SAROMAN BLUE 鈴木健司

SAROMAN BLUE 鈴木健司

奥武蔵ウルトラマラソン完走記

奥武蔵ウルトラマラソン完走記


例年この時期お店に立ち、ウルトラの方のお話を聞くと・・・『鈴木君は奥武蔵出ないの?』『ビールもあって楽しいよ!』とよく伺っていた。開催は一番暑いこの8月第1日曜日。75kmのロードのコースでアップダウンが厳しい大会ながらも、人気の高い大会だ。今回この奥武蔵ウルトラマラソンにエントリーを決めたのは、5月上旬。やはり評判がいいからと言うのと、妻・華恵もすごく昔から走りたかった大会だったからだ。と言うことで2人で意気投合しエントリーしたものの・・・。さてどんなコースなもんか??

世の中便利なもので、インターネットで『奥武蔵グリーンライン』を検索。レース中盤から走る道路の名称だ。見るとツーリングのライダーや走り屋さん(by車)集まる所のようだ。またハイキングコースも各所にある様子。

とりあえずメインイベントサロマ湖(6月27日)が終わってから、奥武蔵対策を練ることに。しかし、サロマ湖で痛めた膝が思わしくない自分と、70km時間オーバーで不完全燃焼の華恵・・・。正直2人とも自信がない・・・。サロマ湖後の暑さ対策として決行した土浦ラン(7月12日)も挫折・・・。結局コースに行って対策をしようと、コースの一部に試走に行った。(7月20日)

試走に行って良かったのか?帰り道には膝が痛みだし、暑さにカラダが水分を欲していた。コースに対する不安も膨れ上がり、ビックリするくらいの坂に『マジで~!!』を連発!暑かった分対策は練れたかな?前向きに考え、経験値を上げた。

あっという間にレース前日。試走後は1日だけ練習と言っても5kmとプール歩き・・・動かないよりはと言った感じだった。スペシャルドリンクにサロマ湖で効果抜群の『プロテイン&グリコーゲンリキッド』『メダリスト&カーボッショツ』を用意。仕事後に直接宿を目指した。

今回はお客さんの若山さんも一緒に参加!先週富士登山競争を時間内に完走し、疲労が残っていないか心配だったが、問題ないようだ。東毛呂駅で会いタクシーで素泊まり旅館に到着。すでに他のランナーはお休み中(22時)そんな中夕飯を食べていない自分は、近くのセブンイレブンで夕飯と朝食を調達。23時に就寝し、起床は4時と、ゆっくりできる時間で良かったと思った。少し蒸し暑く寝付けなかったが、4時まで起きることはなかった。

外は少し明るくなってきた午前4時起床。5時の出発までは支度に追われる中食事を済ませ、腹一杯におにぎりを食べた。送迎のバスで5分位。会場の毛呂山総合公園に到着。多くのランナーが準備をしていた。トイレは相変わらず並んでいるようだ・・・(汗)

華は準備完了だったので、トイレ待ち。自分と若山さんは着替えに更衣室へ・・・。体育館の中のトイレも渋滞中だ。たくさんいるお客さんと挨拶を交わしながら華を探すが見当たらない・・・?はて?とりあえずいろいろな人たちにも会いたかったので、スタート前20分位からうろちょろしていた。

ベテランランナーにお話を聞くと、『例年よりも暑いよ。最高気温は35℃とか?登りは歩かないとダメ!』とアドバイスを頂いた。takedaさん・junhさんともお会いでき、役者は揃った!って感じです。

今回の僕のスタイルはこちら!
膝が心配だったのでCW?Xはエキスパートモデルを選択!この派手なのは大会で履くのは初めて!というか、練習では履きにくいよな・・・(照)でも買ったんだし、お披露目の機会がないとタイツもかわいそうだ。スパイダー柄です!Tシャツは兎虎BBQで華とお揃い&バンダナもいつも通りだ!タイツとのバランスどうですか?華にも聞いたんだけど、おかしくなかったですかね?

いよいよ6時スタート!約700名のランナーが走り出しました!スタート後は、毛呂駅方面に向かう為片側通行・・・と言っても車は少ないです。こんな感じです。1kmも行かないうちに右膝に違和感が・・・様子を見ながら行こう!takedaさんは『涼しいうちに距離を稼ぐ!』なんて言ってましたが、それもありかもと思っていた。

5km34‘17“。5kmも行くと登り坂が始まる。桂木観音の坂がきついと聞いてたが、どこが桂木観音なのかが解らずすごい坂だなあと登っていた。登っては当然下りがあるわけで・・・初めの下りで華と若山さんとは離れだした。『お先にどうぞ~。マイペースで行くからね~。』そうは言っていても、登りで頑張らなくちゃと再び追い付く繰り返し。10km1:08’54”(34‘37“)初めの3カ所のエイドは混雑している。20km近く行けば空くだろうとサロマ湖と同じように考えていた。

