留学初期、交換留学生同士の親睦を深めるためにサッカートーナメントが開かれた。
私は当初から親睦のあった日本人とフランス人たちの日仏連合チームで参加した。
大会にいってみると、会場はサッカーグラウンドではなく、ただの芝生の広場のなかに木の枝でゴールを区切った、小学生の遊びのような会場であった。そのため今回のイベントは体育のサッカーのようなものなのだろうと考えていた。
そこで始まった一回戦、対戦相手はイタリア人チーム。とても陽気でかっこよくて楽しくなりそうだなーと思っていた。しかし、すべて見当違いだった。陽気そうに見えたイタリア人チーム、優しいと思っていたフランス人チームメイトたちも。
試合開始早々、私のチームメイトがドリブルをしていると後ろから強烈なスライディング。日本人たちはこういった楽しむ場では激しいプレーをしないのが暗黙の了解だと思っていたのでいきなりのカルチャーショックに唖然。
それに火をつけられたチームメイトのフランス人たちも激しいファールと罵倒で応酬。審判はイベント団体の女の子であったため訳も分かっておらず収拾がつくはずもなく、試合はコパアメリカのような肉弾戦と変わった。あとから聞くと、フランス人とイタリア人はお国柄お互いのことをよく思っていなかったらしく、それも相まって壮絶な試合となっていたようだ。完全に巻き込まれた形の私も侍魂で必死に戦ったが、ヨーロッパの男児たちの肉体に勝てるわけもなく、5,6回はぶっとばされて地面に倒れこんでいた。
試合は2対2と接戦のまま終盤になり、延長戦に差し掛かるかと思われた。
しかしラストプレー、イタリアチームのシュート。
明らかに木の枝で区切ったゴールから外れていたにもかかわらず、なぜかゴールパフォーマンスを始める選手たち、当然私たちは入っていないと抗議、するとイタリア人チーム全員で審判に今のは入っていたと詰め寄る。
審判の北欧美女は同じ団体の女性陣とおしゃべりをしていて見ていなかったらしく、彼らの迫力に押されて、ゴールを認めてしまう。
このゴールによって2対3で試合終了。
一回戦敗退という儚い結果に散った。
フランス人チームメイトを見ると泣き出しそうなくらい悔しがっていた。当初は温度差に唖然としていた私も、悔しさのあまりその場に崩れ落ちた。
これでは不完全燃焼すぎるとやり切れない思いをしていた私たちに朗報が入った。
2回戦に進むチームが一チーム足りなかったため、敗者の中で最も健闘した私たちのチームに出場してほしいらしい。
思いもよらない復活により、私たちのリベンジは始まった。
留学先のサッカーイベントでの事件② ~リ… 2025.11.25
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