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遙かなる絆-ランナー第8回 地球防衛機構(EDO)シリーズ作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」 「俺が選ばれたランナーだって! 二十万キロを走る。何て莫迦なことを。俺はシャトルトレインの中で夢でも見ているのか?」ヘルムは叫ぶ。 「夢ではない。現実だ。ヘルム。お前が土星環戦役で生き残れたのも、私の助けがあったからだ」 「俺が生き残れだのは、お前のおかげだと」 ヘルムは顛の中の声に話しかけていた。 「それなら、なぜサイボーグの体になったのだ。普通の体で、無傷でもよか、たのじゃないか。なぜなんだ。それに何者だ、お前は」 「私のことはどうでもいい。それより、ヘルム、お前のことを考えろ。お前は、サイボーグとなり、口-ドランナーとなった。それで有名人の仲間入りかできたのだぞ。普通人のお前など、だれが見向きする。あのままでは下級市民のままだ。今頃は地下労働者として暮らしているに違いない」 ヘルムは考えていた。確かに今の名声が得られたのは、彼がサイボーグだからだ。人間では不可能だ。ヘルム=リッカート、下級市民。そうだ、もう未来は見えていたのだ。あの時点で。「ヘルムさん、大丈夫かい」 今度は別の声が聞こえてきた。子供の声だ。「誰だ」「あなたの目の前にいるよ。マニ導師が話されただろう。僕がマコトだよ」 「マニ導師とは何者だ。えっ、あのまさか、しかし、彼は死んだはずだ」 「それは違う。彼の体は滅んだ。けれども彼の霊魂は存在している。ヘルムさん、先刻、マニ導師が話されたように、僕を月まで辿れていってほしいんだ」「が、助けを呼んだ方が早くはないか」「誰が助けてくれるの」「そりゃ、シャトル公社か誰かだ」「だめだよ」「なぜだ」「すでに、僕達は、死の天使のテロリストとして手配されているだろうよ」「何だって、。死の天使のテロリスト。なぜそんな事になるんだ」「恐らく私がマニ導師の遺志をついだ人間だということは,EDOに知られているはずだ。しかもシャトルが爆破し、ここに、生き残っているのが私とあなたの二人だけだとすれば、なおのことEDOは考えるに違いないんだ」「そんな無茶な話があるか」「そう、導師が仕組まれたはずです。我々はこのムーン=ウェイを走り抜けるより他に方法はないんだ」 「走り切るといっても、確か二十万キロといっていたな。俺のエネルギーが最後まで持つかどうか。それが問題だ」サムナーは作業・ステーションに準備された作業用ポッドを操縦し、次の作業ステーションヘ辿り着いていた。彼はそこでようやく足の長い作業用小型ロケットを見つけた。それて事故現場へ飛ぼうとする。今、地球は争乱状態に陥っている。地下に潜んでいた。死の天使の活動家運か、一斉に勤きはじめたのだ。あらゆる交通機関は停止状態にあった。EDOもサムナーの方に助けを出すわけにはいかない。 ムーン=ウェイで現在動いているのは定期点検をする作業用ロボットだけである。 ヘルムはマコトを背負って、一つのユニットを走り抜けていた。 目の前には無限に続ぐ、通路がよごたわっている。が、まわりの光景などまったく目にはいらない。彼の走る速度では目の前の一点しか見えてはいない。たった一人の戦いであった。競走相手はいない。しかも、外は宇宙空間なのだ。着地している下は虚空なのである。真空てあり、音も存在しない。地上なら、、彼の走ったあとには恐るべき音と衝撃波がおこっているはずなのだ。 ヘルムは、自分の体が絶好調なのを喜んでいた。この調子でいけば、簡単に二十万キロを走破できるかもしれない?こればロードゲーム始まって以来の快挙!となる。「ヘルムさん、次のユニットには空気が充満されている。その宇宙服を脱ぎすててもいいよ」「ということはすぐ前に妨備壁がおりているということだな」「あ、停まる必要はない。妨面壁に激突する瞬間に、僕がテレポートする」 この時、まさに、 ヘルムの足は、天かける足であった。伝説の始まりであった。(続く)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」
2011.10.08