15km1:41‘16“(32’21”)初めの山を一つ越え、スタート付近に戻ってきた。ペースは思ったよりも速い!!いいのかこんなに速くて・・・。膝は予想よりも気にならなくなってきた。いよいよ鎌北湖に到着!ベテラン倉内さんが、『こう暑いのに、皆さん早すぎですよ!登りは歩かないと、後半ばてますよ!ここからがキツいですから』適切なアドバイスだ。

トイレで小休止。その後さあ登るぞ!!って感じの坂が見えてきて思わず笑ってしまいました。『なんじゃこりゃ?はい、歩きます。』傾斜が緩くなれば走るスタイルをとるが、きつい所は歩いて登る。アドバイスしてくれた倉内さんは歩きながらも姿が見えなくなってしまう位速いペースでした。

20kmは2:25‘02“(43’45”)と、ここからは下見をしたコースに入った。登りがあってまた長い下りがある。前回の経験から気持ちの整理ができ、安心だった。華とはこの辺りのエイドで『先に行っていいよ。自分のペースで行きな!』『頑張ってね!』と別々になった。若山さんもこの下りで膝にきたらしく、やや後退していった・・・。

25kmの通過は3:04‘50“(39’48”)思ったよりも遅くないのは、下りをしっかり走れているからだろう。エイドも2.5km前後であるから補給は十分摂れる。顔振り峠の茶屋の前にはエイドはなく、自分が走っている時は茶屋のおばちゃんも世間話中で、応援してくれなかった。茶屋の駐車場からの1枚。ここで『シャッター押しましょうか?』と言ってくれた48番ランナーと少し並走する。『奥の方まで行くと、武甲山が大きく見えますよ!』本当にロケーションがいい!風も気持ち良く、涼しい。30kmの通過は3:44‘10“(39’19”)。

いよいよビールエイドが見えてきた。『次のエイドにはビールがありますよ~!!(笑)』さすがにレース中にビールは飲めない・・・。終わってからでも受付けないのに・・・。おいしそうに飲んでいるランナーもいる。すごいなあ。

さあこの登りを登り切れば高山エイドだ。ここで冷奴を発見!うっ、うまい!!この時点で、スペシャルドリンクがここにあるとは知らず・・・どこかな~?と探すはめに・・・。ここからは未知の場所だ。下見の時に立ち寄ったトイレに行き出発すると、なにやら懐かしの顔が見える!『の~てんき~ずさん』だ。いつ以来だろうか?ウルトラランナー仲間の飲み会に誘って頂いて以来の再会。くびき野でお見かけはしましたが、お話しするのは久しぶりです。
『ここから先は知らないんです・・・』と言うと『ここからがもっと楽しいですよ~!』と言う。それだけ厳しいコースと言うことだ(汗)

35km地点は4:30‘54“(46’43”)折り返し付近がフルマラソンと言うのをJunhさんの日記で読んだのが頭にあり、そう考えると問題なく行けそうな感じがしていた。飯盛峠36km・刈場坂39.4kmエイドまではすごく楽な感じがした。折り返しのランナーも増えてきて、気分的に気分転換できていたのだろう。

40kmは5:12‘39“(41’45”)やっとスペシャルドリンクを気が付かなかったことに気付き(笑)、お腹も空いてきてピンチだと感じたが、ウエストポーチにスペシャル第2弾を用意していたので、助かった!!
それは大会前の日記に掲載した『メダリスト&カーボッショッツ』だ!メダリスト170ml2袋にカーボッショッツ25gを2つ。常に持って水を補給していたボトルに満を持して投入した!そしてシェイクシェイク!!酸味の中にも甘さがあり、美味しい!氷も入れたので、走りながら補給していった。

41.7km折り返し前最後のエイドだ。ここではそうめんを発見!!また折り返しランナーがとても多く、『鈴木君、折り返しかい?』『いえいえ、これからです~』『奥さん速いね~。置いて行かれてるよ(笑)』『今回は別々なんですよ~(汗)』エイドで折り返しまで3kmと確認し、登り坂を走り始める。

折り返しまでの間に、知り合いのランナーが多く、写真を撮りながらの走りが続く・・・。さっきまで一緒に走っていた方が、もう戻ってきた!など驚きの連続!そして『かっとび華恵』が登場!!元気だ。さすが、いつも別々なら華は好記録だろうに・・・。足を引っ張ってます(ごめんね)『折り返しにはかき氷とビキニのお姉ちゃんがいるよ!』と応援してくれた(笑)

もうすぐ折り返し地点です。しかし折り返してくる人は登り坂!『よく走ってくるもんだ!普通は知れないですよね。僕なら歩きますね~。』と505番塚越さんと並走しながら、下っていく。

