PR
Free Space
Category
Calendar
Comments
「沈黙~SILENCE」
を鑑賞。
元々、カトリックの司祭を目指していたスコセッシがいかにこの作品を描くのか?
キリストの最期を描いた「最後の誘惑」では、映画館を放火されるなどの激しい妨害にあったスコセッシだが、今回はバチカンでの試写も好評だったと聞いています。
また仏教的観念を基に作られた「インファナルアフェア」を「ディパーテッド」として変換することに成功した巨匠が、再びアジア・オリジナルにどう挑むのか?そこにも興味津々です。
感想としては、予想以上に素晴らしい作品です。
日本を舞台にした海外作品ですが、日本人として全く違和感を感じませんでした。
驚いたのは、効果音として鈴虫を使っていたこと。
私たちは「ああ面白い虫の声」と聞き入る民族。あの音は日本人しか感慨深く感じないという話を最近聞きました。
スコセッシは鈴の音を、心から感じ取るまでに日本と親和しているのか?
それとも「日本人はそういうもんだ」と、頭で理解した上で挿入したのか?
また他国の方々はあの音に対して、どう感じながら鑑賞するのか?
それらの疑問が湧き上がってきています。
今回は、頭に浮かんだ考えのままに立ち位置をシフトさせながらの鑑賞。
鑑賞後思ったのは、普通の人間があの極限状態に置かれるとどう振る舞うのか?
実のところは、遠藤周作やスコセッシは彼に自分を投影している。もちろん私たちも「キチジロー」
傍観者としての立場ではなく、彼に共感を持ちながら疑似体験として再度鑑賞すると、本当に伝えたかったことに到達できるんだと思います。
関連している書籍と映画をピックアップしました。(除く聖書)
遠藤周作著
「沈黙」
原作です。
大学入試の過去問か模試で使われたシーンの文章がフラッシュバックしてきました。
それほど原作に忠実だったということだと思います。
スコセッシが「最後の誘惑」の後に、司祭からこの本を贈られたことで、30年に渉る壮大なプロジェクトが始まりました。
リチャード・ドーキンス著
「神は妄想である」
「利己的遺伝子」で有名なリチャード・ドーキンス氏が科学者の見地から宗教を語っています。
ちなみに仏教は彼の定義では宗教ではない。科学に立脚した、心理学であり倫理学です。
宗教批判と言うよりも、宗教のあり方批判です。
親鸞著 「歎異抄」
岩波文庫
悪人正機説を唱えた親鸞の代表的著書
南無阿弥陀仏と唱えるシーンがあり、ドキッとしました。
紐解けば、まさに「悪人正機」です。
本当に共感すべき登場人物は、キチジローなのかもしれません。
松岡正剛 著
「法然の編集力」
言わずと知れた親鸞の師匠・法然
その思想の解説書です。
映画鑑賞後にパラパラっと読み直してみると、あまりにもど真ん中のストライクすぎてビックリです。
内田樹編
「日本の反知性主義」
この書籍に書かれていたヨーロッパでの出来事に関して、その根源的な語りを劇中に感じました。
「最後の誘惑」
同じくスコセッシ監督がキリストを描いた問題作
この作品の制作後、キリスト教の司教から渡されたのが「沈黙」だったようです。
ここから30年温めて実現したのが今作。
「ノア 約束の舟」
聖書の創世記と進化論を融合させたシーンが秀逸でした。
作品自体は傑作とは言えませんでしたが、そのシーンだけでもお釣りが来ると感じました。
Eye in the Sky アイ・イン・ザ・スカイ … Feb 12, 2017
「世界シネマ大事典」 Jan 23, 2017
ある日、森の中、熊さんに出会った 「レ… May 14, 2016