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部屋とYシャツとわらG
2007年 春 その2
コミュニケーション 「ひとり言・・?(65535)」 [ 最近のことの日記 ]
S中での修行の日々…怒らずに授業を進めようと思っていても、結局一日一回はぶっちぎれる羽目になる…。
同じ注意を何度も受ける者、あるいは今怒られている人と同じことを直後にする者…そういう今までの自分の経験上、目の前でありえなかったことが、最後の引き金を引いて切れさせられる。
私はどちらかというと日頃は穏やか?なので、そのギャップもあり「先生が怒るのでは大変なことだ」みたいに思ってもらったり、びびってもらったりしたもんだが、今年ここでは「いつも不機嫌な人」みたいだ。
そんな感じで、「俺何かダメなのかな?」と落ち込みそうなところで、I中での授業がうまくいくことに少し安心する。いや少しどころかかなり自慢なくらいうまくいっている。先日の授業参観の保護者からの意見にこうあった。
「社会を見せていただきました。先生と生徒たちのコミュニケーションがとれていて、とても充実した授業との印象を受けました」
いつかはS中でもこうなりたいのだが…週1時間では難しそうだな
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
2007/05/23
聞けや 「自分らしい生き方・お仕事(65533)」 [ 最近のことの日記 ]
私は昔からよく寝言を言う。それもはっきりと言う。時に体も動く。高校時代の授業中も、夢の中でいきなり右方向へのダイビングキャッチを試みて、実際の体も授業中の静寂を突き破り、「ガタン」と音を立てて、左手を素早く右に差し出してみんなを驚かせた。
さて、場所はS中の廊下。相変わらずいろいろごろごろわさわさしているところを歩いていた。おもちゃの飛行機みたいな物をとばしたりけっ飛ばしたりしているのがいて、「それ人に当てるなよ」と注意。
しばらくして後ろから、ペットボトルのふたが飛んできて私の頭にコーンと当たった。
笑う人たちがたくさん。その笑い方も何かいやな感じ。しかもねらったのではなくて事故なら事故で、「すみませーん」と飛んでくるヤツがいない。
怒った私は、「誰だよ、自分で言って来いよ!」と一喝。しかし、チャイムとともにみんな逃げていった。
男子の行き先は広い教室。そこまで追いかけて入っていて、文句を言った。
が、なんだか大声がうまくでない。
それを聞くどころか、勝手な話をしてニタニタしている犯人と思われるヤツがいた!
「聞けや、コラァ!」 私は叫ぶと同時に机を蹴り倒した。
今朝、6時半の出来事…。まだ学校始まっていない(笑)。
ベッドに横向きに寝ていた私の怒りのキックは、すでに起きてベッド脇の机で化粧をしていた妻の後頭部のすぐ横をすり抜けた!
いやあ危なかった。DV寸前。
ペットボトルのふたの方も、今日、正夢にならなくてよかった。(ちなみに先週、別件であるクラスの教卓の破壊を進行させてしまいました…ごめんなさい)
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☆2007/05/24
期待の星 「自分らしい生き方・お仕事(65533)」 [ 最近のことの日記 ]
S中に、学生ボランティアが来ている。これから教職に就こうという若者にお兄さんお姉さんサポーターとして来てもらうというなかなかおもしろい企画だ。
というか人手不足で大変なところほどこういう企画をやるので、学生さんたちにはとんでもなく失礼な生徒が多いと申し訳ないけど、結構学校側は助かったりする。以前、荒れていなくても、自分の教科にそういう人にティーム・ティーチングで入ってもらった時、ずいぶん助かった。
で、今日、何に驚いたかというと…自分の隣の席に座っていた今週初登場の大学生ボランティアが…自分の教え子だった!
