おとぼけ香港生活から脱皮

おとぼけ香港生活から脱皮

初香港!


時だ。 
この歴史あるその時に、この歴史の変わる場所で、歴史の変わる瞬間を
一緒に楽しもうではないかという計らいで豊チャンは台湾から、
私は日本から現地集合した。

豊チャンは小さいながらでも香港に家がある。(フラットというべきか)
パパさんの家は豊チャンの家から歩いて5分くらいの所にある。

そんな豊チャンの家に1週間ご厄介になった。
が!見てびっくり!
な、なんとビルの入り口が鉄扉??
廊下には赤い血?? こ、怖いよぉ~~~。もしかして、玄関先で
鶏の首絞めてるぅぅ?? こ、殺されるぅぅ~~!!!

初めての香港、カイタック空港に降り立つ時に機内から見えた、あの
艶やかなネオンの感動から打って変わってビルに入ると寒気が立った。

赤い血というのは実は蝋燭で、香港人は玄関先に線香やら蝋燭を立てて
家の平和を祈願する。
(本当に薄暗くて、殺風景で怖かったのよ。)

翌日からは今まで味わったことのない、初飲茶をした。
2,3日もすると和食で埋め固められていた私の体が拒否反応を
示しだした。なにせ、脂っこくて気持ち悪いのだ。
そんな私を尻目に横で美味しそうに食していた豊チャン。そんな
豊チャンを見てもまたしても気持ち悪さが倍増した。

初インド料理も体験した。いやー、出てくる殆どがカレー味に染まり、
それはそれでとても美味しく頂いた。

が、スタンレー帰りのバスの中で、突如と気持ち悪くなりだした。
車酔いではない。吐きそうな程、気持ち悪いのだ。
買い物袋をもらい、空調の効いているバスの中でいとも簡単にゲーをした。
(汚くてごめんなさい)
口の中に異様な香りが蘇ってくる。(だから汚いってばっ!)
さっき、インド料理の帰り際、店の人からもらったそば殻みたいな黒い粒←(なんて言うんですか?)。お口直しのあの黒い粒の味。

よく、焼肉屋に行くとお会計の後にガムをもらうことがある。
そんな感じでお口直しの飴か何かなんだなと一人ごち、何がなんだかわからないまま一応口に放り込んだ。
インド料理も私にとっては初体験だったので、放り込んだその粒の行方の
仕方を知らなくて、噛み砕いて飲み込んでしまったのだ!
エレガントにまとめなきゃね♪なんて大人ぶっていたのだろう・・・

後で聞いた話によるとその粒は出すものだと豊チャンが説明してくれた。
(もっと早く教えろよ!)

私が滞在していた1週間は悪天候に見舞われた。丁度、返還前夜から
大雨と稲妻がとどろき、それが何日も続いた。

豊チャンは私に説明したことがある。中国は龍に守られていると。

この雷と大雨はきっと、神が怒っているのだ、と。返還されるのは
香港にとってきっとなんらかの悪影響があるのだ、と。

そんなこんなで歴史の変わるこの瞬間に香港に居たのに、こともあろうか、
返還される瞬間を見ていたのではなく、私達は食事をしていた!

え?外では花火が打ち上げられているのに、この密室の中に
いるの? そ、そんなぁ・・・・

大々的に打ち上げられた花火は翌日の新聞で見る事となった・・・

全てが最悪のままで終わってしまった初香港。
亀ゼリー12個が私のバックに重くのしかかっている・・


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