音楽日記~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2024.06.27
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テーマ: 洋楽(3636)
ギター・ヒーローの道へ、ゲイリー・ムーアの魅力


 ゲイリー・ムーア(Gary Moore)がヴァージン・レコードに移籍して1982年にリリースしたのが、『大いなる野望(Corridors of Power)』(現在では邦題も『コリドーズ・オブ・パワー』となっている)である。バンド形式を含めてムーア自身の名義盤としては4枚目のスタジオ作であった。

 自らがヴォーカリストとして前面に出て、ギターも披露する。楽曲は、ハードというよりはポップでキャッチーな方向を向く。こうした傾向は、本来のハード志向の音楽を好む向きからはメロディアス・ハードや産業ロックなどといった言葉で揶揄される。けれども、時代の潮流も含め、1980年代のムーアは明らかにこういう方向に向かい、“ギター・ヒーロー”として結果的に成功を収めた。ムーアのキャリアの中でこの時期を嫌いでない人には、その先駆けとなった1982年の本盤も聴き逃がせない1枚ということになるように思う。

 オープニング曲の1.「ドント・テイク・ミー・フォー・ア・ルーザー」はストレートかつパワフルなロック・ナンバーに徹しているのがいい。続く2.「オールウェイズ・ゴナ・ラヴ・ユー」は、絵にかいたようなキャッチーで哀愁あるスロー・テンポのナンバー。3.「ウィッシング・ウェル」はフリーのカバーだが、フリーらしい曲調の楽曲をうまくゲイリー・ムーア風に料理していると思う。5.「フォーリング・イン・ラヴ・ウィズ・ユー」は、本盤収録曲の中では、上記の2.と並ぶバラード曲。

 アルバム後半には、本来のギタリストらしさもより強調され、ギター・プレイの面で出色は、6.「エンド・オブ・ザ・ワールド」の冒頭から繰り広げられるギター・ソロである。また、7.「ロッキン・エヴリ・ナイト」は、キャッチーな方向を向く一方で、ハード・ロック的精神を忘れていないことを示す1曲となっている。作品を締めくくる9.「アイ・キャント・ウェイト・アンティル・トゥモロー」は、哀愁感が凝縮されたようなナンバー。上記の7.に代表されるようなムーアを求める人には好評とはならないかもしれないが、本作全体の方向性を考慮すると、この盤を象徴する曲と言ってもいいのかもしれない(そして、筆者は案外これが好きだったりする)。


[収録曲]

1. Don't Take Me for a Loser
2. Always Gonna Love You
3. Wishing Well

5. Falling in Love with You
6. End of the World
7. Rockin' Every Night
8. Cold Hearted
9. I Can't Wait Until Tomorrow

1982年リリース。




 ​
コリドーズ・オブ・パワー [ ゲイリー・ムーア ]




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Last updated  2024.06.27 06:21:54
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