しかも一番思い出深い、おそらく一番学級経営がうまくいった時に担任していた中2クラスの学級委員男子。
メンバーは卒業後も結構集まっているのだが、ちょうどこの男はなかなか会う機会がなくて「どうしているのか?」と思っていた。
教育学部に進み、教育実習よりも前に学校ボラに来るなんてたいしたもんだ。というか同じ市内とはいえ、ここに来て、さらに私と同じ曜日に来るなんて、まあ本当に人生は不思議なものだ。
「情けは人のためならず」ではないが、「将来、自分を助ける人材を育てている」とはさすがにその当時は思わなかった。ある意味、私がどういう人間かこちらの手の内もすべて知っていることだし、信頼できるし、愚痴相手にもちょうどいいし(笑)、なんだかうれしくなった。
残念ながら私について配属になったわけではないので、何かを直接…という関わりはないのだが、主に同じ学年にいるようだし、彼の「夢」を壊さないようにこちらもがんばりたい。というか、あまりにもひどい態度でこわすんじゃねえぞ、S中生徒!(笑) これに慣れれば、君はどこでも通用します。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
2007/05/25
学習院 「自分らしい生き方・お仕事(65534)」 [ 最近のことの日記 ]
本日はI中の定期テスト。昨日・今日と採点が続く。
S中のことばかり悪く言っていては少し申し訳ないので、今日はI中のことを。
授業がグンとやりやすくなったI中の2年生、社会科の授業も持ち上がりでよく知っているメンバー。お互いに慣れて来ているし、おふざけもどこまで許されるかわかっているし、授業中ともなると、忘れ物はないし、あいさつもすばらしいし、私語もないし、手もよく挙げるし、「ここは学習院中学か?」というくらいにすばらしい態度である。
もちろん、私がぼけるとちゃんと突っ込んでくる…という「ツー・カー」というか「あ・うん」の呼吸は、学習院のそれとは違うかもしれないが(笑)、とにかくとてもすばらしい。
しかし! 定期テストとなると、「田舎の公立中学校のいつもの彼ら」に逆戻りする。なんでこんなに点を取らない! 授業中に口頭で答えたものがなぜテストだと書けない? 都道府県と県庁所在地なんて、やれば20点もれなくもらえるサービス実施中なのにまちがえるな! ちなみに記号で選ぶだけなのにまちがえるのである。
特に、地図中の愛媛県の県庁所在地を聞いた問題では、正解率が3割。松山市出身の他教科の先生はご立腹だ(笑)。
ことばで書くような問題は、一生懸命正解しようとがんばっているのはわかるのだが、それらしい答えが全然違うところに書いてあると採点が結構大変だ。正解が「桶狭間」の戦いのところに「関ヶ原」の戦いと書いてあるとやはり一瞬赤ペンが止まる。何も書いてないと採点は早いのだが…。
なぜできないのか、答えは簡単で、テスト前の集中勉強を全然やっていない。特に男子。試験1週間前は部活動中止になっているのに、運動不足ではないのだ。
昨日の放課後も10人以上が小学校のグラウンドで楽しそうにバスケットをやっていた…。どれくらい悪気がないかというと、小学校の先生のところに遊びに行くわ、私が通りがかっても「先生ー」と手を振ったヤツまでいるのだ。
健康的で明るくて…でもおばかなんだよなあ…。 頼むからもう少し勉強しておくれ。
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2007/05/26
講師の集まり 「自分らしい生き方・お仕事(65534)」 [ 最近のことの日記 ]
S中5年目、3年目、2年目、1年目の講師それぞれが集まっての飲み会はものすごく楽しかった。
懸案の2年生の大変さも、昨年度の状況がよくわかり、今年どなたが「立て直し」のために投入されたのかもよくわかった。
集まったメンバーのうちの一人は、大学の遙か後輩で、特別支援教育関係の研究者であることが判明。大学関係の講師だけでは食えなくてこっちもやっているという変わり種だった。思わぬところから前々からちょっと絡みたかった母校の研究室との縁ができた。
さらにそれぞれが仕事で養護学校や特学に関わったことがあることも判明。それでなんとなく立ち位置が似てるというか何かひと味違うのかもと思った。とにかく、ダンサーや画家やサンバー?とそれぞれの個性も楽しく、これからのS中での毎日が少しは楽しみになってくるような飲み会となった。
問題はただ一つ、他のみんながスモーカーで、気軽にタバコをくれること…。せっかく2年もやめているのに飲み会になると相変わらずつい…欲しくなる。
ということで2年間の禁煙ではなく、2年間タバコを自分で買っていない…というだけの記録が続くのであった。
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2007/06/04
山 「自分らしい生き方・お仕事(65535)」 [ 最近のことの日記 ]
本日はS中運動会の代休。朝、少年S(息子)を小学校に送ったあとはフリータイム。
車を取りに家に帰る途中で、義母の友人(おばさん)に会い、「今日はお休みですか?」と聞かれて、「あ、いや…、車を取りに戻ってまた出かけます…。」ととっさにまた仕事に出かけるふりをした。そう、代休の時は家の者(義父母)には内緒でいるのである。地元のI中の代休の時はそうもいかないが、それ以外の学校の代休はめったにないゆっくりできる時間として過ごしてきた。と言っても年に2~3回しかないが…。
代休と言えば、3年前は幼稚園に息子の様子を見に行った。一昨年度は小学校の特学に息子の付き添いで入った。それもあまり必要でなくなった昨年度からは、たいてい映画を見に行っていた。平日だから空いていてゆっくりできていい。
ところが今回はダメだ。なぜなら、ほどよい距離にあり便利なその映画館(というかシネコン)…S中の学区付近にあるのだ。ということは今年度からは安心して見ることは無理。へたすればうるさいヤツを上映中に注意…とか最悪の展開も考えてしまったので今回はパスした。
で、今日何をしたかというと、なんと健康的に近場の「T山」に登っていた!
