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2016.04.03
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カテゴリ: 介護 Nursery Care
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第4回「日経ナショナル ジオグラフィック写真賞」グランプリ:「88歳の現役医師」 八木 豪彦(埼玉県所沢市)


「介護者(介護する人)の睡眠不足と「睡眠」(攻略!英語リスニング2014.4月号、柴原智幸先生)について」 で介護者の睡眠不足について取り上げましたが、気になる記事が2つありましたのでご紹介します。

要介護者の認知症などによる睡眠障害による真夜中の介護→介護者の睡眠不足→在宅介護破綻・殺人事件発生

という流れになっており、殺人事件は年平均50件近くおきています。10年後には自宅介護者は現在の1.4倍になるので、事件発生は年70件近くになるのでしょうか。

自分の経験では、連続した十分な睡眠は元気の素であり、一晩一回でも介護で起こされると次の日はフラフラになり仕事中、さあがんばろうという気は起きず、早く家に帰って寝たいと思ってばかりいます。それが二回、三回と続いたり、夜中の間じゅう、起こされると、人間はリゲイン飲んでも24時間戦えるわけでもないので、在宅介護が破綻したり、殺人事件が発生するのは当然と思います。

原因がわかっていれば介護保険制度をこれに対処すべく見直すことで、こういった事件の発生を減らすことは可能かと思いますが、事件発生件数が減ったというニュースは聞かないのでまだ手付かずなのでしょうか。

いざ、その渦中に入ると頭がぼーっとして正常な判断力が失われて、問題を自力で解決できることが出来なくなるのがこの問題の怖さです。介護者として事件に巻き込まれないためには、自分なりにこれ以上の介護は無理という線をどこかで予め引いておいてヤフーカレンダーのリマインダーに年1回くらいでセットしておき、限界を越えたら施設介護にお願いする検討を始めるというぐらいでしょうか。

今回の記事で睡眠の重要性をあらためて認識しました。また人間は鈍感なもので自分が経験しないと他人の痛みに気づかないこともわかりました。赤ちゃんの夜泣きによる睡眠不足から育児ノイローゼで事件発生という問題も以前はピンときませんでしたが、介護での睡眠不足を経験して今はよくわかる気がします。

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■在宅介護を破綻させる認知症の睡眠障害:三島和夫(Webナショジオ)

抜粋

・介護費用の半分6.2兆円が「家族による介護コスト」。認知症に罹った家族の入浴やトイレ介助などを介護保険サービスの費用に換算。膨大な労働力が介護に吸い取られている。
・在宅での介護を困難にさせる原因の1つが昼夜逆転などの睡眠問題ではないかと疑われていたがその通り。
・認知症の「中核症状」は物忘れ、見当識障害、高次脳機能の障害。しかし中核症状は認知症の問題のごく一部を占めるに過ぎず、「辺縁症状」(辺縁とは中核でないという程度の意味合い)が介護の現場では主役。
・認知症高齢者594名を対象にどのような辺縁症状が介護上の問題となっているのか実態調査。被害妄想、幻覚、徘徊、火の不始末など「ボケ症状」としてよく知られている異常行動が並んでいるが、これらを押さえてトップにランクされたのが不眠や昼夜逆転などの睡眠障害。
・睡眠障害が認知症の介護で問題となるのは単に夜間に目覚めるだけではなく、同時にさまざまな辺縁症状を伴いやすいから。そのため、睡眠障害は在宅介護を困難にさせる一因。
・家族に入所を決断させる要因とは、影響の大きいワースト3を挙げると、第3位は男性であること、第2位は攻撃的行動があること、そして第1位は予想通り睡眠障害。
・睡眠障害が重症になるほど辺縁症状は悪化し、逆に睡眠障害が改善すると辺縁症状も緩和されることが明らかになっている。つまり、認知症患者に夜間によく眠ってもらうことは介護負担を軽減するためにとても有効。ところが認知症の睡眠障害を治すのは本当に大変。安全で有効な薬物療法は残念ながら見つかっていない。
・診断の際にはどうしても家族の陳述に頼ることになるのだが、介護上の負担感が大きい夜間の中途覚醒に訴えが集中し「不眠症」と誤診しやすい。
・薬物療法だけで睡眠障害を解決することは難しい。質の良い睡眠は適度な疲労を伴う活発な日常生活があって初めて得られるからだ。認知症といえどもその基本原則は変わらない。危険防止や徘徊を防ぐために目配りするのも大事だが、できる限り外出させて散歩や運動、日光浴の機会を作ることも長い目で見れば介護負担を減らすことに通じる。レクリエーションなどの日中の活動を通じて生活のリズムを整えることが目的のはずのデイケアで、手間がかからないからと長い昼寝をさせる施設もあるやに聞く。それでは結果的に家族に夜間の介護負担を押しつけていることと同じである。本末転倒も甚だしく、あってはならないこと。


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■介護殺人 疲れ果て 不眠、加害者の半数 毎日新聞調査:毎日新聞2015年12月7日 東京朝刊

抜粋
・介護している自分の家族を殺害した「介護殺人事件」44件を調べたところ、半数近い20件で加害者が昼夜を問わない過酷な介護生活を強いられていたことが分かった。不眠で心身ともに疲れ果てた末に犯行に及んだとみられる。「事件当時はうつ状態」と診断された例も目立った。介護疲れによる殺人や心中は後を絶たないが、認知症や障害を抱えた家族を介護する人たちの厳しい現実が浮かび上がった。

・20件以外の加害者が不眠に悩んでいたかどうかは分からなかった。ただ、44件のうち35件(80%)について、裁判所が介護疲れを事件の主な要因と認定しており、不眠に悩んでいた加害者の割合は実際はもっと高いとみられる。他9件は貧困による将来の悲観などが背景にあったとされた。
・「不眠」の20件のうち8件の加害者は事件後の精神鑑定で「昼夜を問わない介護などで、事件当時うつ状態や適応障害だった」と診断された。不眠が続いた影響で精神的に不安定になった可能性がある。
・警察庁によると、介護・看病疲れによる殺人事件(未遂含む)は統計を取り始めた2007年から14年までの8年間に全国で371件発生。年平均では46件、8日に1件のペースで起きている計算。殺人事件全体の3〜6%を占める。今年も11月までに40件起きている(暫定値)。他に自殺や無理心中で亡くなった人は14年までの8年で2272人。
・一方、介護保険制度に基づく要支援・要介護者は厚生労働省の統計で全国に約615万人(今年7月末)。自宅で介護されている人は約352万人(14年度)に上る。25年にはそれぞれ約830万人、約490万人に急増すると見込んでいる。





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Last updated  2016.04.04 03:43:21


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