遙かなる絆-ランナー第7回地球防衛機構(EDO)シリーズ飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」 マコトは爆発の瞬間、無意識の内に、テレポートしていた。彼の体はルートの軌道内にあった。軌道内は余り損傷を受けていないようだった。爆風はシャトルトレインの前後に吹き荒れたようだった。シヤトルトレインは原型をとどめていない。軌道内には空気がほとんど存在していない。マコトは自分の体の表面全体に薄いバリヤーを張っていた。そのバリヤーが彼を窒息死から救っていた。だれか他に生き残っていないのだろうか。超能力であたりを探索する。生体反応。サーチする。機械と人間の合体?。何者だ?。マコトはその生体にテレバシーでさぐりかける。 戦争のイメージ、.体がパラパラ把吹き飛ぶ、体が引き裂かれる、光線、死体。そんな混沌としたイメージが、その生体から送られてきた。「宇宙コマンド。兵士らしい。冷たい機械、光線銃、飛行物体、ロケット」サイボーグらしい。それも有酸素タイプだ。マコトはサイボーグの存在を念力で探した。彼はシャトルトレインの残骸に体をはさまれていた。マコトは念動力を使い、シャトルトレインの残骸から彼を動かし、空気のバリヤーを彼のまわりにめぐらした。その間、マコトは力を使い果たし、気を失った。 ヘルムの意識が次第にもどってくる。朦朧としているヘルムの頭の中に声が響く。この声がどこから来るのか、わからなかった。「ヘルムよ、よく聞いてくれ。おまえの目の前にいる子供マコトは単なる子供ではない。エスパーだ。彼が月のある場所に行くことにより、新しい世界が現出する。その世界は今の世界より、より豊かで、平等で、光あふるる平和な医界なのだ。お前達のようなサイボーグも差別されることはない。蔭口をささやかれることもないのだ。 いいか、ヘルム、おまえはその子供を背負い、残されたムーン=ウェイ二十万キロを月に向かって走りぬけるのだ。この困難は神が与えた試練だと思え。おそらくいまだかって、この地球から月までを走り切った男はいない。おまえはその最初の男になるのだ。 いいか、おまえがあのシャトルトレインにこの子マコトと一緒にいたのは決して偶然ではないのだ。我々がすべてプログラミングしたことだ。おまえは選ぱれたランナーなのだ」(続く)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」
2011.10.07
遙かなる絆-ランナー第6回地球防衛機構(EDO)シリーズ飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」サムナーは「シャトルα」の乗客名簿を急いでチェックし、マコトが乗っていることを確認した。マコトを守るために何名か乗っているかもしれない。念のため他の乗客もチェックしてみる。 それからサムナーはEDOの使用艇を準備するよう、空港本部へ依頼した。 チェックに時間がかかり、艇を発進させた時、すでに数十時間が経過していた。 ムーン=ウェイにそって航行し、ルート内をレーザーアイで探査してみるが、すでに通過したあとである。その時、急に艇に衝撃がおそった。 ムーン・ウェイの要所要所には、飛来する小唄石の衝突からムーンウェイを保護するために、レーザー砲が装備されている。そーのレーザーキャノンがなぜか自動的に作動したのだ。ルートにそって驀進するサムナーの艇へ、レーザーキャノンが次々に発射される。さらにサムナーの艇は、航続距離は長くはない。レーザーキャノンの攻撃によって満身創夷となったサムナーの艇は、ようやく近くの作業ステーションヘ辿り着く。 作業ステーションのサブルームに入ったサムナーは、「シャトルα」が一万キロ先を航行していることを知った。 サブルームの無線を使い、連絡をとろうとする。「私はEDOのサムナーだ。「シャトルアルフア」、応答せよ」 やがて、返事がかえってくる。「こちら機長のマルチンだ。何の用かな」「すまん、マルチン機長。ただちに『シャトルα』をもよりの中継ステーションで止めていただきたい」 「無理だ、サムナー。この停止地点では前後数千キロには中継ステーションがないんだ」 「何でもいい、早く止めてくれ。これはEDOの命令だぞ」 「正式な命令を送ってくれ、君の言葉だけを頼りに、私の一存で停止させるわけにはいかん。EDOからシャトルル公社へ連絡をとってくれ」「ええい、くそ、こうしている間にも危険は近づいているのだぞ」「何、何だって」「死の天使共が何かを「シャトルα仕掛けたかもしれんのだ」 「死の天使‘……」返事は途中でとぎれた。無線機の故障かと思ったが、そうではない。点を示す赤い点が、CRT画面から消えていた。(続く)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」