実はこのT山、県民の憩いの場とも言える手軽な、それでいて植生も含めすばらしい山なのだが、私は意外と登るチャンスがほとんどなかった。20年前に初めて講師になった年に、学年の先生たちに誘われて中学1年生と一緒にボランティアで登ったその1回きりだと思う。
その後は、遠足自体の回数が減り、飯ごう炊さんメインで山登りがなくなった。さっきから、まるで登山にでもいったような口ぶりだが、このT山、とるルート次第では大変な思いもできるが、今の私にできるのはハイキング程度…そんなニーズにもバッチリ応えてくれる山なのだ。
知ってる人にはバレバレで申し訳ないが、一応、地域は非公開ということで…。
結構、孤独に行動するのが好きな私…今日も一人で山に行った。T山は地元の自閉症協会のイベントにも使ったりするので、その実踏もかねて、写真を撮った。いつかSと行く時のために使うかもしれないし、覚えておきたいこともこの記事に記録しておくことに。
まずは駐車場。山の麓にあるのだが、一日1000円のところがほとんど。しかしこれは前日インターネットで調べておいたところは500円。T山にあるお寺というか神社というかそこの駐車場が駅をやや過ぎたところにあった。車を止めたらその駐車場の洋式トイレを実地踏査…って自分が大便をしたくなっただけだ(笑)。洋式は「身体障害者用」としてしかなく、しかもそこはアコーディオンカーテンでカギがない。人がまばらで入ってくるとは思えないが…結構ドキドキものであった。
さておみやげ街の参道を少し歩くと、楽チンコースの第一歩は、ケーブルカー! Sも好きだろうし、これは楽と思ったのだが、なんと点検などによる休業中。代わりに「リフト」があった。同じ値段のようなのでそれに乗ることに。楽するために乗っているのにリフトに乗るまでの階段がすさまじく急だ。年配のお姉様方がつらそうであった。
そんな80歳くらいのお姉様方も乗っているからたいそう安全なものかと思ったのだが、「すわおそろしや」、しくみはスキー場のものと同じだが安全バーがついていない。それでも高くなるところはなく落ちても1mくらいの高さ…だったので前半は余裕だった。
ところが上の方に行くと…たしかに落ちても1mくらい…のところにネットはあるのだが、そのネット自体が山の杉の木より高い位置にある。気にならない人にはならないのだろうが、高所恐怖症の私は、そのネットの先の地面を見てしまいがく然。必死でイスの横の鉄棒を握りしめるのであった。写真はそのネットのあまり高くないところ。高いところはこわかった。着いた時には変な汗をかいたのかズボンの太ももの裏がぬれていた(おもらしではない!)。
Sは、高いところは好きだが、ふざけて降りそうなので、このリフトは絶対なし…だな。
降りて、てくてく歩いて、山のお寺に到着。これでもかというくらいに「厄年」の表示がしてあり、気づかぬままに「前厄」を終えて、今年「本厄」の数え42歳の私も「ここで何かしろということか?」と観念。厄よけのお守りなど探していた。とりあえずちゃんと「祈祷」をしてもらうと3000円~となっていたのでこれは候補からすぐに消え、ひとまずお参りに。
そこで今年まだひいていなかったおみくじなどひくと、なんと「大吉」。何でも思い通りなようなので(笑)、何もしなくても良さそうだったが、気をよくして、「厄除けの護摩」300円を買って、自分の名前を書いて置いてきた。
