
    ★全てにあこがれた。おもしろかった。スターガールに会いたい! (14才・女性)
    ★せつないなあ。「自分らしく?ありたいってみんな思っているのに…。 (32才・女性)


ひと言だけの感想なので、判りにくいけど、見て思ったのは、読んだ人によってその受け止め方がバラバラなこと…

 でも読み終わってみると、どの感想も肯ける…

きっと皆んな色んな想いが心の中を駆け巡り、一番強い感想が「ひと言」となって出てきたんだと思う。
 だから感想がバラバラなんだ…

    「ボク」はおじさんのしていたヤマアラシ柄のネクタイが大好きだった。
    おじさんとの別れの日、おじさんは「ボク」にそのヤマアラシ柄のネクタイをプレゼントしてくれる。
    「ボク?はそれからヤマアラシ柄のネクタイをコレクションすることにした。
    でもどこに行ってもヤマアラシ柄のネクタイはない。

    それは突然やってきた。

    ある日、「ボク?がヤマアラシ柄のネクタイをコレクションしているという話題が、地元紙の小さな記事で掲載された。
    その後の誕生日、家の前に差出人名のないプレゼントが届く。
    開けてみると、中からは2種類のヤマアラシ柄のネクタイが出てきた。
    しかしその後も、誰からのプレゼントかまったくわからなかった…

    それから数年後、「ボク?のハイスクールに転校生がやってきた。
    1級下のその子の名は スターガール

     彼女はとにかく変わっていた。

    ランチタイム、食堂ではウクレレをかき鳴らし、歌い歩く。
    誕生日の人間を見つけてはバースデー・ソングを贈る。
    雨の日、一人でグラウンドに出て踊る…

     冷め切った、無感動なのがクールだと思っているティーンエージャー達…

    最初は戸惑いながら見ていた周りの生徒達も、だんだんと彼女の生き生きとした姿に心を動かされていく…
    そして学校は開校以来なかったほどの活気を見せる…

    「ボク」は彼女が転校してきた当初から、皆んなと違う面で惹かれるもの…何か感じるものがあった。
    それが彼自身にもどういうことかわからず、彼女の後を追う。

     彼女は不思議な点が多かった。

     でも彼女の想いは一つ。皆んなを幸せにしてあげたいという気持ちだけ…

    彼女の小さな親切は続くが、それは人によっては大きなお世話と取られることもある…

     そして博愛であればあるほど、他の人には理解してもらえず、彼女は孤立してしまう…

    そして「ボク」は「彼女の愛情をより大事と考えるか、その他の人々の愛情を大事と考えるか…」という選択にぶち当たる。

     その答えは…?




本文の中にも出てくるけど、人間は集団社会の中で生きている。
そしてその集団の中で、社会性というものを身につける。
いい事か悪い事かは別として、「人の目」というものを気にするようになる…

 私にも同じような経験がある。

 小学校の頃、同じクラスだった友達があるアイドルのファンだったので、私の毎月買っていた雑誌の切抜きをあげた。
 彼女は喜んでくれたので、それからもずっとあげていた。
 中学校に上がってクラスが替わった後もそれは続いた。

 大きな学校だったので、クラスや部活が違うと滅多に話す機会もなくなる…
 でも人を介したりしてあげていたら、ある時こんな噂を耳にした
「いまだにくれるんだけど、もうファンじゃないから迷惑…」


 言うなれば、私は親切のつもりで、その親切心を勝手に押し付けてただけなんだ…

 そういうのはお節介になってしまう…
 疎まれても仕方ないと理解った。

でもこの作品に出てくるスターガールはこんなヘマをしないだろう…
彼女はもの凄い観察力で、人々を見て、その人に必要なものを寸時に用意することが出来る。

 でもそれは一歩間違えばストーカーと言われても仕方ないくらい…

プライバシーを重んじる人にとっては迷惑な話かもしれない…

 エピソードの中に、スターガールが勝手に他人の葬式に顔を出し、同じように哀しんでいると、その家人に「どこの誰かもわからない人が何故ここにいるの?」と激怒され、追い出されてしまう…という件がある。
 家人にしてみれば、「他人に私達の哀しみがわかるはずがない!オモシロ半分に来られた!」というような思いなんだけど、彼女は純粋に哀しみに共感し、慰め元気付けたいと思っただけなので、何故そんなに怒られるのかわからない…

 社会不適応者といえばそれまでだけど、こんな純粋で、思い遣り溢れる行為が受け入れられない社会は、とても悲しい社会だと思う…

またまた私の思い出で申し訳ないが、小学校の時、友達のお父さんが亡くなった。
クラスの代表と担任の先生が告別式に向かったんだけど、帰ってきた後、先生がお葬式の様子を話してくれた。
 彼女の家は、クリスチャンだった。
 お葬式は教会で行われたんだけど、献花の時、親戚とか関係者じゃない通りがかった信者の人たちが立ち寄り、花を手向けて行ったのを見て先生は感動した…と言われていたのが、未だに忘れられない。
 今の無理やり泣かそうとせんばかりの過剰な司会…どんな人もこれ以上ない善人に仕立て上げる…あれは、葬式で盛り上げるなと、聞いてて腹が立つ…

 そんな飾りだけの…上辺だけの儀礼ではなく、そこにいた人が同じように哀しみを共感してくれる…これは本当はとても嬉しく、有難いことではないか…

 ヘタな慰めなんて要らない!そこで一緒に哀しんでくれるだけで、心救われる部分があると思うんだけど…

今の、排他的社会現象…人と違う事をすると、社会からつま弾きにされる。
 スターガールは「シャニング(遮断というような意味らしい…)」という目に合う。
 誰もが彼女を透明人間のように扱う。
 そして彼女と付き合いのあった「ボク」も…

 この主人公―「ボク」はレオという名前なんだけど、ごく一般的な人物で描かれている。
 もし私がこの主人公の立場だったら、やっぱり彼のような行動を起こしてしまっただろうと考える。

  でも彼女は彼女だった…

 彼女は今の時代に合わない人だった…

彼女が人間でなかったら…彼女は 天使 かもしれない…


誰にでも平等に愛を注ぐ…
 でも神も存在しなくなったこの時代には、彼女が自由に踊り歩ける場所はなかったのかも…

だけど彼女の存在は、人々の心の奥底に根付き、その後少しだけその痕跡を残した。
「ボク」の心の中にも…そして私の心の中にも…深く彼女の存在が残った。


 この作品をオモシロイと読むか、感動と読むか、悲しいと読むか…そんな簡単な一つの感情では読めない作品だと思います。

+++おまけ+++
この作品中で出てくる、スターガールたちが踊った「バニー・ホップ」の音楽がアニメ付きで聴けるサイトはコチラ
http://www.cutefun.com/bunny_hop.htm
いきなり音が出ますので、音量にご注意下さい!








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Last updated  Jun 21, 2005 04:12:12 PM
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