2011.10.06
遙かなる絆-ランナー第5回地球防衛機構(EDO)シリーズ飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」第5回地球の南極空港ステーション空港ロビーで、皆がサイボーグ、ヘルム・リッカートの顔を見ている。ヘルムの方を見なから、話しあっている人々もいる。彼は有名人であった。ヘルムは「ロードランナー」の第一人者である。 空港ロビーの雑踏の中で彼は座って考えていた。ここは地球の南極空港ステーション。今、まさに、ルナ=シティ行きの『シャトルα』が出発しようとしていた。 ヘルムは過去を思い出している。自分が、何故ロードランナーになったのか。他に方法はなかったのだろうか、あの時は金が欲しかったのだ。ヘルムはそう自分を納得させようとしていた。 サイボーグ手術には、莫大な金が必要だった。彼の両親はサイボーグ公社との契約書にサインをした。 その契約書には、サイボーグ手術の代償に、五年間公社の命ずるがままに働くように書かれていた。さらに加えて、彼は「ロードランナー」として一定の成績をも上げなければならなかった。 次々と開催される、昔のマラソンに相当するロードゲームで彼は走り続けた。オーストラリアー周レース、南極大陸レース、赤道レース。彼は勝ち続けた。勝利の女神がまるで彼に取り付いたかのようであった。 ムーン・ウェイは、地球から月へのびる、三十八万キロという長くて柔らかい管と考えていいだろう。 20世紀後半に盛んだった地下トンネル開削技術が応用されている。 地球と月との間に、何百もの静止衛星(中継ステーション)を浮かべ、その間を管がつながっているのである。南極空港の出発点から、メースチングクレーターの出口まで、数億の管がジョイントされているのである。この管の一つ一つをユニットと呼ぶ。ユニットは伸縮性のあるPER製の外皮に被われていて、二重リングがその中に含まれている。第一のリングは地球の自転に合わせ、回転し、第二のリングは月の公転に合わせて回転する。 ユニットを輪切りにすれば、ほとんど地下トンネル構造とかわりはない。 真中に情報ケーブルがあり、その上下に各々、月行きと、地球行きのシャトルトレイン軌道が通っている。そのまわりを作業回路が包んでいる。その外側には前述のリングがあり、一番外側はPER製の外皮である。 このムーンーウェイの基本アイデアは、一九七〇年代に日本の科学ジャーナリスト、草下英明氏によって発表されていた。 新燃料鉱物、「エルフ13」が月で発見されたことにより、このアイデアは実現化されることになったのだ。 ムーン=ウェイの中を、シャトルトレインが走り、月から「エルフ13」が大量に地球に流れこんでいた。 シャトルトレインは、マッハ7でムーンウェイ内を爆走する。超電荷力推進である。 このウェイによって、200時間で人類は月に行き来できるようになった。それこそ長い列車旅行をするような感覚で、月へ行けるようになったのだ。片目のジャック、テロリストハンター、サムナーの乗り込んだエア・カーが、南極空港に到着到若した時、すでに『シャトルα』は213名の乗客を乗せて出発したあとだった。プランクトン=シティからここ南極空港まで「死の天使」の執拗な防害工作が続いたからだった。(続く)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」
2011.10.05
遙かなる絆-ランナー第4回地球防衛機構(EDO)シリーズ飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」第4回2026年、4月。 地球連邦最大の精神界の大御所マニ導師が、彼の付き人数人と一緒にカイロ病院の特別病棟を訪れていた。導師はマコトの様子を近くにいる医者に尋ねた。医者は恐れいって答えた。「今年でもう十年になるでしょうか。彼はエスパー研究所の事故いらい目ざめていないのです」「わかりました。私が目ざめさせましょう。時が満ちているのです」 マニ導師は、マコトの眠っている特別ユニットベットのそばで静かに祈り始めた。祈りを始妬て二十分たっただろうか。マコトの生体反応を示すCRTに変化がおこった。彼は覚醒し始めたのだ。 目が聞かれた。しばらく、あたりを見回していたが、マコトはベットからむっくりと体を起こした。目の前で祈っているマニ導師に気づき、導師の方にそろそろ手を伸ばした。 マニ導師の体に、手がふれた瞬間、導師の体は消失した。