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私は古い人間のせいか、「全然ある」という言い方が嫌いです。
「全然」という言葉のあとには否定がくるものだと思っています。
だから近頃、TVで毎日見るあくどい顔の司会者まで「全然すごいです」と言ったのを聞いて、そいつが益々嫌いになりました。
ところが昨晩本を読んでいて驚きました。
明治の文豪「森鴎外」が「全然」のあとに否定の言葉をつけていないのです。
「中には全然国語になったものもある。」
これは森鴎外の発言を速記したものですが、読んだ瞬間びっくりしました。
明治41年の発言です。
慌てて辞書をひきました。やはり「全然」のあとには否定がくるとなっていました。
あの森鴎外が言葉を間違うとも思えないし・・・ちょっと悩んでいます。
なお、これは文部省(現在の文部科学省)によって開かれた「仮名遣(かなづかい)調査委員会」での発言です。
出典は「仮名遣意見」(「鴎外論集」講談社学術文庫)です。
三鷹市禅林寺にある森林太郎の墓

本郷にある「沙羅の木」の碑
追記:少々調べた結果、明治時代には「全然」を肯定として使う用法があったようです。だから「全然」大丈夫なのですね。
でも変だなぁ。