ちょうどお寺の中で護摩を燃やしているところを見て、これは何か密教のおまじないみたいですごいな…と感動して、ついでにひとつ200円の護摩を3つも買って、体弱りがちな?妻とSと実家の母の名前を書いて「病気平癒」を祈願した。後から考えると、形の残らないものに1000円(おみくじは100円)も使わされていて少しやられた気もしたが、まあ厄除け済み?ということでよしとしよう。
その後は山頂に向かって道を進む。20年前に逆方向から通った記憶のある道だった。そしてほどよい疲れとともに山頂に着きのんびりと景色を見る…はずだったのだが、山頂は別ルートで登ってきた小学生たちの群れ、また群れ…。3校×3クラスくらいのガキどもが日陰のいい場所をとって弁当を広げており、うるさいは走り回るは…平日にはこういうこともあるのだった。逆の立場の時はこうして一般の方に迷惑をかけているのだと実感。
帰り道は少し違うルートをとりながら、最後は恐怖のリフトには乗らないことにした。たぶん上りより下りの方がこわそうだし。しかし、この徒歩の1号ルート、ひどい道だった。広くてコンクリートで舗装されたとにかく急でまっすぐな道。一番足が痛い下り道だ。リピーターの人たちを絶対リフトかケーブルカーに乗せる策略か? たぶん少し上から出ている別ルート(6号ルート)の方がよさそうだった。
しょうがないので、スキーの急斜面みたいに右に行ったり左に行ったりS字でくねくねして降りた私は、後ろの人から見ると酔っぱらいのようだったかもしれない。
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2007/06/10
宝箱 「自分らしい生き方・お仕事(65535)」 [ 最近のことの日記 ]
以前勤務していた小学校では、テーマ別の全学年の文集…という珍しいものが毎年出るのだが、そこに職員も寄稿する(というかさせられる)。
で、これがまた、みんなふしぎなほど「リラックスモード」の好き勝手な話を書いていいことになっている。趣味の話…釣りも車もガンダムもなんでもありだ。確かにそこに重たい話を書くと浮いてしまいそうだし、毎年書くのに「枕草子」とか「徒然草」級のコラム的な立派なお話を捻出するのは無理である。
で、自分が何を書いたのかめくってみると、この機会でもなければ思い出さなかっただろう「小学校時代の思い出」(しかもくだらん)が載っていたので以下はそのまま引用。
「宝箱」
小学生の頃、スーパーカーブームだった。そんな折、某大手飲料会社がビンの栓(王冠)の裏に百種類のスーパーカーをプリントしたのだ。しばらくはそればかり飲んだ。
最初は、友達とコースをつくり、王冠を指ではじいてレースをして遊んでいたが、そのうち集めることが目的となった。大人にとってはただのゴミなのでお店で拾いまくった。男子みんなが集め始めると王冠は街のどこにも落ちなくなっていった。
半分集めてからが、もう大変である。友達と交換するにも持っている車種を覚えなければならないし、出る確率もだんだん低くなっていく。ある日、自動販売機の栓抜きに目をつけた。抜いた栓が下の方に落ちて取れなくなるので今までは避けていたものだ。穴の開いた磁石にひもをつけて、王冠取り放題!