叫びが病室に満ちた。 しかし、不思庫なことにマニ導師の声が部屋に響きわたっていた。 「聖火はともされた」 マコトは、先ほどまでマニ導師のいた場所にうずくまっていた。 「マニ導師、使命は必ず果たします」 彼は涙を流していた。 まわりの人々は、何かおこったのか、まったく理解できなかった。マコトはマニ導師の付き人達に向かっていった。 「ボクは、導師のなくなられる瞬間、彼の意志をひきつぎました。マニ導師は言われました。ルサ=シティヘ行き、そこでサイコセラフィーを受けよと。僕はその言葉にしたがいます」 「わかりました。それがマニ導師の遺志なのですね。早速、手配いたしましょう」 付き人のー人がいった。 マコトは空(くう)に面を向けた。他の人には見えなかったが、マニ導師の姿はマコトには見えた。導師は霊魂として存在していた。マコトはルナ=シティヘ向かうため、南極ステーションヘ向かった。マニ導師か、地球の地下組織「死の天使」(フイダイ)の指導者でもあったことはEDOを除いてあまり知られていない。さらに。死の天使が、マニ導師が、1256年、ペルシャ、アラムート城からタイムジャンプし、連れてきたアサシン(暗殺者集団)だとは誰も気づいていなかった。 導師は、新しき世界の建設のために、この世界を徹底的に破壊せよと、アサシンに命じたのであった。 2017年、カイロのエスパー研究所の爆発事故も、「選民のための儀式」だったのだ。新しき世界のための犠牲はやむをえないというのが、死の天使(フイダイ)の思想だったのであ マニ導師の最期は、世界のマスコミに流された。彼の最後の言葉は疑問符をつけて報道されていた。 「聖火はともされた』この言葉の解釈について数多くの宗教学者が苦しんでいた。 このデータはEDO(地球防衛機構)の情報悩にインプットされた。データは処理され、EDO長官のデスクに提出された。 このデータを見たオットーは指令をだした。「至急、サムナーを呼びだし、月行きのシャトルトレインに乗るように命令するんだ」(続く)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」
2011.10.04
遙かなる絆-ランナー第3回(1986年作品)地球防衛機構(EDO)シリーズ作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」第3回● 月の裏側を探査中のサー=ヘンリー=ビショップ教授の隊が、ピラミッドを発見したのは、2026年3月のことだった。 場所は、アムラークレーターの内郎であり、このピラミッドが『月の一歩』以来、発見されなかったのは不思議だった。月の裏側を撮影した過去の写真には、まったくそのビラミッドは映っていなかった。 ピラミッドの解析が行なわれた。ピラミッドは、エジプト・ギゼーのピラミッドとまったく同一構造であり、構築後、五千年と推定された。内部への情報機器の侵入は不可能だった。ピラミッドがまるで結晶体のようであったのである。 月植民地ルナ=シティは、地球連邦軍に、このピラミッドの管理を依頼した。なぜなら、このピラミッドを発見したサー=ヘンリー=ビショップの隊全員が、帰りの宇宙船内で変死をとげたからである。 以降、アムラーリピラミッドは連邦軍の管理下におかれた。常時、数十名の連邦軍兵士がこのビラミッド近くに駐在することになった。2026年4月正体不明の電波が、月のアムラーピラミッドに送られた。連邦軍の電波探知機がこの信号をキャッチした。この信号は、さらにEDOの言語解析班に回された。解析班のチーフであるツェン博士は、この信号を解析中これとよく似た構文を若い頃に解析した記憶が蘇ってきた。その文章は古代サンスクリット語であった。文章の主旨は「トーチは用意された」である。 EDOの情報脳から、2016年3月に入力された金属片の情報脳が呼びおこされた。 EDOは俄然、色めきたった。かっての金属片実物がEDOの地下金庫からひきだされたが、金属片の情報部位はあとかたもなく消滅していた。「トーチ」とは何か?それが何らかの異変をこの地球連邦に及ぼすであろうことは予想された。 EDO長官、オットーは、非常事態宣告をした。いわゆる「0号」指令である。 連邦軍対テロリスト局、フリッツの元にもその指令は届いた。フリッツは、秘書を呼び出した。「今、サムナーはどこにいる?」「現在、サムナーはプランクトン=シティで行動中です」「わかった。サムナーをその仕事からはずし、至急、私の所に出頭させろ」ジャック=サムナーは、対テロリスト局きってのエリートであった。