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2005年10月08日
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 今日は午前中は仕事。午後から時間ができたので、東京日本橋高島屋のモーリス・ユトリロ展へ行ってきました。

 小学校時代から絵を書くことが好きで、大学時代はプロレス研と平行して漫画研究会にも所属していたことがあるので、絵を見るのには興味があります。

 ユトリロはいいですねぇ。

 とくに「白の時代」。

 モンマルトルを中心に、詩情あふれるパリの風景を、黒みがかった画面と白の対比で表現しています。

 以前、東京にある松岡美術館へ行ったとき、その哀愁漂う作風に一気に魅せられました。

 会場はすごく混んでいましたが、都内の美術館の常設展示にもいい作品がたくさんある。



 ユトリロファンはこんなにたくさんいるのに…。

 ところでユトリロは、完璧なアル中で、入退院を繰り返していたとか。

 酔っ払うと、人に殴りかかったり、妊婦の腹を蹴飛ばそうとしたり、いろんな悪行を重ねたようです。

 しかし一番症状のひどかったときが、彼の画家として脂の乗っていた時期と重なるそうだから興味深い。

 同時代の、品行方正で、何一つ不自由ない幸せな人生を送った人たちの名前が後世に残らず、こんなアル中でどうしようもなかった人の名前が永遠に残ってゆくと思うと、人の世の面白さを感じてしまいます。


 それはともかく、ここからが今日の本題。

 私の日記の読者の方には、お子さんをお持ちの方も大勢いらっしゃると思います。

 また将来、お子さんをお持ちになる予定の方も。

 私がいつも引用させていただいている、多胡輝氏の心理学シリーズの中に、「子どもの成績がよくなかったとき、反省して発奮させる方法」みたいな部分があるんですよ。

 確かに仰るとおりと思われるので、ご紹介しましょうか。



 さて、ここで問題。

 もしあなたが、自分の子どもの通信簿が、前の学期よりも悪かったとき、子どもに対してどんな態度をとるでしょうか。

 やはり普通の親は、子ども可愛さのあまり叱るでしょうね。

「勉強しなさいと言っているのに、いつも遅くまでテレビゲームばっかりやっているからこんなことになるのよ。もうテレビゲームは当分禁止。来学期、成績があがるまで預かっておきます」

 こういう叱り方をする親は、結構多いのではないかと思います。



 漫画はあるし、携帯用のゲームもあるし、ネットだってできるし…。

 果たして子どもたちは、親の期待通り、発奮してよい成績をとれるかどうかビミョーなところ。無理かもしれないですよ。

 だって、親の世代になっている私たちが昔そうだったのだから…。

 ここで昨日書きました「人を発奮させる法」が生きてくるわけです。

 もう一度書きますと…

● 人は、予期した結果が満たされると、それまでの行動パターンを変更する必要がないと思い込む。

 こんなときは、なるべく無関心を装い、通信簿などどうでもいいのだといった態度をとるといいのだそうです。

 つまり、「きっと怒られるに違いない」という、子どもの期待をわざと裏切るわけですね。

 すると子どもは、予期しない意外な親の反応に、すっかり動揺し、「今度こそ、いい成績をとるぞ」という気持ちにかられるのだとか。

 これは、人は期待を満たされると安心感を得て、それまでの行動パターンを変更する必要がないと思い込む習性の裏をかいたトリックと言えますね。

 …ということは、これまでいい成績をあげられなかった子どもに対して、子どもが期待するとおりに叱っていたってこと。

 子どもは叱られたということで、すっかり安心してしまう。

 叱られたという事実で、すべての成績の悪さは償われて、今後も今までどおりの行動パターンを繰り返す。

 だから子どもたちの「期待」を裏切り、怒りや興奮をうまくやる気に転化すべきと言うわけですね。

 このやり方をうまく使うのは、プロ野球やサッカーなどの強いチームを率いる監督だと言います。

 たとえばプロ野球の試合。

 ピンチで、なんでもないゴロをトンネルしてやらなくてもいい得点を相手に与えてしまった若手内野手。また絶好のチャンスに、長いスランプで前の回にゲッツーを食らってしまった打者。

 我々観客は、「野手を変えろ~」「ビンチヒッターを出せ」と思う。

 しかし、監督は腰を上げない。エラーやゲッツーを食らった選手に、よしよしと頷くのみ。

 優勝した阪神の岡田監督も、気の長いことで知られていますね。

 選手から見たら、当然、変えられると思ったのに変えられない。

 いわゆる、いい意味で期待を裏切られる。

 こんなとき選手は、期待を裏切られた「怒り」から、次の機会にはファインプレーやヒットを打ち、自信を取り戻すことがあるのです。





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最終更新日  2005年10月08日 17時04分51秒
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