そんな苦労(無茶?)の末、やっと百種類を集めたのだった。
そして一昨年。実家の押入れを整理していると箱が出てきた。「おお、これはあの時の…」ドキドキしながら開けてみると、中から錆びた鉄のゴミが百個出てきた…。 引用終
この春帰省した時にもその捨てきれない鉄のゴミを見たが、以前見た時よりも「車の絵」が見えなくなってきていた。高松塚古墳の壁画みたいだ。
それにしても上の作文、王冠は「ゴミといえばゴミ」だけど、自動販売機から抜き取ると「盗難といえば盗難」なのを隠すのに必死な文章なのが笑えた。
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2007/06/13
ざーんねん 「自分らしい生き方・お仕事(65535)」 [ 最近のことの日記 ]
今日はS中が学年行事で休みだったので、昨年度週1で勤務していたH市立U中学校の特学(昨年度の日記にはC中の名で登場)にボランティア出勤した。
「おひさしぶりー」と寄ってきた女の子があまり見覚えのない子で、「え、あれー、こんな短期間に名前がわからなくなってしまったのか!?」とがく然としたのだが、どうも中1の新入生だった。
知らなくても無理もない、4月に一回あいさつに行ったけどほとんど初対面だから(笑)。
ということで、その後は少なくとも2・3年生は知っている子ばかりで(当たり前だが)、自然に過ごせてとても落ち着いた。
もちろん、パニックの子がいたり、強情はったり、泣いたり、それはそれでいろいろあるのだが、なんだかここを流れている空気がとても懐かしいし心地よかった。
来年度は、枠数や曜日を何とかやりくりしてここに戻ってくるぞ…と心に誓うのであった。「偶然うまく余った曜日に行く」という発想ではなく、「最初から週1日はここに行く気で空ける」ことが必要だったなあ…としみじみ思った。
特学の指導補助員で楽しみながらも学ばせてもらうこと、そして通常級の社会科選択授業で社会福祉をテーマに啓蒙すること…そのバランスで「今の自分にできること」がうまくかみ合っていたのだが、今年度はそのどちらも同時に失っていたので、障碍のことについては「息子のことばかり」になっていた。「そうかー、これがやりたかったことなんだなあ…」とやっとその重みに気がついた。
さて、一日何かと楽しかったが、やはり一番笑わせてくれるのはダウン症のK君。朝の授業時は「先生の名前覚えてる?」と聞くと、「知らないー」(ひょっとこ踊りのポーズ付き)ととぼけていたくせに、帰るまでには以前の通り。さすが3年目のつきあいだ。
帰りの会で、今日の個人反省が「○」にならずに「×」だったK君、私が遠くから「ざーんねん」のポーズ(以前劇で彼がやった両手を打つポーズ)をやると、その後は帰りの会の間中、私と目が合うたびに10回くらいやっては、ニヤニヤしていた。
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2007/06/16
散髪 [ 最近のことの日記 ]
今回は私の散髪について。
量が多くて剛毛のため、長髪にできない(横の髪が寝ずにふくらむ)私は、「生涯刈りあげ」やむなしという状況なので、月に1回のペースで行かないと髪形が爆発する。
しかし、月に1回だともったいないので、爆発しても耐える期間(笑)が、いつもだいたい2週間から1ヶ月ある。さらにその間にいきそびれると、そのうちうまく髪がなじんだり?して、まあまだいいか…なんて思っているうちに、ある日もうどうしようもなくじゃまになっていらつき、急に万難を排して散髪に行ったりする。
年収が減ったこの数年、地元の散髪屋ではなくて、隣の隣の市の入浴施設の1200円散髪に行っている。10分くらいで終わって、そのまま風呂場で自分で洗う…というしくみ。風呂でくつろぐついでに散髪もできるので結構気に入ってはいる。
ただ、この日はS中が職場体験をやっている日だったので、この施設にもいる可能性があり、何もそんな危険(それこそ裸一貫飛び込む)を冒すこともないなと思いやめた。そして久しぶりに地元の散髪屋に行った。
先の入浴施設の散髪屋では「顔剃り」もやっているのだがこれも1200円。なんとなく散髪代と同じだと尻込みしてしまい結局頼まない。そうこうするうちに、眉毛がつながりそうになったりするので時々自分でそるのだが、眉毛と目の間…まぶたの毛とかは自分ではこわくてそれない。長くほっておくとそれなりに濃くなってきていて、そろそろお店でそってもらいたかった。
ということで地元の散髪屋…自称ヘアーサロン4200円(すべて込み)に久しぶりに行った。
1800円の差を埋める気持ちよさがあった!
まず、散髪中に寝るあの快感! 向こうには迷惑だと思うが、寝て「カックン」となってはいかん!…と思いながらやるあの「カックン」、そして「すみません」なんて言いながらまた寝てしまい、…「カックン」 を何度もたぶん10回くらい繰り返す(笑)。最近の10分間散髪では忘れていた心地よい眠り。なぜあんなに深い眠りにつけるのだろう?
