lostman

この場所から見える　カーテンを




ずっと　眺めていた




そこから　ひょっこり




顔を出す　横顔を




見ただけで　僕は幸せでした








ねぇ　お嬢さん




あなたは　僕が好きですか？




僕は　あなたが好きみたいです




恋人な訳じゃないのに




とても幸せなのは




何故ですか？








いつしか




夏が終わって




あなたは　当たり前のように




僕の隣にいました






そして　あなたが空を




見上げた　その横顔を




見た瞬間に　全てわかってしまいました








ねぇ　お嬢さん




あなたは　僕が好きで




僕は　あなたが好きで




誰もが認める仲なのに




幸せになっちゃいけないのは




何故ですか？








たまらなくなって




強く手を握って




悪い予感がして




ただ　ただ　抱き締めて




一人心の中で叫んでました











この場所から見える　カーテンを




ずっと　眺めていた




ヒラヒラ舞う髪の　代わりに




風鈴の音が　鳴り響く







気付けば




また　夏が来て




あなたは　当たり前のように




僕からいなくなってました







ねぇ　お嬢さん




あなたは僕が好きでしたか？




僕はあなたが大好きでした




恋人になると寂しくなる




わかってて






何故ですか？


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