5年10年の会・山形上山 Blog

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12月11日 エフゲーニャ医師の講演会



エフゲーニャ医師の講演会をネット上の中継で観ました。

個人的なまとめとなりますが、内容の中で印象にのこった・参考になりました点を、ランダムになりますが、挙げていきます。

講演会の最後に、エフゲーニャ先生が、もっとも強く伝えたいとおっしゃられていたのは、

「親の皆さんに伝えたいのは、被災したら必ずしも甲状腺がんになるという話なのではなく危険性があるということです。
チェルノブイリの子供でも、実際になくなったのは過去に発見の遅れた2人。年に1回の健康診断・超音波の検査を必ず受ける、といった定期健診と、早期発見・早期治療が大事。また治療に際しては決してあきらめないこと。

小児科だけでなく内分泌など身体全体から検査・治療を考えること。

また、日本のこれまでのさまざまな豊かな経験から、乗り越える力を持っているということを信じてほしいということ。」

・住民の健康のモリタリングを医学的に行うことが大事。原爆被爆国として豊富な経験から行うこと、早期治療、定期的な健診などが大事。毎年健康増進プログラムをすること(子どもの保養など)が必要。試みの中で失敗もあるが、上記は大事。

・日本はウクライナに大きな貢献をしてくれてる 甲状腺ガンを証明するためには子どもが大きくなってヨウ素の影響を見るしかなかった 

・日本人はチェルノブイリに比べ、カリウムなどを豊富にとっているという点では、前向きにとらえられる。

・先天性発達障害の見られる子どもは1986年の事故処理作業に直接あたった親から生まれた子供。そのほかでは見られなかった。子供たちに何が起こっているか注意してみるべき。色々な国の共同研究がこれから重要になる。

・チェルノブイリで甲状腺がんの数が多くなったのは5年後というより3~4年後。数が多くなったのは5~10年後。そして内分泌研究所が行った手術は6409人。苦い経験をした。予防措置を行ってたらこんなに苦しまなかった。


・日本に来る前キエフの国際学会にでた。わずかな放射能を受けた人の影響はどのようなものかというもの。結論は、色々な話がでたが、小さな量でも健康によい影響を与えていないかもしれないということ。子供の健康が強化されるべきである、それが一番優先することであるといいうこと。

・ウクライナの4600万の人口のうち850万が子供、被災受けたのは90万人。その内の6049人が甲状腺がん手術を受けた。

・被ばくした親から先天性発達障害がもっとも多いのは、事故直後、事故処理作業にあたった両親から生まれた子どもが一番多くみられる。先天性疾患の子供が急増。


・健康診断は7つの科の医者から成っている。内分泌、小児科、眼科、咽頭、外科など7つでチームを組んで行う。血液検査、尿検査、超音波検査を・医師は内分泌・小児科・咽頭など。脳検査・超音波検査・被ばく線量・・・など甲状腺に対して、身体全体の被ばく量も測る。

健康面で問題があれば州レベル・医学研究所へ送り込んでいくシステムがしっかり確立されている。 国際社会の人達はお金がかかるのでは?というが私たちは必要だからと言ってやっている。 こうしたことが大事。
・「もし早い段階で汚染食品に対応されていれば今のような状況ではなかったと思います。子ども達が食べる食品は入念に管理を受けねばならないと私は思います」

・お金がない中、自宅農園の野菜を食べていたのが実情 現在も困難な経済状態のウクライナ 子どもたちは学校では汚染されてないもの食べてるが家では汚染されたもの食べてる 今でも。 

子どもたちの食べるものは入念に管理されたものを出さないといけないと思ってる

・「被災したから必ずしも甲状腺癌になるわけではない。検査を受けて下さい。小児科医だけでなく内分泌科医に看てもらって下さい。甲状腺癌で亡くなったのは2人。死に至る病ではないので健康診断をうけてください」

・子どもたちには、小児科・内分泌・甲状腺の超音波診断を毎年受けさせる。そこで、早期発見できさえすれば、甲状腺ガンを治すことができる。一番重要なのは、子どもたちに、健康診断を受けさせること。

・被災したから甲状腺ガンになるわけではない 甲状腺と内分泌系の医師に年1回みせてください 甲状腺ガンで亡くなったのは早期発見できなかった2人だけ 

・実際日本の皆様方はウクライナに対して大きな支援をして下さいました。甲状腺がんを証明するためには子どもが大きくなるまでみなければならなかった。短期間だけで全体像がつかまえられなかったのは仕方なかった

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・渡利の住民の方から質問:大きなマスコミ・新聞社が来ていない。こういう貴重な話をされる方が来ているのにもったいない。 (その時テレビでは娯楽番組を中心に放送中。)

・郡山市議会議員さんの話:避難させたくてもなかなか色々な絡みで避難させられない。でも子供たちに将来恨まれないかという心配の声がたくさんある。少しの保養でも出したい。放射能対策の努力をしたいので声を上げてほしい。

・住民の方から質問。子供たちへの5年後の影響、政府の圧力があるのか?命の問題なのでみんなで団結して解決をしていきたい。

・医師:政府が全く住民の健康に配慮しない措置であったとは思っていない。 

・医師:放射性ヨウ素を浴びた子たちには最低1年に1回、医学的モニタリングすべき 早期発見し手術したら生きていける ウクライナでも手術後大人になり家族をつくり子どもをもうけている 
・必ずしも治らないものではない、多くのものをなすことが私たちはできる、そのことを忘れないでほしい。

