SAROMAN BLUE 鈴木健司

SAROMAN BLUE 鈴木健司

13野辺山ウルトラマラソン完走記~第1章~

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今年で4回目となる野辺山ウルトラマラソン!過去3回を振り返ると、初出場の71キロでは制限時間12秒前。100キロに初チャレンジした2010年は13時間58分22秒でゴール。そして昨年は劇的な14時間00分00秒でした!(写真判定の後、完走証を発行してもらった。タイムは完走を認めるということで13時間59分59秒になっています)

2013-05-05 13:28:26そして今年は例年よりもカラダの状態は良くない。1ヶ月前の富士五湖では46.5キロでリタイア。しかも最後の5キロには1時間23分も掛かるほどだった。しかし富士五湖翌日からは動かしながら治していくしかないと、ジテツウを開始!走れないけれど、電車でじっとして立っていられない状態だった。局部的な痛みは徐々に引いてきたが、富士五湖前よりも慢性的な痛みが違和感として残っていた。
ジテツウを繰り返し動けることを確認。それでも走らなくては野辺山はクリアできるはずがない。GWにある休みを使って山を走りに行く計画を立てたかった。せっかくの休日のお休みを子供達と過ごさずにわがままを聞いてもらい感謝している。HANAと子供達をさがみ湖プレジャーフォレストに送ってから、僕は藤野駅経由で和田峠へ。その後陣馬山~城山~相模湖と35キロ6時間のマラニックを敢行した!15キロの登りやトレイルでのバランスを取りながらの走りでもなんとか痛みも出ずに走り切ることができた。また食べながら走ることもしっかりとでき、野辺山での50キロ地点までのイメージができた。前半登りをクリアすれば下りが続くので、そこまでは行ける気がした。

例年通り協賛大会となる野辺山は金曜日入りして、土曜日は販売と説明会でのトークもパッケージになっている。今年は愛車モビリオスパイクで現地入りを許可されたので、一緒に参加する渋谷店石橋くんと金曜日の夕方に到着するように昼過ぎに埼玉を出発した。
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左の山が飯盛山!富士山も望めて絶景!
計画はこうだ!360℃大パノラマの飯盛山に登り、景色を満喫して夜は星空を楽しむ!せっかく行くのだから観光もしたい!と欲張ってみた。天候にも恵まれた金曜日。途中富士山も八ヶ岳も綺麗に見えてテンションも上がる。
予定していた飯盛山ハイキングの為に到着した平沢峠駐車場は17時閉門。到着時間は16時25分だった。大した下調べもしておらず、トレランで30分登れば辿り着くだろうとスタート!しかし結構な急勾配に苦戦。飯盛山の距離標識もなく、30分経ったら折り返すことを決めて登り続けた。
すると拓けた先に飯盛山の山頂が遥か先に見えた!時間は30分を経過・・・飯盛山断念!来年に課題を残して下山することに。足元の砂利が意外と大きく滑る下り。ケガをしては仕方がないので、ゆっくりと下る。石橋くんは数日前から膝に違和感があるらしいが、順調に下っていった。なんとか3分前に下山。いい汗を掻いて高地にも慣れたかな?

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さて次に夕食をどうするか?後発のアートスポーツスタッフは21時入りの予定だ。とりあえず食事処検索するが、ほとんどない。行きの車中からもファミレスなどもなく、清里まで下りればステーキハウスとかがあった。
検索の結果、JR最高地点近くにある『レストラン最高地点』を目指した。検索によると営業時間は18時までらしい・・・観光地だからそんなものか?17時30分に入店し、八ヶ岳を望む窓側の席に。手打ちそばか、信州みそを使った味噌カツにするか迷ったが、やはりご飯が食べたいので、味噌カツ定食大盛りを注文した。油もの控え作戦だが、まだ金曜日だから大丈夫だろう。石橋くんはそばの大盛りを注文。
どちらも美味しく食べているとご主人が話し掛けてきた。『マラソン走るの?』なんでもランナーズウエルネス坂本さんとの古いお付き合いで10キロの給水所をお店の皆さんで手伝っているという。コーヒーまでご馳走になり、お腹も満たされた。最高地点にて野辺山ウルトラマラソン完走を誓った!『最高地点サイコー!』皆さんも行ってみてください!

