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小説
戦場カメラマン
福島第一原発の汚染水が土壌へ漏れ出たと報道で知った。漏れている時も僕たち労働者は、その汚染水の上で仕事をしている。ここには水道水がないので毎日の水分補給は業者が運んでくる500mlのペットボトルの飲料水だ。いわき市のアパートで他の労働者と共同生活をしているが、いわき市の水道水も危ないかも知れないと聞いているので、原発の免震棟にあるペットボトルを1人1日4~6本アパートに持って帰る。仕事から帰ったら冷蔵庫の冷凍室に必ず2本のペットボトルを入れ、シャワーを15分~25分浴び髪をセットし、地元のスーパーカクヤに買い物に行く。買うものは毎日同じで、夜朝昼用のおにぎり3コ、昼用のカップ麺1コ、晩酌用のカツオの刺身、ハムかつかメンチかつかの何れかを1枚、野菜コロッケかカレーコロッケか肉コロッケかの1コ。後は時々あらぴーを買うか魚肉ソーセージを買うかだ。なぜか、お金が無いからだ、そしてアパートに戻る。
すると、今夜の宴の準備に取り掛かる。まずはPCを起動させNHKニュース動画一覧をクリック、冷凍庫のペットボトルを取りに一階まで行き、さっと二階の自室に戻り、カップにトリスウイスキーを注ぎがっちり冷えた水をカップにぶち込む、その水割りを口元に運んでちびちびと飲み込む、ガッーと口元にいつもなら注ぐんだが今は金欠。そして地球に優しくの為の節約。
原発を誘致した自治体のTV放送局は東京のキー局に原発事故の取材を任せるのではなく、独自の視点で原発事故を取材して道・県民に告知する必要があるのではないか、と、ふと、思った。
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