タフネススマホの世界では、過酷な環境下での耐久性が命綱だが、その進化は意外な軍事技術から生まれたものが多い。例えば、MIL-STD-810Hという規格は、元々米軍が極寒の砂漠や高温多湿のジャングルで装備をテストするために開発されたもので、今ではこれをクリアしたデバイスが、登山家や現場作業員の必需品となっている。知る人ぞ知る事実として、こうした規格のテストでは、デバイスを数メートルから落としたり、塩水に浸したりする過酷なシミュレーションを繰り返すため、単なる「丈夫さ」ではなく、内部回路の振動耐性まで考慮された設計が施されている。これにより、日常の雨天時や埃っぽい職場でも、故障の心配なく使えるのだ。