2002年08月05日
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キトの市内を西に向かう。新市街に対して、旧市街は、狭い道も多く、黒々と排気ガスを噴きだすバスが多く走っている。客がいっぱいになるまで、次々と人を乗せていく。パネシージョの丘の頂上(3000m)に見える巨大な羽をつけた女神像の背中をみながら、車は、どんどん高度を上げていく。
「今日登る山は、グアグアピチンチャ?」とたずねると、
「ルカピチンチャだよ。ルカは、古いと言う意味のローカルネームで、グアグアは、ベィビィという意味。グアグアピチンチャのほうは、多分百年ほど前に噴火したんだ、だから新しいんだよ。」
「グアグアピチンチャの高度は、4794mだけど、ルカはどれぐらいの高さなの?」
「4690mぐらいかな。」
車の外は、石畳の道になる。バスは、学校の前に止まっているところを最後に、もう登ってこない。もう女神は下の方に見える。
 M氏が、車は4WDに、といったわけが分かる。幅3メートルほどの道の真ん中を水が掘った後が50cmほどになっている。車は、大きく蛇行しながら、登っていった。
 右手下方を飛行機が飛んでいった。市内なら地上に大きな影を残して飛び立っていくのに、ここからは、おもちゃのように小ちゃくて、ゆっくりと見える。ビルの上を飛ぶ飛行機を見ていると、今にも市内に落ちるのではないかと不安になる。
 歩いたほうが速いほどにゆっくりと、しかも車が登るにはあまりにでこぼこの道を登りつづけた。ガイドと運転手は、後ろの不安げな私たち(前日に出会った弟の職場の同僚の弟さんがいっしょだった)を無視するかのように、陽気にしゃべりつづけている。途中、牛がいた。「バカ(雄牛)」というと「ア・シー(そうだ)」とガイドが答えた。

「今朝、ごはんとバナナとヨーグルトを食べてきたよ。」
「ア・シー」(このガイドは、シーの前にアをつけるのが特徴で、日本語なら多分「あっ、そう。」という感じかな。ひげ面の顔をほころばせながらも、眼光の鋭い彼。年はいくつだろう。多分私より若い。彼が、腕につけた高度計を見せた。「3995」もう富士山3776mをはるかに越えていた。






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最終更新日  2002年08月05日 22時19分32秒
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