ジャズの神様の思し召しのままに

ジャズの神様の思し召しのままに

2008年04月26日
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テーマ: Jazz(2022)
カテゴリ: ★★★★
コンテ・カンドリの作品にはアタリとハズレがある。この人、楽器はめちゃくちゃ巧いのだが、やっつけ仕事風になってしまったり、楽器のテクニックだけが目立ったりして、歌心がおざなりになるときがある。(特に兄ピートと競演した作品に多い。)しかし、この作品は、大アタリだった。

大アタリの勝因はピアノのルー・レヴィにあるのではないか、と思っている。ルー・レヴィは猫麻呂の大好きなピアニストだということもあるが、この人が参加しただけで場が華やぐのだ。軽さとしなやかさを兼ね備えたピアニストというのはなかなかいない。プレヴィンやピート・ジョリーでは軽さが勝ってしまう。うーん、メルローとカベルネ・ソーヴィニョンのバランスが難しいボルドーのワインのようなものか・・・。そんなわけで、ルー・レヴィが参加したことで、華やいだ雰囲気の中でもしっとりとオトナのジャズを聴かせるというか、コンテをして吹かせしむ、ということになったのだろう。

こうなったらベースも褒めねばならない。ルロイ・ヴィネガーの図太くてストレートなベースがカンドリのトランペットに似合うのだ。カンドリはアイドリース・シュリーマンやトミー・タレンタインと同様に、大雑把で大胆な吹き方が魅力である。こんなところが日本での人気がイマイチな理由かもしれないが、ツボにはまった時の気持ちよさがあるのだ。クリフォード・ブラウンのような細かいニュアンスを表現する人にはできない味わいなのである。そんな突撃ラッパと共に進軍してくれるのが、ルロイ・ヴィネガーの重戦車部隊というわけだ。この突撃隊のモノクロームな世界にルー・レヴィが複雑な色合いをつける、というのが、この作品の面白いところ。

突撃ラッパのカンドリもバラードとして"Flamingo"を演奏している。ここでもやっぱり突撃ラッパ気質は変わらないが、何せ楽器の扱いがメチャうまな人だけに、テクニックを駆使した演奏で勝負する。ここはひとつ名人劇場を堪能する時間だと思って腹を据えて聞いて見ると、これがまた楽しいのである。ハイノートあり、ハーフバルブあり、「コンテ・カンドリここにあり」と感じさせるパフォーマンスである。

そういえば、この作品にはビル・ホルマンのテナーが参加していたのだが、全く影が薄く、すっかり忘れていたことも記しておこう。これも、この作品の特徴だと思うから・・・。

猫麻呂ポイント:★★★★☆(4.0)
Conte Candoli /West Coast Wailers (Atlantic)






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最終更新日  2008年04月26日 11時25分27秒
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