44.7km折り返し地点丸山林道折り返し地点到着。
やっと着いた~。いますいます、ビキニのお姉ちゃんが2人。またかき氷に並ぶ列もできています。この時間帯は人が多いんだろうなあ。集合写真も写して頂きました。また、アートのお客さんもいたので一緒に記念撮影を(笑)

頭に水を掛けてもらいやっとのことで復路へ。途中Junhさん・若山さんを発見!互いにエールを送る。2人とも順調そうだ!45km5:58‘47“(46’08”)

やっとのことでエイドに到着。脚、頭に水をかぶらなくてはいけない状況が続く。そうめんをまたまた頂き、下りに入る。先程のスペシャルが効いたのか?たくさん食べていない割に、お腹の空き具合も治まりペースも戻ってきた。刈場坂峠のエイドではJunhさんが到着と同時に出発!下り中心になりペースが落ちてきた証拠だ。50kmでは6:43‘34“(44’46”)とこのペースでサロマ湖ならリタイアだ・・・などと考えていた。505番の塚越さんと並走が多くなり、いろいろお話ししながら進む。しかし下りではなかなかペースが上がらない。右膝をかばって、時には横向きになって下るようにした。下りで抜かされるランナーには登りで追い付くよう心掛けたが、その作戦が持ったのも60km手前までだった。55kmを7:22‘30“(38’56”)で下って来ていたので、順調かと思いきや高山の茶屋が何度カーブを曲がっても出て来ない・・・。行きに目印をチェックしていたのに、思ったよりも遠かった・・・(汗)もうすぐエイドだと、給水ボトルも早めに空にしたのに・・・(涙)

スペシャルの置き場が高山エイドだと知ったのは飯盛峠・・・つぎか~。やっとプロテインが摂れる!!でもなかなか着かないのには焦りが膨らむ。膝は悲鳴を上げている。早く着いてくれ~!!やっと、やっとのことで高山エイドに到着。スペシャルドリンクを確認し、補給!あ~これで安心。後半は走れるそ!という安心感があった。ここからJunhさんとの並走が始まる。しばらく続く下り坂・・・遅いペースの自分にJunhさんは合わせてくれている。ボトルで脚を冷やすのに止まれば、一緒に脚を止めてくれてありがとうございます。

次のエイドは『ビールエイド』だ。58.8km地点。『ビールはあと1本!飲んでいかないかい?』『無理です、無理です(笑)』次々に到着してくるランナーは『ビールないの~』と残念がる人も多い。
再び長い下り坂が続く。膝は痛いが練習の時のように、足を上げた状態で痛むものではなかった。60kmを8:05‘59“(43’29”)で通過し、顔振峠へを通過する。ここからヘアピンカーブが続き、大きく蛇行する。Junhさんともいろいろな話をして進む。話が弾むので距離感が短く感じる。良い傾向だ。
最後の写真撮影は少し余裕のある62kmのエイドステーション。しばらく行くと、僕にとっては恐ろしいくらいの下り坂が待っているので、しっかり休養した。前後を走るランナーは同じ様な人達だったが、下りが多くなるにつれて折り返しでずいぶん離れていた方にも抜かれてしまい、ペースが落ちているのを実感した。それでもペースを上げる事は出来なかったので、維持する事を心掛けた。

65km8:54‘41“(48’41”)
ここから先は大きく上ってから、最大の下りが始まる!Junhさんとの話の中で、コースがきつかった割に時間的な余裕があることに驚いていた。それは4月の富士五湖・・・。Junhさんは完走、僕はリタイア。77km11時間と今回の75km11時間。コースで比べたら、気象条件も伴って厳しいのは奥武蔵だろう。しかし、前半あれだけ歩いたのに時間的余裕がある。体力的にも大丈夫だ。この要因はなんだろうか?

初めての大会だから?アップダウンの繰り返しが逆に良い?いろいろな意見があったが、やはり一番の要因はエイドの充実だろう!3km弱のエイドの充実。温かい応援。気持ちの良い山の中・・・。すべてが楽しく走らせてくれる!もうすぐ終わってしまうのは残念だ。
時間的に急いだら10時間を切れる?なんてことも考えた。しかしJunhさんに『カラダを壊しては意味がないからね。ゆっくり行こう!』と抑えていただき、助かりました(笑)制限時間を気にする必要はない。確実に行こう、と言うことになった。

70km到着は9:41‘29“(46’47”)。ここまでくれば!しかしながらいよいよ最大の下りが始まる。行きには思わず笑ってしまった登り坂。帰りはドリフターズの坂道コントの逆バージョンだ。転がったら止まらない・・・。ゆっくりゆっくり進もう!坂の手前のエイドで白玉あずきをいただき、ゴールまでのパワーを蓄える。