彼は外惑星型サイボーグであり、局きってのテロリスト=ハンターとしての名をほしいままにして、ニックネームは「片目のジャック」であった。彼の片目はレザーアイである。 南太平洋上、‐オセアニア海域に遊才するプランクトン=シティは、地球財団が管轄管理するレジャーランドであった.このプランクトン=シティに出入りできるのは、地球連邦のα六千三百級以上の上級市民であり、下級市民はこの市を「虚栄の都市』と呼んでいた。市はナイトクラブ、カジノなど享楽の施設で満ちあふれ、人類がかって味わったことのない歓楽郷である。そのプランクトンシティを超テロ集団「フイダイ死の天使」が、 目をつけたのだ。要求に応じなければ、市ごと、上級市民を抹殺するという。サムナーの今の仕事はこの市の監視であった。そのサムナーに「O号指令」が下った。「今更何をいってやがる」 頭に来たサムナーは、その無線装置をたたきつぷした。かくて、後の宇宙史で、「ランナー」伝説と呼ばれる事件と役者がそろった。(続く)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」
2011.10.03
遙かなる絆-ランナー第2回(1986年作品)地球防衛機構(EDO)シリーズ作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」第2回 エジプト、カイロ郊外にある、エスパー研究所が、内発爆弾によって襲撃されたのは、2017年5月のことであった。 この攻撃は、超テロ集団死の天使(フイダイ)の仕業と思われたが、詳細は不明である。 現場に到着した警官達は、あたりの惨状に我が目をうたがった。内発爆弾は、その爆発が内部に向かい収斂するのである。爆弾が投げ込まれたのはESP能力がまだ充分に発揮されていない子供達の訓練センターである。 肉片が凝縮されて、ころがっている。肉片と研究所内部の機械が奇妙な具合に絡み合っているのだ。体育館の広さ程ある部屋に、ボーリングのボール大の肉片が数十個ころがっていた。おまけに焼けこげだ肉の匂いがした。 警官の一人は、嘔吐した。その時、その警官はある.一条の光線が建物の中を照らしているのに気づいた。光線のあたっている所にうごめきがあった。生き残っている子供がいたのだ。 子供はまるで嬰児のように体をまるめていた。 警官は急いで、その子供をだきあげ、救急車に乗せた。その時、光は消えていた。彼は「光は、世界最古の建築といわれるギゼーのピラミッドの方から来ていたに違いない。これは大いなる神の守護である」と報告書に書かかれた。 そのたった一人、助かったエスパーは、カイロ病院の特別病棟の中で、十年間眠り続けた。 彼は全く成長せず、幼ない姿のままで十年間すごした。意識は戻ってこなかったが、生体活動はそのまま続いていた。名前は、「マコト」という。彼は血液検査等の生体検査によって、日系の孤児であると判断されていた。 ケロン戦役時、戦闘巡航艇が、月近くをまわっている外航植民船の残骸の中で彼マコトは発見されたのだ。彼以外に生存者はなかった。不思議なことに、外航植民船は、植民省のビッグコンコンピューターにはフアイルされていなかった。それは2016年のことであった。そのマコトは、このエスパー研究所で育成中、事故にあったのだ。■ 「死体配達人」が、リッカート家を訪れたのは、2022年8月のことであった。黒い礼服を着た死体配達人、正式名称、宇宙連邦軍軍員死亡連絡人である。 モニターテレビで芝生の上を歩いて来る死体配達人を見ていたヘルムの両親は、ひどく衝撃を受けた。 「まさか、私の息子が」ヘルムの母親はその場でくずれ落ちた。父親は気丈にまだ立っていたが、その足はふるえていた。 無表情な死体配達人は、玄関に出迎えたヘルムの父親に、静かに告げた。 「あなたの息子さん、地球連邦軍、『第62装甲機団装甲機兵、「ヘルム=リッカート曹長」は、2022年6月30日、土星環戦役でおなくなりになりました」 ここまで聞いて、気丈だった父親は膝をくずし床にへたりこんだ。 「ヘルムが 」 ’非常にも死体配達人は、言葉を続けた。「リッカートさん、しっかりして下さい。まだ話の続きがあるのです。軍団付属の医療船が、リッカート曹長の肉体の「一部」を収集したのです。我々のライフサイエンスを使って、彼を蘇生させることはできます」 「お願いします。どうかヘルムを生き返らして」 母親が、部屋から飛びだしてきて、死体配達人の前にひざまずいた。 