その後は宿となる志木市青年の家まで移動し、長い夜を迎えた。こちらの宿はまさに林間学校用施設といった感じ。コース途中にあり、辺りに民家もなく満天の星空を望める。しかしレースの為の準備に夢中で星空を楽しむことはなかった。

大浴場で汗を流してからプロ野球中継を観ながらジェルの中身を詰めたり、預ける荷物の仕分け作業を進める。

まだ金曜日。日曜日の天気予報を気にしながら、やっぱり雨かと腹を決める。悪夢のようなあの富士五湖の冷たい雨が頭を過る。この野辺山で降る雨となれば、冷たいに違いない!前半にクラフトの長袖?アームウォーマー?と悩む。どちらにしても今は決められない。明日最終決定しよう!後発の近藤本部長と松井さんは予定通り21時半前に到着した。翌日は7時出発で体育館前で店舗設営ということもあり、早々に布団に入り休んだ。

翌日は朝から気持ちの良い天気に恵まれた。少しだけ風は冷たいが、陽射しはとても強い!朝の天気予報では、明日の雨マークは外れていなかった。
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土曜日の受付は昼から。それまでに商品の品出しを行って、お昼ご飯を食べてからスタートだ。また選手説明会で今年もトークを行うことになっていた。昨年と同じで着替えのポイントに何を置いておくか?といった内容。計2回の出演となったが、時間も短く端的な内容だったけど役に立ったかな?

引き続き外での販売は18時近くまで続いたが、テントの外側でペース配分やウエアリングを説明したりしながらたくさんの方とおしゃべりをした。外だったので、顔はかなり焼けた。翌日の天気予報は徐々に良くなり、雨マークは外れたみたい。ひとまず安心だけど、宿に戻ったらチェックせねば。
2013-05-18 18:53:25

土曜日の夜はグレイスホテルでお風呂と食事を済ませて、朝食を買ってから宿に戻った。昼間雲のなかった空には薄く雲が広がり、今日も星空を楽しむことはできなかった。

就寝は22時。現地に4時入りの計画を立てていたので、3時起床。朝からセブンイレブンの中華丼を食べてスタートへ向かう。昨年よりもお腹の状態は良い。ちょっと食べ過ぎな感もあったが、スタート直前に小に並び約2分前に後方に並んだ。

__.JPG今回は渋谷店石橋くんと元アートスポーツ・現パワースポーツ所属礒谷くんの3人で参加。皆、前日は販売ブースで1日立ち仕事をしたうえでスタートラインに立っている。石橋くんは野辺山初挑戦、礒谷くんは3回目だ。
スタイリングはこちら!足元からBROOKS PURE FLOW2+スーパーフィートブラック&CEPカーフソックスレッド!BROOKS PURE FLOW2は2週間前の相模湖周辺マラニックで試し済み!坂道でも脚が前に出やすく、安定感&軽量なのも魅力のシューズだ。NEWTON以外で走るのは4年振りかな?新しい取り組みも大事です!
そしてタイツは現在は日本未発売のCEPコンプレッションハーフタイツ&インナーにはアシックスハムストリングスタイツは変わらない。僕は短パンを履きたくないのでタイツだが、短パンスタイルならばCEPは太ももだけのクワッドで対応すれば同じだ。そしてアンダーシャツは昨年の完走できた自分にあやかってアシックスの肩バランスにアディダスのTシャツを重ねた。そして腕にはアシックスのアームウォーマーで決まりだ!頭はもちろんニコちゃんバンダナ。こちらはすでに10年以上使い込んでいますが、まだまだ現役です!後半のウエアリングは58キロに預けたので、その時に記したい。

スタート時はとても寒くストーブの前に陣取りたいくらい冷えていた。ウインドブレーカーの方など多く見られたが、僕はいつも通りだ。『富士五湖に比べたらなんて暖かい朝だ!』

__.JPGいよいよスタート!今回は愛用のポラール心拍計に加え、EPSONのGPSを使用し14時間持つのか実証テストを行った。

午前5時!スタート!長い1日が始まった!スタートラインまで2分45秒掛かるが、気にしない。5キロまでのラップで調整しよう。
始めの5キロ過ぎまでは周辺をグルッと回って再び踏み切りまで戻ってくる。ラスト2キロに近い場所も通り、どのくらいの余裕を持って帰って来られるか不安だった。


