猪突猛進 その2

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2009.10.07
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カテゴリ: カテゴリ未分類
少し肌寒くなると思い出す。

学生時代から入っていた天体サークルに、社会人になっても入り浸っていた。
天体観測のための合宿は、いつも山奥で行われるから、秋とはいえ、いつも想像よりも冷え込んでいて。
真冬の装備をして寝袋を持って。
雲っても退屈しないように、酒も麻雀も持って出かけた。

秋になり、空気が冷たくなると、夜空は夏よりも澄んで来て、くっきりと星が見えるようになる。
空気中の水蒸気が、夏よりも冬のほうが少ないからだ。


天体好きな人というのは、8割がた男性で。今にして思えば私はモテモテだったんだろうかと思ったりもするけれど、
いやいや、やっぱ私は、麻雀したりバイクの話したりしてる男の塊に、男のように紛れいて、どっちかっつと、男に分類されていた。


あの日は、雲って白々とした空は晴れる要素も無く、天体写真を撮る人たちも諦めて、早々と機材を撤収して合宿所に戻ったのだった。
女の子たちは、女の子部屋で、なにやら楽しげにトランプなぞ始めている。

手持ちぶたさの人たちで、酒盛りが始まると。ふと気が付くと周りは男だらけだった。
遠くから漏れ聞こえる女の子たちの笑い声を肴に、酔いが回った頃。

話が、女の子の好み。という、なんだか私にとっては居辛いほうへ流れていた。
誰かが皆に聞いた。

「たとえば、誰それと付き合っているとか付き合っていたとか、そういう人間関係は無視して、
 さらには、スタイルや、性格や、雰囲気なんかも全部無視して、
 顔だけで、顔のつくりだけで、好みっていえば、このサークルの中の誰?」

っていう話が盛り上がる。

私は、モテる顔の女のこって、ぼんやりした感じの優しげな、かわい顔なのかと思っていたけれど、


なんとなく、私は席をはずした方が楽しいんだろうな・・。てな空気を感じ。
適当にコップに日本酒を入れ、シュラフを持って外に出た。


あまり遠くに行くと、心配掛けるだろうからと、合宿所の明かりで照らされる適当な場所にシートを引いて、
毛布を被って空を見た。

少しづつ風で流されていく雲の切れ間から、驚くほど綺麗な星が瞬いて、また雲に隠されて、

毛布から出た頬や手は冷えてきたけれど、日本酒で火照る体には丁度よく、気持ちがいい。

冷えた空気はクリアーに澄んでいて、私と、遥か彼方の星までの間には、なにもないような気がした。
仰向けに転がったまま空に向かい、肺の中で熱を帯びた空気を吐き出すと、
とたんに白く濁り、そのまま私に落ちてくるようだった。

星を見るのが好きだ。
曇っていても、流れて動く雲の隙間から見える星にさえも心が奪われる。

酒盛りをしている部屋から、大きな笑い声が沸いた。幸せな気分になり、唇の端が少し上がった。


「ばき先輩、ひとりで何してるの~」

トランプが終わったらしい、女の子部屋の子達が外に出てきた。

「星見てるだけー」

「なーんか、楽しそうー。私も転がろう。」

一人二人と地べたに転がる仲間が増えて、寝袋を持ってきたり、毛布を持ってきたりで、
最後には熱燗まで用意して、5~6人の女の子が頭を中心に、花びらのようにごろごろと転がった。

賑やかに、笑いの絶えない男子たちの酒盛りに、
「いったい何を話しているんだろう」

というので。
女の子の性格も人間関係もなしに、顔だけで好みって誰だ。っていう話しで盛り上がっている。という話を女の子たちにすると、なんとなく、いや~な感じになりかけたので、私は提案をした。

「じゃあ、私たちはさ、女の子らしい盛り上がり方をしよう。
 顔も、背の高さも関係なく。基準は性格だけ、性格だけなら誰がいい男だと思う?」

この質問には女の子たちは、腹を抱えて笑っていた。

流れる雲の切れ間から覗く、真っ黒な空、そこに星が瞬いているのを見ながら。
仰向けに転がった私たちは、お互いの吐く白い息が、かかりあってしまいそうなほど寄り添って、
男の子たちの中身を、それぞれが思い出して考えた。

一人づつ発表しながらも、ああ、やっぱり撰びなおす、なんて修正が入ったりもしながら、
会話はどんどん盛り上がる。

「あー、なるほど、あの人いいねぇいいねぇ」
「お!そこいきますか」

「ねぇ、私の彼氏だからって、遠慮しないで選んでいいんだよ」
「・・・・誰も遠慮してないってば」
「きーーー失礼なーー」

話はどんどんヒートアップ。いつしか室内の酒盛りよりも賑やかになり。
笑い声は、私たちの心に深く焼きついてから、深い森と黒い空に吸収されていった。

秋合宿。楽しかったな。
もう二度と帰ってこないあのひとときは、後になってみると驚くほどに貴重な時間だった。
晴れていようが、曇っていようが、本当は星が見えるかどうかなんて、どうでもよかったのかもしれない。

いま一番、何がしたいって聞かれたら。また合宿に行きたい。だな。

晴れていて、抜群の星空に見とれる方ではなくて。
曇っちゃって、麻雀したり、酒盛りしたり、するほうの空を希望。








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Last updated  2009.10.08 01:52:01
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ほわーん♪  
そんな気分は相当懐かしいよね。

冬になるとびっくりするほど星がきれいで、寒くてもじぃーっと見入っちゃう。
天体サークルいいな。
バンプ聞きたいな。 (2009.10.08 05:29:21)

ほけほけー♪  
ばっきー♪  さん
おりちゃん

思い出してみると、合宿やサークル室でのぼけーっとして気の抜けた会話や笑いは、私の青春でしたわ。

また、行きたいなー。
(2009.10.08 21:03:03)

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