КАПЛЯ В МОРЕ

КАПЛЯ В МОРЕ

初めてのグラン・パ・ド・ドゥ。



私はこの時、中三。
この頃になって私は太りだした。
そして、日々先生の口から出る言葉は言うまでもない。
この位から、バレエに対しての気持ちが変わった気がする。
”辞めたい。”と思う事が多く・・・いや、ずっと辞めたいと思うようになった。
でも、先生は怖くて、辞めたいと言えない。
何時もどうしたら辞められるかを考えるようになった。
私は精神的に追い詰められるようになった。
先生からのキツイ言葉。
そして家に帰れば母の期待。
妹はいじめられ、引きこもるようになった。
その愚痴は全部私へと来た。
では、私の心のはけ口は・・・・?
・・・見つからない。

ここからは私の暗黒時代。
そんな中、発表会を迎える事になった。

今回はから第一部のパ・ド・ドゥ集にも出ることになった。
パ・ド・ドゥは「海と真珠」と言う男性一人に女性二人で踊るものだ。
女性は、私と同い年の私の友達。
男性は他のバレエ団で踊っている人で、ゲストとしてうちの発表会に出る。
その男性と初顔合わせの日。
例の如く先生から厳しいお言葉をもらいつつ、踊る事となった。
その先生は重い私を嫌な顔一つせず、笑顔で一緒に踊ってくれていたが、今思い返すと、本当に申し訳なく思う・・・。
多分、かなり重かったと思う。

第二部は子供の部で「シンデレラ」をやった。
ここではほんの脇役の貴族役で出た。
主役は私の妹だった。
妹のガラスの靴を作るのは本当に大変だった。
トゥシューズに糸で繋がったスパンコールをぐるぐると付けていく。
瞬間接着剤をふんだんに使っていた為、踊りづらかっただろうな・・・。

そして第三部は「くるみ割り人形」。全幕だった。
第一幕は「ムーア人形」だった。
これは普通、男性が踊る。
が、先生が私の肌の色が黒いからと、面白がってこの役にした。
当時、中三の私はこの役が嫌で嫌で仕方なかった。

一幕二場は「雪の精」これは群舞だった。
かなり踊っている時間が長いので、体力的にとってもハードだった。

そして第二幕は「足笛」。
これも男性一人に女性二人で踊るものだった。
男性はパ・ド・ドゥでも一緒に踊った人。
片割れの女の子も同じだった。
この足笛と言う踊り、滅茶苦茶きついのだ・・・。
最後の方でフェッテと言う回転をしなければならない。
その後、リフトもあり、体力のない私はもうヘロヘロ・・・。
本当にきつかった・・・。

本番もこれと言った感想はなかった。
やっと終わった。
これが本音で、他には何もなかった。



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