「が、奥さん、元通りの人間体にはできないのです」「人間ではない」「サイボーグにならざるをえないのです」 「え、サイボーグ」 両親はお互いの顔を見合った。サイボーグ。この時代では、サイボーグは数多く存在している。が、これまではリッカート家にとっては、サイボーグなど縁のない話であった。外の嵐が急にリッカート家に襲いかかってきたのだ。 ロボットのような冷たい肌。母親は生理的嫌悪感から身ぶるいをした。私の子供あのヘルムが、鋼鉄の体になるなんて! 死体配達人は母親の心を読んだようにいった。「大丈夫です。奥さん、最近のライフサイエンスは進んでいます。合成皮膚も、人の皮膚と比較してわからない程進んでいます。近づいてもほとんど人間と変わりありませんよ」 両親は相談し、サイボーグ手術をヘルムに受けさせることにした。「幸運だったのは、ヘルム曹長の脳漿が、無事に回収されたことです。もしそうでなければ、我々はこういう提供をしなかったでしょう。 残酷なようですが、この提案に付け加えておかなければならない事があります。サイボーグの手術には、莫大な金を必要とします,この金額は失礼ながら、一家の財産ではあがなえません」「と、いいますと、ヘルムの体は」「そうです。お分かりかもしれませんが、ヘルム曹長の体は、連邦軍「サイボーグ公社」の所有物となります。彼がサイボーグとして仕事。ミッションを遂行する毎にそれに相応する金額が支払われ、それが手術料金に相当した時、晴れて自由の身になれるのです。どんなタイプのサイボーグになるかによって、後々の給与が異なり、それだけ自由の身になるのも早くなるのです。サイボーグのタイプは数千種類あります。このメニューから選んで下さい」 両親はしぶしぶながら、その差し出されたデイスプレイ「メニュー」表から、タイプを選び、サイボーグ公社への契約書にサインをした。この時に、「ロード・ランナー」走り屋、ヘルムは誕生した。 (続く)20090501改定作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」
2011.10.02
遙かなる絆-ランナー(1986年作品)第1回地球防衛機構(EDO)シリーズ作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」第1回1256年、プラグひきいる蒙古軍は、ペルシャ北部、エルブルズ山脈の中心部にある、高い岩山の頂上に建てられた「アラムート」城を攻めおとそうとしていた。アラムート城は、いわゆるイスラム教の異端派の一つであるイスマーイール派、アサシン(暗殺教団)の城塞であった。 蒙古軍は、アラムート城からの攻撃が、瞬時、とだえたのを期に、一挙に城を攻め落とした。の中には、一人のアサシンもいなかった。間道や逃げ道はないはずだった。 プラグは草の根をわけてもさがせと、命令を下したが、数千人のアサシンはまったく発見できなかった。 アサシンの指導者、導師マニは、時間の支配者と呼ばれていたが、彼の幻術かどうかもはっきりとしなかった。それから760年後。 外航宇宙船メビウス号が地球航路近くで、その破片を発見したのは、ほんの偶然といえるだろう。 その金属片は、船内の分析器でも、解析不可能であった。もちろん、酸にも、レザー光線にも反応しなかった。 どこから、誰が、それをその空間に放置したのか不明であった。 この金属片は、メピウス号が地球ニューアーク空港に到着するやいなや、地球防衛機構(EDO)に持ち込まれた。 EDOのアナリスト達か衆知をあわせて、この金属片を分析した結果、金属片の中央部分に高密度に収斂された情報部位がある事がわかった。 EDOの言語解析班は、それが古代サンスクリット語でかかれた物語であるという結論に達した。 全文解読は不可能に近かったか、要約はできた。内容は次のごとくである。 「聖なる火が、二つの世界を焼きつくし、やがて、二つの世界は一つになる。これは元々一つの世界であり、新しき一つの世界では、平和は満ちあふれるであろう」 この情報はEDOの情報脳に記憶され、蓄積された。この情報に関係する事象及び事件がおこれば、ただちにこの情報はアウトプットされる。 この情報の入力は2016年3月の事であった。(続く)20090501改定作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」
2011.10.01
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