今日は後方からのスタートだが、周辺からはたくさん声を掛けて頂いた。『今年はどのくらいのタイムでゴールされるんですか?』が多かった。あとはトレイルに入ってからは『あれ?ここがリミットラインですか?』と聞かれることが多い。皆さん前日の説明会で聞いて頂いていた方達なのでしょうね。

5キロ 33分40秒

スタートラインまでの時間を引くと31分くらいだが、決して速くはない。平坦ばかりの5キロはこのくらいが調度良いのだ。心拍数も135前後で推移しているようだ。慌てない慌てない。

再び踏切に戻ってくると、なんと『カンカンカン!』と電車が来るようで、遮断機が降り始めた。僕は動き出す前に踏切を抜けていたので、ロスはなし。過去3回はだいぶ離れてから電車が横を抜けていたが、相当ゆっくり走っているということか。捕まったとしても単線で2両編成ですから焦る必要はないでしょう。
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グレイスホテルに向けての線路沿いからいよいよ登りしかなくなる。まだまだ走れる緩やかな登りの始まりで、ここ辺りで歩くことはまだない。周りにはまたたくさんのランナーがいて、ペース配分のことなど質問が飛んだ。

金曜日の夕飯を食べたレストラン最高地点前で、坂本さんとハイタッチ!国道を渡り、いよいよ八ヶ岳の麓に向けて本格的な登りが始まる。

まずは10キロ手前まではサイドに牧場や畑が広がり、高原野菜を栽培している。この辺りはトラクターと畑という印象が強い。前方には八ヶ岳が厚い雲の隙間から顔を出すようになってきた。今年も晴れてきそうだ。

アスファルトが終わると砂利の林道が始まり、まもなく10キロ手前にエイドがある。しかしここはパス!ようやくのエイドで大混雑している!僕はポーチからショッツを取り出して、少しだけ口に含んで走り続けた。併設されている仮設トイレは6台くらいあるものの、列は10人近くまで並んでいた。まだ行く必要はないが、まだスッキリしていない感じがあるのでまた行くことになるだろう。

10キロ 1時間08分10秒 34分30秒

この5キロは35分で良いと決めているので、予定の範囲内でクリア。足元の石は細かくはないが捻挫をする程大きくもなく、足の置き場を考えなくても十分に走れる道だ。宿泊していた志木市の青年の家を過ぎると、いよいよヘアピンカーブを繰り返しながらの登り坂が続く。登ってきた道を下に見ながら新鮮な空気を吸い込みながら走る。

野辺山のエイドは前半はかなりこまめにたくさんある。10・13・15・18・20・23キロと。やはり3000人近いランナーの数からすれば20キロ近くならないと、混雑は緩和されない。僕は13キロもパスしながら、黙々と山を登った。
15キロトイレ待ち.jpg
15キロ手前となるエイドに到着し、便意を催したので迷いなく並ぶ。列は8名トイレは6台。10分待っても仕方がないかなと、後ろから来る知り合いのランナーに『いってらっしゃい!トイレで~す!』と見送る。すると前に行ったと思っていた石橋くん登場。彼はレストラン最高地点の皆さんがいるエイドに立ち寄りオーナーさんに声を掛けて来たらしい。

トイレの順番はかなりスムーズで、6分を過ぎたところであと1人になった。ここでウエストポーチを外して空くのを待つ。『ここからあと2分とか待つんだよな』とか思いながら待っているとすぐに扉が開いた。
僕はポーチをトイレの足元の置いてから中に入る。こうすることで、鍵が閉まっていなくても、閉まらなくても問題ない。また忘れ物をしない為にも有効な作戦だ。
結局トイレを済ますまで8分。エイドで水を貰ってアミノダイレクト5500を流し込み、約10分の休憩で15キロを目指しスタートした。

15キロ 1時間55分02秒 46分51秒

トイレ休憩を入れてのラップなので問題ない。10キロ~20キロまでは登りが続くので、ここは5キロ40分であれば問題ない。トイレで10分ということは実質36分となるわけだ。

