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2019.02.11
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テーマ: 読書(8592)
カテゴリ: 読書 Reading
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村上ファンドといえば2000年前後にはじめて耳にしました。昔口座を持っていたオリックス証券で紹介されていたような記憶がうっすらあります。会社に乗り込んで行き、経営陣と物言う株主として敵対的にやりあうという投資スタイルが日本にも来たのかと、驚くとともに興味を持ったものです。

一時は5000億円近く運用していたファンドも村上さんの2006年の逮捕後解散して今は無く、現在はご自分のお金で投資事業をされているようです。1年くらい前のニュースを見ると、物言う株主としての投資スタイルも復活して、黒田電気のTOBに高値で応じられるなど、運用成果は順調なようです。

この本は、投資家として復活後2015年に証券取引等監視委員会により金融商品取引法違反(相場操縦)容疑で自宅やお子さん宅などが強制調査されたことや、それがきっかけでお子さんが流産されたことで、これまで誤解されてきた村上さんの理念や信念を世間に伝えたいという思いで、出版されたようです。

コーポレートガバナンス・コードとか、ROEとか、スチュワードシップ・コード等難しい話ばかりでなく子供の頃の話とか、学生時代の話、通産省時代の話、著名人との交流、ITベンチャーの社長との交流や人物評、ボランティア、飲食店・高級老人ホーム・東南アジアでの庶民向け住宅の供給等の投資とか面白いエピソードを、飾らない素直な文章で語られており、好感が持てます。お勧めの一冊です。

難しいところは軽く読み飛ばすも、1日で読みました。これまで、逮捕後ややネガティブに見てきた村上さんへの印象が、まだ全面的には信頼はしないものの大きく変わりました。ROE重視とかはもうちょっと勉強しないとなにもいえませんが、村上さんの主張は正しいと思いますし、国際的な風潮もそうなっていることはわかりますが、日本的に内部留保を厚くするのもそれなりにメリットがあるので一概に否定はしなくても良いのではと思います。

灘中・灘高から東大法学部に進学、通産省入省ですが、子供の頃から小遣いで株を買ったり、投資に対する親御さんの厳しい教育を受けて育ち、学校の掃除当番はサボっていたそうです。

通産省入省3年目の外務省出向中に1985年1人でエジプトで日本を紹介するイベントを仕切った話の中で、岩崎宏美さんのコンサートを開いたとありました。もしやと調べると、3年前に岩崎宏美さんと八神純子さんの聖母たちのララバイの記事をこのサイト紹介した際、岩崎宏美さんのエジプト公演をあわせて紹介しましたが、これが1986年の岩崎宏美さんのエジプト公演で時期的にほぼ一致します。村上さんプロデュースとはびっくりでしたびっくり



Wikipediaの村上さんの項目とあわせて読むと余計味わいが深いです。出光興産の昭和シェルとの合併話で、創業家への助言を行い、会社と創業家の橋渡しを務めて感謝されたことを知りびっくりびっくり。2015年の強制調査の際、第三者委員会を設置して問題を調査し、SESCに刑事告発を断念させたのは結構すごいことだなと思いました。

2005年の衆院選で堀江貴文さんが当選していれば、自分の運命も変わっていたかもしれないと、ちらっと書いてました。これについては、私の考えでははふつうの事業会社の買収だったら、おそらく2人とも逮捕まで行かなかったように思います。阪神といった鉄道という公益事業や、ニッポン放送、フジTVといたラジオ・TV局という政界と密接に結びつくマスコミ等の日本の要の部分の企業の買収に挑戦したことで、超えてはならない一線を超えてしまい、これ以上似たような案件が出たらかなわないと、既得権益層、政治・経済・官僚といった支配階級がなにがなんでも両者を排除の方向に向かったのではと考えます。だから有罪の論拠がいまだに議論のあるように思います。

東京スタイルの買収の際、仲介に立ってくれたイトーヨーカドーの伊藤 雅俊さんの労を無にして激怒させたりしてましたが、日本の支配階級ともう少しうまく付き合っていたり、ご自分の欠けている人付き合いやマネジメントの部分を補うような参謀を置いていれば違った運命だったような気がします。

ちなみにライブドア事件で堀江さんの一審有罪判決の際、小泉純一郎元首相が報道陣に対して「親しき仲にも礼儀あり」とコメントされていたのについて、自民党と親しい時期もあったとはいえ、だからといって何をやっても許されるわけではない、と自分なりに解釈しました。

挫折を経験して復活した村上さんの今後の活動と、日本のコーポレート・ガバナンスがどうなるかが楽しみです。堀江さんの今後の活動についても同様です。また村上さんと同い年の私もがんばりたいと思います。

最後にU-NEXT社長・USEN会長の宇野康秀さんについては、本の中で結構出てきますが、たびたびの困難を跳ね返す強靭な精神力は見習いたいと思いました。



村上世彰 (著)