さらに顔剃りのためにイスを倒し、シェービングクリームを付けて蒸しタオルを当ててもらう…とか、洗髪の後、なぜか肩たたきをしてもらう…とか、「おー、これがセレブの散髪か!(いや、ほんとはこれは普通の散髪なのだが)」という殿様気分であった。
このお店は私よりちょっと年上の夫婦がやっているのだが、だんなさんは寡黙で、切っている間中静か。時々会話をすることもあるが、たいていは軽い会話の後、店内のFMラジオを聞いているうちに私は「スー」と寝てしまう。で、顔剃りから先は奥さんがやって、肩もみあたりから世間話をする。地元の情報を聞いたり、息子さんが野球をやっていたこともあって、よくそういう話をした。
他の地区とはいえ、当時はまだ野球部監督なので、情報収集にもなっていたし、向こうも私の10年分くらいの地区成績を含めたあゆみを知っていた。知っている人が息子さんの中学の監督になった時には、「じゃあそろそろパイプイスが飛んだりしますよ(笑)」とか予言をしたものだ。予言というか、もともと試合中よくイスをけっ飛ばしていた人なので、対戦相手でこちらが勝っている時はそれを見ながら笑いをかみ殺していたものだった。
こちらは「ちょっと久しぶり」に来たつもりだったが、どうも「すごく久しぶり」だったらしい。今後は3回に1回くらいはここに来よう。それでも半年に1回のペースだが…。
「その後、中学校(I中の隣の学区)の野球部はどうですか?」 なんて前回の続きのつもりで聞くと、
「今、○○高校で野球やっています。2年生ですが人数も少ないので試合に出ていますよ。」
…なんと、来たのは3年半ぶりであった。
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2007/06/19
扇子 [ カテゴリ未分類 ]
暑くなってきた。学校というところはたいていすごく暑い。あの教室に40人も詰め込んでいるのだから、たとえやる気がなくとも(笑)熱気ムンムンである。
今年度行き始めたS中のある市は、米軍基地の飛行機騒音問題もあって、昔から冷房あり。これはすばらしい。同じ市内のH中で7年間経験済みだが、集中冷房なので、教室の位置によって、冷房が効かないクラスと、効き過ぎて寒くてジャージを羽織るようなクラスがあった。でもとにかくやっぱり暑いよりいい。ただし7月にならないと使ってはいけないらしい…。
H中の後に勤務したH市のY中では、H盆地でもともと暑くて、さらに校舎の隣の道路で信号待ちの車からでる熱気、空気の通り道のない校舎(2年生と3年生)、光化学スモッグ…夏の暑い日は生きた心地がしなかった。たぶん教室内は体温並みの気温。私は授業はやっているけど心が飛んでいき?気がついたら、自分でも知らないうちにはだしになっていた…なんてこともあった。
自分が住んでいる街で、3年目勤務のI中のあるA市は、山の入り口で昔は涼しさが売り物だったが最近はそうでもない…。しかし、校舎内は風も通り抜けるし、冷房こそないが、天井のいくつかの扇風機が結構いい感じ。ただし、なぜか教師の立ち位置には扇風機がない(笑)。
とにかく、ここI中も扇子が必要。自分もバタバタあおぐ代わりに、生徒が下敷きでバタバタやっても「失礼な!」なんてことは言わない。H市のY中時代に、暑い時は何でもあり…と思えるようになった。ちなみにこの学校は生徒会活動の成果で、夏はまさにクールビズ。自由化された好きな色のTシャツ1枚で過ごせていたのは、生徒にとってはせめてもの救いだった。ちなみに私は以前からどこでもクールビズ(っていうかTシャツかポロシャツ1枚)である。
で、今日から扇子を持ち歩いていると、たいてい休み時間に生徒が、「貸して」とかいってさわりたがる。別にそれはいいのだが、「ていねいに扱えよ、高いんだから」などと言うと、「いくら?」ということになり、「1万円…出して100円ショップで買った」と大げさに答えるといくらかわからずに頭をひねる生徒が多くてとても笑えた。 (一応、おつりが9900円ということです)
たいていの人は、それを借りて自分をあおいでみる。たまに、こっちにも風を送ってくれる殊勝な人もいる。今日、楽しかったのはI中の特学のT君。I中では私は特学で仕事をしていないのだが、時々遊びに行くので顔見知り。廊下で会ったT君は、「あっ、これ貸して」といって私の教科書の上の扇子をとった。