15キロを過ぎると一旦下りになる。そして再び登り始めるとしばらくして1908メートルの最高地点に到着する。下りでは周りの方はかなり飛ばして下っていく。下りで飛ばすと次にある登り坂は更に急に感じてしまうので、僕はマイペースを守り皆さんの背中を見送った。

その途中でもどのくらいのペースで走れば良いか不安な方もいて、『どうですか?このペースでギリギリですか?』『まだまだ大丈夫ですよ。この先20キロを2時間30分くらいで、50キロを6時間30分までに出発するつもりで行ってください。50キロ以降は5キロ40分で刻めば大丈夫ですよ!』とアドバイス!

そして最高地点の1908メートルに到着!後方には富士山を見ることができ、テンションアップ!20キロ手前のエイドまでは下り基調になり、ようやくリズム良く走れる感じだ。
1908m.jpg20kiro.jpg
エイドに到着するとトイレに並ぶお客さんの姿も長くあるが、僕は補給に向かう。ここではフルーツが豊富!いちごに皮のままいけるブドウもあり頬張る。ポーチからはZENスーパードライブ&リロードを摂取!更にショッツカプチーノを1本ダイレクトに流し込む。58キロまでフラスクを残す為には併用しなくては。最後にブドウを3粒頂き下りに入る。まだ20キロの表示はない。手元の時計では2時間30分を経過した。昨年と同じくらいかな?

しばらくして出できた20キロ。昨年よりも遅れて出できた感じ?

20キロ 2時間35分44秒 40分42分

最高地点まで登りだったので、40分でクリアできたことでペースは問題ない。この時点で昨年よりも2分遅れは確認したが、飛ばすつもりはない。次のポイントは50キロ到着時だ。この先も40分刻みで稲子湯の35キロを抜けられれば問題ない。

下りは少し大きめの砂利がゴロゴロとしているが、登りと同じで足の置き場を気にする必要はほとんどない。僕の場合は細かく続くカーブに対して内回りではなく、大きく外に膨らみながらスピードを抑えた。
下り23キロまで.jpg
約3キロ続く下り坂。トレイルコースも終盤になっている。なかなか変わらない景色だが、雨も降らず青空も広がり、空気が気持ち良い。風が抜ける場所はなく、陽射しの強さだけが際立つ体感だ。多くの方が僕のことを軽快に交わしていく。そこでまた声を掛けて頂く。『ブログ昨日観ました!参考になりました!』ありがたいことです!

長い下りの先にエイドのテントが見えてきた。いよいよここからはアスファルトになる。エイドには石橋くんの姿が。トイレの列はまだまだ長い場所だ。次に行くとしたら40キロと決めているので、ここはまだスルーだ。
アスファルト下り.jpg
石橋くんと一緒にスタートするが、僕は後方から着いていく。下り続きでペースは確実に上がっているし、アスファルトの長い下りなので、腰への負担も考えたい。25キロを迎えるまでは基本は下り坂になるが、時折登りも出てくるので呼吸を整えながらいきたい。そうでないと、走れる登りを歩かなくてはいけなくなるからだ。

25キロ 3時間08分38秒 32分53秒

登りだけだった20キロまでよりも約7分もペースアップ。しかしこれは意識的ではなく、飛ばし過ぎずに走った結果だ。エイドに寄ったのを考慮すれば6分ちょっとで走っている計算だ。これがまた貯金となる。また登りが始まるから遅くなるのは当たり前。あくまでもリズム重視の走りが続く。

25キロ過ぎからの登りでは再びキツい坂道となり、早歩きや歩くランナーが増えてくる。ここは僕も歩くポイントだ。また下りに入れば走れるので、5キロという区間でタイムだけを気にする。その気にし方にしても『速かった!遅かった!』ではなく、体感とイメージがズレていないかの確認だけだ。遅くても速くは走らない。脚を使ってしまうからだ。

そうこうしているうちに30キロに到着!