さあスタート!今まで以上に下りの得意な人と、苦手な人の差が出る下り坂。かっ飛んでいくランナーとおそるおそる下りるランナーの差は、この5kmでゆうに10分は変わるだろう・・・。でも関係ない、確実にゴールできるのだから、焦る必要はないのだ。知り合いのランナーにたくさん抜かれた坂も思ったより早く過ぎた。ゴール手前15km位から続いていたら、膝は壊れていたかもしれない・・・。

鎌北湖に下りて来て、最後のエイドを向かえた。残りは2.3kmだ。『もう下りはないから安心です!』と応援のおばさんに話していたら、『まだ下るのよ!1.8km位は下りよ!ダラダラのね。』『えっ!!マジ?』ここまで来たら終わりだと思っていたのに、そうか~確かに登って来たなあ・・・。とゴールに向けて走り出す。『また来年~!』エイドから掛けて頂いた声援!来年も走れるかな?(休めるかな?)

さて奥武蔵もクライマックス!山の間を抜け前が開けると、遠くに毛呂山総合公園の照明が見えて来た!『遠いなあ~!』Junhさんと共に発した言葉だ!意外に遠い。見えていると嫌な感じだ・・・。
すると背後から走り寄ってくるランナーがいたので、先に出てもらおうとしたら応援のご夫人だった。この後に走ってくるご主人の写真を撮ろうと、ゴールを目指していた(笑)まあゆっくりだったものの、会場近くまで並走・・・ご主人の写真はうまく撮れたでしょうか?

『おかえりなさ~い!ナイスラン!』の声が嬉しい!ゴール手前ではtakedaさんと華が迎えてくれた!今日ばかりはギリギリではありません(笑)ちゃんと帰ってきましたよ!って感じです。お客さんもたくさん応援してくれて、最高のゴールでした!

Junhさんと共にガッツポーズでゴール!時間は10時間27分??秒!(時計を止め忘れました)走り終わっても元気!元気!お客さんに声をかけられてはたくさんお話をしました。途中であった方とも、ありがとうの挨拶を!そしてまだゴールに来ない若山さんを待ちました・・・。折り返しで若山さんよりも遅い人がゴールしてくる。まだかな?膝の調子が思わしくない状態が続いてしまったのかな・・・?

10時間40分を過ぎたところで、見えて来た!若山さんだ~!!さすがリタイヤを知らないランナー!頑張ってくれました!おめでとうございます!!ゴール後ビールを飲みたいところをお話ばかりで申し訳ありませんでした(笑)

奥武蔵ウルトラマラソンを振り返って
今回は予想よりもコースが厳しくなかったこと。暑さもほどほどであったこと。ベテランランナーのアドバイスが適切だったことなど、トータル的に楽しかったことが先行して苦しいレースではなかった。下見が良かったのか?暑さにカラダが慣れていてくれたから楽だったのか?本文にも書いたが、富士五湖があれだけ苦しかったのに、どうしてこんなに楽しいの?こんなに楽しんでいいの?と繰り返してしまう。
それはやはり大会運営の体制がしっかりしているからだろう。折り返しコースという利点を生かし、24カ所のエイドステーション!これはランナーにとっては贅沢だ。今後の大会が苦しく感じてしまいそう・・・。また参加したい!知り合いの方にも勧めたい気持ちでいっぱいだ。お客さんが僕を誘っていた気持ちがよくわかる!本当に大会スタッフには感謝です。

ある程度暑い中で走れたサロマ湖があっての奥武蔵。スペシャルドリンク・しお飴の効果は僕にとって絶大でした!しお飴は5kmごとに12個しかなく、また足りなくなってしまいましたが、ミネラル補給に効果的でした。スペシャルドリンクを取り忘れるという初歩的なミス・・・それをカバーできたのは、手持ちのボトルとウエストポーチの中のカーボッショツとメダリストでした。疲労回復のクエン酸の効果は実感はしにくかったのですが、カーボショッツのエネルギー効果は抜群でした!腹持ちも良かったと思います。後半は取り忘れたスペシャル(プロテイン&グリコーゲンリキッド)をしっかり補給し、これなら完走できる!と確信しました。それだけ最高のスペシャルとなりました。

それというのも、サロマ湖に続きこの奥武蔵でも『力石モード』にならなかったのだ。ゴール後は逆にお腹がすいて、食べ物を欲するくらいのダメージで済んでいた。1年前には見られない傾向だ。皆さんも実践してみてください!!

さて次は10月のえちご・くびき野。この大会の自信を、確信に変えたい大会です。記録を狙う訳ではないのですが、2人揃って並んでいいタイムでゴールできるよう頑張ります!これからも応援よろしくお願い致します。

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: