活き活きPC&園芸三昧

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January 19, 2022
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カテゴリ: 天文
ZWO社がAM5赤道儀を上市しました。15㎏くらい搭載できるベルトドライブ赤道儀を探していた矢先の発表。EQ6rは重いのでポチリを躊躇して良かったのか。ここしばらく、あれやこれやと思い巡らす楽しい課題ができました。


 1.1回の露光時間時間を長くするとライブスタックが失敗する場合 




  そんな時には、 DSLRであればISOを下げる、CMOSカメラあればGainを少し下げればライブスタックが成功 するはずです。しかし、せっかく1回の露光時間を長くしたのに、ISOやGainを下げては意味がありません。そこは、バランスです。ISOやGainを下げても露光時間を長くすれば、星雲をよりあぶりだすことが出来れば意味あることですが、それが不可能な場合は、空が明るいとかでライブスタックの限界と、あきらめるしかありません。


  ASi294MC Proをカメラに使って露光時間120秒のライブスタックを行った際の例ですが、当初のGainを356で実行していました。前日は120秒でうまくいっていました。


                        メインカメラのGain


  ところが、今回120秒露光ライブスタックを実行したところ、下のようなエラーメッセージが出てスタックに失敗しました。



                   ライブスタックのエラーメッセージ


  そこで、Gainを320に下げてみました。するとライブスタックOKでした。


                          Gainを下げる




 2.露光時間とライブスタック像 


  M42を使ってライブスタックの露光時間が短い場合と長い場合でのライブスタック像の比較を行ってみました。機材、条件は下記のとおりです。


  ライブスタック:ASiLive(ASiairPro、スマホで操作)
  カメラ: ASi294MC Pro (クーラー使用せず)
  レンズ:Tamron SP150-600mm F/5-6.3 Di VC USD G2 (400mmで使用)
  赤道儀:Althiba3ベルトドライブ改造GP2
  ガイド鏡:ファインダースコープ(f=160mm)
  ガイドカメラ:ASi120MM Mini
  フィルター:ケンコートキナ ASTRO LPR Filter Type 2

  露光時間:ライブスタックを行う際のひとつひとつの露光時間
  総(トータル)露光時間:露光時間 × スタック回数


  M42を対象にし、露光時間が10秒と30秒での比較です。

  比較データは、次のような方法でデータをとりました。実際のライブスタックでは、刻々と変化する画像を逐次ヒストグラムを調整しながら見ているので客観的なデータが取得できません。そこで、刻々と自動保存されるFitsファイルをDSSでスタックしてゆき、トータル露光時間の画像としました。

  各々のトータル露光時間の画像は、最大のトータル露光時間の画像での最適のヒストグラム条件と同じ条件で画像処理したものを使用しました。

  結果は、下の写真の通りです。露光時間を短くとり、トータルの時間を長くしても、淡いところのあぶり出しは困難との結果が出ました。極言すれば、露光時間の長さのみで、あぶり出しの程度が決まってしまうと言う感じです。



                   M42(露光時間10秒と30秒との比較)

  M42の場合、10秒露光でいくら長時間ライブスタックを続けても、30秒露光のモクモク雲はあぶり出されることはありません。



  続いて、下記の機材で、バラ星雲を30秒露光と120秒露光との比較を行ってみました。

  ライブスタック:ASiLive(ASiairPro)
  DSLR: EOS Kiss X5 (天体改造)
  レンズ:Tamron SP150-600mm F/5-6.3 Di VC USD G2 (400mmで使用)
  赤道儀:Althiba3ベルトドライブ改造GP2
  ガイド鏡:ファインダースコープ(f=160mm)
  ガイドカメラ:ASi120MM Mini
  フィルター:CLSフィルター(SVBony APS-C用)



  結果は下の写真の通りです。露光時間が長いと短時間で星雲像をあぶりだすことが出来ました。短い露光だと、いつまでも色が薄く、徐々に濃くなってゆきます。オートガイドが出来るのであれば、長時間露光のライブスタックが有利です。



                バラ星雲(露光時間30秒と120秒との比較)

  バラ星雲の場合は、星雲のあぶり出し程度は30秒でも120秒でもあまり変わり無い感じでした。30秒の場合は、色が薄く、スタックを重ねてゆくと徐々に赤が濃くなってゆく感じでした。120秒の場合は、星雲の色の変化は最初からあまり変化がなく、徐々にバックグランドが黒くなってゆく変化が見られました。



 3.オートガイドの必要性は・・・・・ 

  観望会などでライブスタックを実行する場合、不意なトラブルを避けるために単純な機器や装備で臨むことが好ましい。そのためにもオートガイドは避けたいところです。極軸を正確に合わせれば、ノータッチガイドで60秒くらいまでは許容されるかも知れません。

  自分の場合は、極軸を合わせることが困難な環境にあるため、オートガイドは必ず実行するようにしています。

  日常使っている赤道儀は、Althiba3ベルトドライブ化されたGP2またはGPD2赤道儀です。ベルトドライブはバックラッシュが無く、応答性が良く、追尾精度は1秒前後です。調子が良い時は0.5秒付近を保持できる。極軸合わせをせずして、この追尾精度ですから大満足です。

  観望会などで使いやすい赤道儀は、AZ-GTiではないかと思っています。しかし、このAZ-GTi、追尾精度がどのくらいあるのか明確ではありません。ある時は追尾精度が1秒前後、ある時は5秒くらいになったり、バックラッシュの固まりのごとく跳ね踊る時もあります。ということで、今回はじっくりとAZ-GTiの追尾精度を追ってみました。ガイド鏡の焦点距離は160mm、ガイドカメラはASi120MM Mini、極軸合わせ無しで緯度を合わせ、大まかに北へ向ける条件での検討である。

  15分くらい放置して安定した時の状況が下の写真である。追尾精度が1.5秒付近である。このくらいであれば、400~600mmの鏡筒で120秒露光くらいはOKなはずだ。


                   AZ-GTiの良い時の追尾精度


  追尾が安定しない場合は、やはりDECが暴れます。下の写真は、そのような時のものです。追尾精度は2.5秒くらいになります。このくらいになると、120秒露光は無理となります。


                   AZ-GTiの荒れた時の追尾精度




 4.まとめ 

1.星雲などのあぶり出しは、露光時間の長いライブスタックが有利である。

2、「星が充分にありません」などのライブスタックのエラーメッセージが出る場合は、ISOやGainを一段下げると成功する確率が高くなる。

3.スタック回数は10回程度で充分である。それ以上行ってもバックグランドが綺麗になるだけで、ディスプレイ画面での変化はあまりない。

4.観望会などでライブスタックを行う際には、初期が淡く、徐々に星雲が浮かび上がるプロセスが見栄えが良い。しかし、そのようなディスプレイを行うことは難しい。最初の露光で全ての像が決定されてしまう感じで、スタックを重ねて背景のノイズが消えてゆく感じである。










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Last updated  January 26, 2022 12:15:56 PM
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