30キロ 3時間46分43秒 38分05秒

40分掛かっても良いと思っていたので貯金となる。エイドでは、まず15キロごとのアミノダイレクト5500を飲み、グミを放り込む。次のエイドではおしるこ&おにぎりが出てくるので、楽しみにしながら走る。

30キロから35キロは下りが多くなるが、稲子湯の手前1キロと過ぎてからの1キロちょっとの登りが結構斜度が厳しくなる。その登りは歩くつもりでいたので、下りは順調に降りて来れた。カーブでの登りも斜度がキツいので外側を回る。少しの時間を我慢すれば、稲子湯に続く平坦だ。前を走るランナーが徐々に走りだす。もうすぐだ!
35キロ稲子湯.jpg
ようやく稲子湯に到着!まずはおにぎり!こちらのおにぎりはラップに包まれているので、貰うだけ。そしておしるこ!こちらは汁もたくさん!今回は白玉と小豆をすすり、汁は少量にした。おしるこを食べているとまたまた石橋くんを発見!大きく背伸びをして気合いを入れ直した感じで、坂道を走って登っていった。

それを見送ってから時計を確認。経過時間と35キロまでの所要時間を考えると少し時間が掛かっているので、予定よりも滞在時間を短くして出発!かなりの急坂になるのでせっかく歩ける所は補給しながら歩く!ただ歩くだけではもったいないのです!
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35キロ 4時間21分29秒 34分45秒

昨年までは40分近く掛かっていたこの区間がなんと34分台!これは嬉しい誤算だ。早めに切り上げて、おにぎりを登り坂作戦が功を奏したのだ!あと少し登れば長い下りになる。次の40キロでトイレの時間に当てよう。

ここまでは下りが出てきたものの、大半は登り区間だった。ようやく50キロまでの約15キロに下り区間がやってくる。腰の状態はどうだろう?10キロ手前の登りを迎えた際に、少しだけ右腰にビキッと痛みが出た。富士五湖を思い出させる痛みだったが、距離を踏むにつれて違和感はなくなり、時折の下りでも気にならなかった。これから長い下りになるので、引き続き様子を見ながら走っていこう。

稲子湯からの登りはほとんど歩いて、ようやく下り坂を迎えた。約3キロは下りになるので、これだけ歩いても5キロ35分で刻めるはずだ。

下りでは抜かれる一方だ。特にカーブでインを突かずに走るので、ゆっくりゆっくりのリズム重視。僕を見つけて声を掛けてくれるお客さんも、ブレーキを掛けて並走する。『マイペースで行ってくださいね!』と見送った。

ヘアピンカーブを抜けて直線的な道に入ると40キロはまもなくだ。この付近では42キロのランナーはラストスパートの最中だ!そして40キロでトイレに向かうランナーは当然いない。因ってトイレは71キロ・100キロランナーの列だけとなるので、比較的空いているのだ。

歩道の内側は昨年までは土の状態だったので、脚に優しくランナーの列ができていたが、今年は舗装されていた!40キロ過ぎからはまた土のままだったが、いずれは舗装されてしまうのかな?
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40キロ 4時間56分36秒 35分07秒

ヨシ!予定通りだ!40キロの計測マットを通過し、すぐにトイレの列に並ぶ。トイレは5つ。人数は6名だ。トイレ待ちしながらランナーの中に知り合いを探す。なかには『あっ鈴木さんだ。あの人より前なら完走大丈夫だよ。』と小さな声で話すランナーもいて、アイコンタクトで挨拶を交わす(笑)。

僕はこの先50キロまではトイレには止まらずに行きたかったので、時間を掛けてでもスッキリしたかった。待ち時間と合わせて約8分。すると出できた時に、僕とお揃いのウエアの方が次の順番だった(笑)。こちらの方とは15キロ手前でお会いし、15キロトイレを出できた時にも僕のところに入っていかれた(笑)。周りの人は『あれ?鈴木さんが2人?』と思ったかもしれない。『また次のトイレで!』と、先にエイドに向かった。

エイドではまず20キロに1回と決めていたZENをダブルで摂取!そしてショッツワイルドビーンを1本ダイレクトに流し込む。そしてバンダナを濡らし、ソックスとタイツを濡らす。被る際にも頭から冷やせて有効だ。これからは標高も下がり気温が上がっていく。10分ちょっと経った時点で再び走り始めた。