■参考リンク
Wikipedia:村上世彰
人物
M&Aコンサルティングを核とする村上ファンドを創設した人物。大学卒業後、通商産業省(現経済産業省)に入省し公務員として約16年勤務する中で、日本経済の永続的な成長のためにはコーポレート・ガバナンスが大切であることを実感し、自らがプレーヤーとなって変えていこうと決意して40歳を目前にファンドを立ち上げる[1]。現金や遊休優良資産を抱えていながら有効活用していない上場会社の株式を取得し、日本の株主の多くが(もしくは一般化された日本人像として)経営関与には消極的な中で、積極的に株主提案を行い企業価値の向上を計り、株主を軽視する経営者に対しては株主総会などで経営陣を批判・叱咤することなどから、「もの言う株主」として注目を集めた。投資対象とした会社の株を購入した上で、利益の上がる事業に専念させて会社の株主価値向上を目指す投資手法を採った。代表的な案件に、東京スタイル、ニッポン放送、阪神電気鉄道などがある。投資規模が拡大の一途をたどる最中、ファンド設立から6年後、いまだ法的解釈は賛否両論あるものの、ニッポン放送株式のインサイダー取引の容疑で逮捕された。 主義主張に「企業にとってのお金は人間の身体でいうなら血液、企業成長にはお金(血液)の流れが大切であり、流れが滞ると企業の健康に悪い影響が出る」というものがある[1]。
村上ファンドと近い時期に、同じく積極的な経営手法で注目された元ライブドア社長堀江貴文と関連して語られることも多い。

2015年11月25日、証券取引等監視委員会により金融商品取引法違反(相場操縦)容疑で自宅や長女宅などが強制調査された[11]。これに対して12月「相場操縦をする意図も理由もないこと」「借名口座は使っていないこと」「空売り自体が市場に誤解を与えるものではないこと」を挙げて疑惑に反論した[12]。その後、2016年3月、村上側は「相場操縦罪は成立しない可能性が濃厚」との調査結果を監視委に提出した[13] 。この調査結果は、村上側の依頼により編成された第三者委員会(委員長=宗像紀夫 ・弁護士)が問題の株取引を調査し、大学教授ら専門家に意見を聞き、過去の相場操縦事件と比較するなどして検証を進めたという[14]。第三者委員会委員長の宗像紀夫は元東京地検特捜部長、内閣官房参与。 また、強制調査を受けた長女・村上絢は当時妊娠7カ月で、産休中で業務から離れており、嫌疑対象の時期を含め売買判断に全く関与していなかったにもかかわらず、度重なる調査を受けたストレスから死産する[1]。これを契機に自身が再び表に出て自分の理念や信念ときちんと伝えなければならないと思い、自身が持ち続けてきた上場企業のあるべき姿についての信念を単行本の形で世に出すことを決意し[1]、2017年6月、自著『生涯投資家』(文藝春秋)を上梓。 その後、証取委は、検察の起訴が見込めなかったため刑事告発を断念した[15]。
出光・昭和シェル統合
石油元売り大手の出光興産株式会社と昭和シェル石油株式会社は、2015年7月に両社の経営統合について協議を開始したが、出光の大株主である創業家が反対し、出光経営陣と創業家は一時没交渉となった。2017年秋、村上世彰は、創業家と親しい財界人から創業家への助言を依頼され、「部外者としてではなく株主目線で誠実に関わろう」と考え、2018年初めに出光株を1%弱取得。同年2月頃からは出光経営陣とも接触し、創業家と経営陣の橋渡し役を担った。その後、村上の橋渡しにより、2018年7月10日、出光興産と昭和シェル石油が統合合意を正式発表した。出光興産会長の月岡隆は記者会見で、「著名な投資家である村上世彰氏が、創業家の相談相手になり、公正な立場から、創業家を含む全てのステークホルダーの共同利益の向上のために、統合の必要性について助言したことが当社と創業家の関係改善につながったのは事実。村上氏が無私の立場から尽力したことに感謝している」と異例の謝辞を述べた[16][17][18][19][20][21][22][23][24]。

旧村上ファンド、黒田電気のTOBで380億円稼ぐ…村上世彰氏の取締役就任を要求Business Journal / 2017年12月7日 0時0分

Wikipedia:堀江貴文
一審での有罪判決後
判決を受けて、以前衆院選を争った国民新党の亀井静香代表代行は「まだ若いんだから、これからスタート切ってほしい」とエールを送り、「わが息子」と持ち上げた武部勤元自民党幹事長は「裁判は裁判」と淡々と述べた。また、小泉純一郎元首相は報道陣に対して「親しき仲にも礼儀あり」とした。

Nikkei Styl:出世ナビ キャリアの原点マイナス800億円の“遺産”を背負って U-NEXT社長・USEN会長 宇野康秀氏





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Last updated  2019.02.11 01:30:05


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