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暑からず、寒からずの丁度良い季節になりましたので、少し家の中を整理して、不要な物は捨てようと考え、まず、押し入れの整理から始めました。
すると、奥の方から親父の残した蓄音機とレコードが、久しぶりに顔を出しました。コロンビアのマークが入っています。おそらく昭和10年代のものだと思います。

20年ほど前に、一度オーバーホールしたことはあったのですが、その時すでに、ゼンマイがだいぶ弱っていました。 でも、捨てることは出来ません。
クランク棒でゼンマイを壊れない程度に巻き、鉄の針をピックアップに装着して、ターンテーブルに載せ、回転させると、ラッパから音が出て来ます。
物事の進行をうながす時、よく「ゼンマイを巻く・・・」と言いますが、時々ゼンマイを追加巻きしないと、回転スピードが落ちて、音程が低くなります。
電気は一切使っていないので、あまり大きな音は出ないけれど、狭い室内で聴くには十分な音量です。エジソンさん、よくもまあこんなものを発明したものだと感心します。
小学生の頃、私もこの蓄音機でよく音楽を聴いていましたし、親父は日曜日の朝になると、堀内敬三さんが解説するNHKラジオの「音楽の泉」を聴いていました。
その中でも私が好んでよく聴いていたのは、5枚組とかのアルバムになっていた交響曲や協奏曲、そして写真のような、いわゆるホームソングでした。

どちらがA面なのか分かりませんが、表面は岡本敦郎さんが歌う「時計臺の鐘」、裏面は安西愛子さんが歌う「風はそよ風」、演奏はいずれもコロンビアオーケストラとなっています。
そんな環境だったので、自分も音楽が好きになったのでしょうね。おまけに、家には古いオルガンがあったので、これをいたずらしてめちゃくちゃ弾いていました。
この時、きちんとピアノでも習っていたら少し違った人生を歩んでいたかも知れません。でも、今の時代と違って、普通の家庭でそんなことをさせてもらえる子はいませんでした。
そういうわけで、兎に角、楽譜は読めないのに、耳に入った音楽はオルガンで真似をすることは割と簡単に出来ていました。
そのクセが今に悪影響して、楽団で演奏する時に、混み入った楽譜がきちんと読めず、皆さんに迷惑をおかけしている次第です。
でも、この歳になって、つくづく、趣味として音楽をやっていて良かったと思っています。