この先のエイドは42キロ。そして小海の国道にぶつかる46キロにある。細かく摂れるので、1ヶ所に時間を掛けずに下りていく。

42キロまでは土の歩道を選んで走った。後続に列ができない程度のスピードで走るが、時折ペースを抑えて前に出てもらう。この辺りではまだ僕に着いていこうとする方はいない。

42キロエイドでは再びバンダナを濡らす程度で、すぐにスタート。ここでくまのプーさんと並走して会話を楽しんだ。『なんで後ろから来るんですか?神出鬼没だなぁ。』『トイレです!お腹ピーピーなんで。(笑)』

下りが続くので、ゆっくりを意識しながらも約キロ6分で走っているのを確認。心拍数は130と安定していたので、敢えて落とすことはしなかった。今度は前に女性のNさんを発見!ちょうど松原湖付近だ。足元には僕とお揃いのブルックスピュアフロー2を履いている。シューズの感触を聞いたり、カラダの状態を確認しながら走っていく。

一旦下り切り左折すると急な登り坂の先に地元の私設エイドがある。この小海の水はとても冷たくて美味しい!だけど飲み過ぎには注意!またまたバンダナを濡らしてタイツもソックスも冷やす!『ごちそうさまです!』

すぐに下りになりヘアピンカーブを抜けていくと45キロがでてくる。

45キロ 5時間37分30秒 40分54秒

トイレ休憩を入れてこのタイムということはやはりキロ6分で来ているようだ。
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ここでNさんに伝える意味でも時間を確認。『このままで行けば50キロ到着は6時間15分くらいです。6時間30分までには出発して、その先は5キロ40分以内で走りましょう!』『ちょっと今速くないですか?』とNさんは不安げに尋ねてくるので、『マイペースで下ってくださいね!まだまだ貯金はありますから!』また、陽射しが強くなりウエアリングの話にもなった。『この時点ではかなり暑いので58キロでの長袖はなしですかね。でも風が出てくるようだと寒くなるので注意してくださいね!』と伝えた。

歩道はすこしデコボコしながら走りにくい状態なのでゆっくり進んでいく。そして下の方に46キロ過ぎのエイドのテントが見えてきた。
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到着してからはまずアミノダイレクト5500を1本とハニースティンガーグミを食べてから、またブドウを頂く。すぐに信号があり、点滅を見て急ぐ人も多い。僕はそれを確認し、また被り水でバンダナ・タイツ・ソックスを濡らしてからブドウを掴み取りして青信号になってからエイドを離れた。ちょうど信号の点滅で渡る。

ここで山梨のコアスポーツのメンバーの海夏さんが声を掛けてくれた!『鈴木さんに着いていきます!初100キロなんで!』と僕よりも先を行く!(笑)『良いペースですよ!』国道を離れ小海線の踏切を渡り、千曲川に架かる橋を渡る。一旦登りになるがここを越えれば50キロまでは下り坂だ。

前半から前後しているランナーがある程度変わらなくなってきた。ペースの変動はあるものの、エイドやトイレで前後しているからだ。声を掛け合った方にまた話し掛け、一緒に走る。緩やかな下りにペースも作りやすい。手元を見ると、6時間15分と思っていた50キロ到着は予想よりも早そうだ。キロ7分でも良いという計算に対しての実際キロ6分なので5分の貯金になる。信号を越えて変電所を抜けると50キロだ。

50キロ 6時間07分43秒 30分13秒

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なんとこの区間も30分でクリア!手打ちそばの列ができていてこの場所から並ぶと7分と予想された。お腹は空いていたが、待ち時間を作りたくなかったので、通常のエイドで食べていく。出発時間を6時間15分と決めて補給を摂る。

この先はやや平坦となり北相木村へ向けての分岐点までエイドはない。ここで長居するよりは、食べながら進む形で回復させよう。フラスクの中にはショッツは1本半残っている。

このエイドでも『鈴木くん早いね!』『鈴木さんが居るということはギリギリ?』『ブログを見てペースを組み立てて頑張ってます!』と色々と声を掛けて頂く。『この先でトイレに行きますから、先に行きます!』と50キロのエイドを後にした。


2013野辺山ウルトラマラソン完走記~第2章~


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