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高速道路無料化どころか実質値上げ-。政府は、6月から実施する高速道路の上限料金制度試行に合わせ、自動料金収受システム(ETC)搭載車を対象に通行料金に応じたポイントを与えている「マイレージサービス」を廃止する方針を決めた。普通車の通行料金は上限2000円となり、大多数を占める近距離利用者にとっては、確実に負担が増すことになる。
ETCマイレージは、高速道路料金の支払額に応じてポイントがたまり、後日、通行料金に還元される制度。首都高を除く主な高速道路会社がETCの普及を促すため、旧日本道路公団の民営化直前の2005年4月から導入した。
ポイントの交換単位は、東/中/西日本高速道路会社で50円あたり1ポイント。100ポイント=200円分、200ポイント=500円分、600ポイント=2500円分、1000ポイント=8000円分が後日還元される。阪神高速は1万円超~3万5000円あたり3ポイント、7万円まで5ポイント、それ以上が10ポイントで、100ポイント=100円分となる。この廃止が、なぜ値上げに直結するのか。自動車ライターの外川信太郎氏が解説する。
「この措置と並行して、各種ETC割引や休日上限1000円施策が廃止されます。従って、ETC搭載による優遇が消滅するうえ、一部の例外を除き上限料金も通年で2000円に設定されることから、片道2000円の区間を超えて走行しないかぎり1円も得することがないのです。新たに通行料が無料となる道路は都市部から遠く離れたエリアが大半。民主党が目指す高速無料化とは対極の動きです」
実際、普通車で通行料が片道2000円を超えるには、東京なら御殿場IC(東名)、勝沼IC(中央)、栃木IC(東北)、岩間IC(常磐)、本庄児玉IC(関越)。大阪なら加西IC(中国)、大津IC(名神)まで、いずれも60-70キロを走る必要がある。
なお、マイレージ以外の割引施策については、現在5割引の夜間割引(都市部のみ)と通勤割引(地方部のみ)を今年度のみ3割引で継続し、トラック業界の要請が強い最大3割引の大口多頻度割引は継続される。
当初からマイレージサービスには加わらなかった首都高も、05年10月から続けてきたETC搭載車への最大20%の割引を3月末で終了。平日昼間のETC搭載車に対し、現金払いの通常料金(700円)を徴収することから、こちらも「実質値上げ」となる。
6月のマイレージ廃止にはほかにも重大な問題がある。高速道路各社が定める「ETCマイレージサービス利用規約」には、「終了する場合、終了日の6カ月前までにマイレージ登録者に通知します」と書かれている。これまでためたポイントは6月以降も継続利用が可能だが、通知がないのは明らかな規約違反だ。
「ETCマイレージサービス事務局」(東京)は、「6月以降のサービス終了については、実際にETCを運営する高速道路各社から正式な連絡がきておらず、現時点でお答えできることは何もありません」とコメント。東日本高速道路(東京)も、「ETCマイレージや他の割引廃止について政府から正式には何も聞いていない」(広報)としている。