・住民からの質問:チェルノブイリでは健康被害ないと言い切っている人たちもいる。安全と。医学者としてどう評価されますか。

・医師:放射能の状況について語ることはできない。ただ私たちの国では年間1msv以上こえる場所に住んではいけないということ。

・医師:意見は学者により様々。チェルノブイリで甲状腺がん患者が急増したのは世界の医師が驚いた。原因が放射性ヨウ素であることは明らか。がん以外の病気も関心持たれてこず25年経過し初めて調査開始した。

・1993年より前に汚染地域から住民はほぼ出ていて、それでもなお残る方もいるが、それでも1ミリ/年以下だから住んでいる 

・住民:福島の状態どう思うか 土地はガイガーで30msvある 
医師:汚染地域に住んでいる人は年間1MSVを超えてはならないとウクライナでは決まっている 私は医師。専門家が必ず線量を測る 

・医師:日本に来る前キエフの国際学会にでた。わずかな放射能を受けた人の影響はどのようなものかというもの。結論は色々だったが、小さな量でも健康によい影響を与えていないかもしれないということ。子供の健康が強化されるべきである、それが一番優先することであるっということ。

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・記者の質問:子どもの内部被ばくを防ぐには?
医師:言えるのは粉ミルクなど子どもの食品の会社は汚染されてない食品を作ること、それしかないと思っている。
明治の粉ミルクについて。子供の食品基準は私たちの国では40bq/kgです。私たちの法律から言えば許容値内ではある。もちろんないに越したことはないと思っているが。

・医師:総合治療にはビタミンを取り入れている。それ自体とても有益な成分を含んでいる。特別なビタミン剤と治療法で行っている

・記者からの質疑応答:低線量被ばくの検査方法について。「こどもの病状は事故以前と同じ病気で事故後少し増えただけなので治療は同じ。まず被ばく線量を測って、排泄する方法を施す。排泄は特別な食べ物や食品

質問:「低線量被ばくの診断方法について確立されていますか?」
医師:「被曝している子供達について新しい病気というのは全くない。ただ、かかる回数が高い。だから、標準的な治療法を使っている」
治療はふつうの方法。若干効果ないことも。被ばく線量の高低により排出させる方法は確立している。

・今日のお話をうけて、自治体・県に健康診断の充実を市民から声をあげていこう。

・ぜひ。ヤブロコフのチェルノブイリのデータの詳細を語れる医師も呼んでほしい。 (

・孤児院建設を考える質問者より:孤児の状況は?
医師:134人の事故処理員が入院し28人が亡くなったけれど、孤児が増えたことはない。しかしながら、孤児院建設はとてもいい。うまくいくよう祈っています。

・チェルノブイリでの移住は土壌の調査で行なわれたはず・・・

・現在は1mSvを超えないという意味ではないかと・・・当時は子ども達に異変があれば調査して移住が繰返されたとか言う話も。

・医師:チェルノブイリ、汚染地域には放射能測定センターがあり、住民はそこで自分が育てたり採取した食料をはかることができる。自分たちで許容値を知ることができる。自分がどのくらい線量受けたか知ることができるシステム。

食料品管理システムはすぐに導入された。すぐシステムは動いたが、住民に情報が伝わったのはかなり後。葉物野菜ができる時期に放射性物質がたまってしまった。そのため内部被ばくをたくさん受けてしまった事実。

・「ウクライナの子ども達は元々摂取しているヨウ素が少なかった。正常な安定的なヨウ素をとっている為、福島の子ども達はチェルノブイリで受けた程悪い影響は出ないのではないかと推測しています」

Q.サナトリウム等、保養で内部被曝量を減らすことはできるか?A.汚染されてない地域で保養させることは大変効果があります。1ヶ月送ると内部被曝の10%を節約し、健康増進もできる。大変いいことです

・内部被ばくは節約できる。保養地で健康増進ができる。汚染地域でない場所に子どもを送るのは大変良いこと。


・第二区分(補償付き任意移住区域)はたしか185,000~555,000Bq/km2ではないでしょうか。

・住民から質問:内部被ばく、保養でサナトリウムはあるか。内部被ばく量減らせるのか。

・「チェルノブイリだけでなくウクライナの子供達はもとからヨウ素が不足していた。土壌にも空気中にも不足。ただでさえヨウ素が不足している状態だったので、放射性ヨウ素の被曝がすすんだ。日本と状況は異なる」

・チェルノブイリだけでなくウクライナはヨウ素が不足しがちな要素で甲状腺がより多く放射性物質を取り込んでしまった。推測だが福島にはチェルノブイリに比べるとそれほど影響は多くないのではとは思う。

・汚染地域(第二地域)に住んでいる子ども、小学校や幼稚園では無料で(汚染されてない)食事とペクチンなど放射線物質を排出するものも出されている 

・第二汚染地域の子供たちの学校・幼稚園には無料で食事が提供されている。ペクチン・生ジュースなど補助食品も。

・ヤブロペクトですよ、ビタペクトはベラルーシ製。

・日本医師団がチェルノの影響を風土病だと言ったこと申し訳ない。

・言っておきたいことは、実際に甲状腺がん、甲状腺の病気を証明するには、子供たちが大きくならないと、それはできない。短期間の研究なら、日本の学者がそれを掴めなかったのは仕方ない。他の国も同様

・論議がされている最中のもの、確証されていないものについては、私は真実として、みなさまに述べることはできません。

郡山の女性:チェルノブイリの事故後、広島大学からロシアに入った人たちが 甲状腺がんを日本の医師団が風土病だと言った。

→ 野呂美加さん講演会でも同じお話が出ていました。最初は子どもにはよくあること、チェルノブイリエイズと言われたと。
そのため、当時、WHOでも風土病ということで、放射能の影響は疑われなかった、という、野呂美加さん講演会での話。

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エフゲーニャ先生、通訳さま、グリーンピースさま、USTREAMさま、皆様ありがとうございました。

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