漫画家・写真家玉地俊雄紫煙のゆらぎ

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2010.01.26

1829　北の王宮の王アナッアグングデバグースマンダラエラワン氏

カテゴリ：紫煙のゆらぎ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　北の王宮の王

　　　Power Ubud・ウブド通信　北の王宮の王アナッアグングデバグースマンダラエラワン氏

僕より２つ年下である。
しかし、僕より１０才ぐらい老けて見える。

アントォーニョヴィバルディの四季が大好きで、
彼には６種類の演奏によるＣＤと１枚のＤＶＤを差し上げ、
この時、今回のオレオレとしてリコーダー版を含む３枚が彼の手元に届いたのを確認した。

僕は彼にヴィバルディはバロック時代のほんの一部で、
四季は其の中のたった１曲だからもっと楽しい音楽があると進言するが、

マンダラケイコさんには３００枚を超えるＣＤをプレゼントのオレオレしたが。

　　　　　　「　時々イヂワルして貸してあげないの　」

と微笑んでいるのが夫婦の妙であろう。

バリ島ウブドにおけるヒンドゥーとイスラムの女性差別は熾烈で、
若いころはアグンバグース凶暴につき取り扱い注意の人物と恐れられ
怒鳴り、大酒飲んゴロしては暴れ、王家の長男としてのチヤホヤと威張り散らしは、
奥様のジェロハディクンチャナウランダリケイコマンダラさんを、
名古屋新幹線のホームで号泣させた逸話もある。

しかし、女房から家庭内三下り半を突きつけられ、実際的権力の頂点からすべり落ち、
弟のアナッアグングデオカダラムの主催するティルタサリ公演の正面右で、
一人目立つ衣装をつけルバブという弦楽器を弾く姿は、

実際に、哀れなりアグンティダバグースと言う人も居る。

ウブドの達人　　　　　　　　　　　　　　　玉地俊雄

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