朝吹龍一朗の目・眼・芽

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tonobon @ Re:尾瀬(07/28) ★さすけさん >緑が気持ち良さそうですね…
★さすけ @ 尾瀬 どうもはじめまして。 緑が気持ち良さそ…
tonobon @ 居庸関長城 *Izumi*さん コメントありがとうございま…

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2008.06.09
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カテゴリ: 女の不思議男の謎
 もう6月。今年はなんだか早々に梅雨が来てしまったようなお天気だが、ひどい夕立のあったある日、もう3年ほど前になる。東京駅から濡れずに行けるデパートの9階に寄ったときのこと。もちろん今の高層ビルではなく、海からの風が都心のヒートアイランド現象を助長しているとして非難されていた駅ビルである。

 普通の売り場ではない。デパートとしては天井も低い。事務所や、なぜか北陸の大学の教室があったりする。人通りもまばら、不思議なゾーンだった。

 一番北の端に、時々お中元やお歳暮の海苔やらジュースやらの詰め合わせをばらしたバーゲンセールをやったりするスペースがある。

 その日は「ブライダルコスチュームフェア」というのをやっていた。
 色ものが3割くらい、オーソドックスな純白のドレスが7割くらい。これが平均的な日本人の好みなのだろう。他にはマネキン一体と売り子一人。片隅にやや広めの着替えスペースが、急造の衝立で仕切られている。

 足音も立てずに、60過ぎの立派な紳士が一人で入ってくるなり言った。
「すまないがちょっと着てみてくれないか」
 ヒマそうに店番をしていた売り子の眼がびっくりマークのぞろ目になった。よく見ると、若くて出るところも出ていて、もちろん引っ込むところも引っ込んでいて、いかにもおじさん好みである。

「ホントはお客様のお嬢さんご本人に試着していただくのがいいんですけどねえ、私くらいのボディですか」

「ああ」
 返事はこれ以上ないほど素っ気ない。
「お嬢さんはどんなのがお好みでしょう」
「君が一番気に入っているのはどれかね」

 予期せぬ問いに、困った、の今度こそ2乗。結局オーソドックスな白、但しバストラインが下がった、やや露出度の多い物を選ぶと、ものの5分と待たせずに衝立から出て来た。

「一緒に撮ってくれ」
 既にマネキンの手にはデジカメがセットされている。金屏風を背にして腕を組むと、リモコンで「はいチーズ」

 帰りがけ、「取っといて」と差し出されたのは、縦に二つ折りにされた1万円札だった。


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Last updated  2008.06.09 20:10:43
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