自分をあおぐかと思いきや、「チャンチャンチャン…チャンチャンチャン…」
『さくら~さくら~』のフレーズを口ずさみながら、彼は踊り始めた! 廊下で片ひざついて扇子が舞う…。
これだから、特学の子たちと一緒に遊んだり、仕事するのが楽しいのである。
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2007/06/20
機織り 1 「自分らしい生き方・お仕事(65535)」 [ 1年以上前をふりかえっての日記 ]
産業革命のところの授業で、いつも機織り機を使ってちょっと織物をする。
といっても、手作りの原始的な?ヤツで少しやるだけなのだが、「え、それ何? 何で社会科で?」と他の先生に聞かれると、説明が結構面倒くさい(笑)ので、最近はこそこそとやっている。生徒に聞かれるぶんには、「もうすぐわかる」とかであしらえるので…。
そんなこと書かれると気になるかもしれないので簡単に書くと、
1 手ぬぐいとか自分の服とかが糸で織られていることに気づく。
2 機織りの大変さを知る。
3 それが機械化していくための工夫や発明を知る。(とびひとか蒸気機関とか石炭とか)
4 機械化が与えた影響を考える(ラッダイト運動のような反対と便利になっての賛成と)。
5 機械化によって職人が失業して、女性やこどもが過酷な労働をした実態を知る。
6 資本主義社会の成立と産業革命による世の中の変化を学ぶ。
7 5の労働問題から社会主義が台頭したことを学ぶ。
と1枚の布の話が、資本主義・社会主義まで発展するというすばらしい単元指導計画(笑)なのだが、これを3時間くらいに凝縮してやる時に、いつもよりも道具(機織り機や石炭やとびひの模型など)は出てくるは、黒板に模造紙に書いたとびひの図を貼ったりと大サービスなのは、十数年前の新規採用の時の研究授業で準備をしたところだからだ。今や模造紙は黄ばんでいるが、内容はまだそのまま使えて健在。
当時、K2中で新人の私の担当教諭だったO先生と「初任研の授業ではなくて、いっぱしの研究授業のレベルでやって度肝を抜く」という気合いで二人で練りに錬ったところなので、今でもやっていて楽しい。
ちなみに当時は班に一つ機織り機を配って、研究授業の半分はみんなで布を織ってばかりだったので、他校の社会科教諭の度肝は抜けた(笑)。社会科の研究授業では「普通考えられない、これは家庭科だー」と。
さらに、黒板には本日の題名と、発表意見をちょろちょろと走り書きしただけ…だったのだが、授業後の研究会のお客様(講師)は「板書の大家」と言われたようなきっちりとした黒板のまとめで有名などこかの校長。みんな研究会がどうなることか気をもんだらしいのだが、その人が「これは社会科の新しい形だ!」とかほめたもんだから、複雑な表情をしていた指導主事もふくめて、一転「すばらしい内容だった」という方向になった。しめしめ。
ちなみに今振り返っても、O先生は私の初任研の研究授業で無茶しすぎだったと思う(笑)。授業内容もそうだが、研究会の最後に指導主事がいい気分で、「これで採用も大丈夫かな?と思います」と軽口をたたいたもんだからもう大変。
その年は、初任研が義務づけられて、1年間の仮採用…という位置づけになった元年だったので、指導主事もそのあたりを冗談で言ったのだが、組合長バリバリのO先生に火をつけてしまった。
そこから10分間、O先生の怒りの演説は「彼がその前にどれだけ経験を積んでいるか、いかに日頃の授業をやっているか、学年でどう戦力になっているか、そんな若者に対して仮の採用という制度がいかに失礼であるか、そもそもこの制度自体気にくわないのに二人で今日のためにどれだけ力を入れたか…」と続いていった。怒っている人にほめられているのは不思議な気分だった(笑)。
その流れから閉会に持ち込むために、講師の板書の大家がまたほめて、さらに指導主事がまたほめて(ちなみに彼は、私が初任研に行くたびに寝てばかりなので本当はかなり苦々しく思っていた)、校長が最後に「過分なお褒めのことばをいただき…」とあいさつして終わった。結婚式みたいだ。こうしてこの日だけ「社会科の新星」となった(笑)。
ついでだが、この校長は私の結婚式の仲人、O先生は司会をやってくれた…。O先生はずっと冷静で穏やかでプロよりもよかったくらいだったが、妻の大学友人のスピーチと歌(女子バンド)の紹介の時だけ、「みなさん、おまたせいたしました! ついに登場です!」とかすごく熱かった…。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
2007/06/20
機織り 2 「自分らしい生き方・お仕事(65535)」 [ 最近のことの日記 ]
思い出したら書きたくなって長くなったが、実は「機織り」の題名で書こうと思ったのはこっちの記事。ちょうど明日からテスト採点などで更新できないので、今日は初の3件目アップ。
で、今年のI中2年生への授業。機織り機を黒板に貼り付けて(機織り機はO先生に6台プレゼントして私はその後1台だけを改良して使っている)、みんなに「使い方」を説明するのだが、太い毛糸で、縦糸は赤、横糸は緑にして織り方の見本を見せる。
最初に横糸を左から右にすんなり通し、その後は「おさ」で縦糸を交互にとってそれを広げて、横糸のついた「ひ」を持って振り返り、
とつじょ声を大きく強調して、「これを…右から左にー?」
と言うと、
数人の生徒が声を合わせて、「受け流すー」と答えた(笑)。
ねらい通りとはいえ、全クラスで同じ反応だった。ムーディ勝山の知名度けっこうすごい。
ちなみに本当は「右から左に横糸を通す」のであって、「受け流す」だけでは困ります。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
2007/06/25
W君ごめん 「自分らしい生き方・お仕事(65535)」 [ 最近のことの日記 ]
6校時のS中。さあ、テストを返すぞ…と教室に入って、あいさつがやっと始まる…くらいのタイミングで、ちょろちょろ系の小柄なW君を、だらだら系の大柄なY君が追いかけて、二人が猛スピードで教室を出て行った。
せっかく珍しく探さなくても入っていた(笑)のに…と思いながら廊下で大声で叫ぶ。なぜかまだ廊下に他にも人がたくさんいるから不思議だ。
先にWがもどってきて着席。Yは途中で遊んでいるのを迎えに行ってやっと始まる。
欠席確認をして、休みは2人。空席は2つ。よしよしそろったと思い、テストの平均点などを話し始めた。
5分くらいしてYが叫んだ。
「先生、この中に他のクラスの人がいます」
Wが大あわてで走って逃げていった。実は1名早退者が居たらしく(後でわかった)そこに座っていたらしい。まだ数回の授業では誰がどのクラスかまでは私もよくわかっていないのだ。
Wのクラスの方でもいなくて探していたかもしれない…と思うと、「これはこんなまねをしたらとんでもないことになると思い知らせてやる!」と気合いを入れて廊下に飛び出て追いかけた。
「待て、こらあ! Wーーーー(渡辺ではない珍しい名前)」 私の叫び声は学年中の廊下に響き渡った。
すると、真ん中のクラスあたりから、「え、何?」と言いながら、一人の男が出てきた。
あれ????
こいつWだぞ…。
そのとなりには、私が名前をWだと思いこんでいた教室侵入のちょろちょろ系の男。
あれ? こっちがWで…こっちは………あっ、Kかあ…。
気づいた瞬間、自分でもおかしくなって、「いやあ、ごめんW、名前まちがえた。おどかしてごめんごめん。」と笑いながらのあいさつ。大体、呼ばれたからって授業中にすぐ出てきてしまうのもなんだが、呼んだのはまちがえた私なので、もうかっこうもつかない。謝りながら教室に押し込んだ。
すっかりテンションが下がって、K(Wとまちがえられた男)にも優しく文句を言うと、Kも必死で「いやちがうんです。Yにそうしろと言われたんです」と必死の弁明。恥ずかしさで一杯の私は少し注意をしてすぐにKを解放。
教室に戻って、「Yーーー」と当たろうとすると、「こりゃやばそうだ」とYも珍しくちゃんと教室の自分の席に戻っていた…。
怒りの方向を失ってしまった…が、かえって暴力沙汰とかにならなくてよかったか…。
後でよく考えたら、学年中に「怒られている」と思われたW君、名誉毀損でごめんなさい。
わかった時にすぐ、 「Wじゃなかったぞー、Kだったぞー」と叫ばなければいけなかったのだろうか(笑)?
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