ジャズの神様の思し召しのままに

ジャズの神様の思し召しのままに

2008年07月06日
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テーマ: Jazz(2022)
カテゴリ: ★★★★☆
こんな蒸し暑い日に、よりによってジーン・アモンズなのである。暑い中、野外でバーベキューを食べながら、半ばやけくそ気分でビールを大量摂取するのが実はマイウ~だったりする。これをジャズに応用すると、コテコテ派テナーwithオルガンなのである。しかし、コテコテ派テナーサックスは、アーネット・コブ平師匠やロックジョウ親分のように、案外ドライに吼えるタイプが多い。言わば「炎天下のスーパー・ドライ一気飲み」である。しかし、業界の「ボス」ことジーン・アモンズの鉛色の音がねっとり吼えると「炎天下のウォトカ一気飲み」のような状態になるだろう。うーん、これは危険だぁ・・・。(よい子は真似してはいけません。)

さてこのCD、そんなに危険なモノかと言うと、そうでもない。どちらかと言えば「夜の音楽」だろう。6曲のうち、オルガン(ジョニー・ハモンド・スミス)の入ったセッションは4曲で、残り2曲はピアノ(マル・ウォルドロン)による渋いバラード演奏だ。オルガン4曲のうち、"Gettin' Around"と"Blue Room"はミディアムテンポを速めにした程度のマイルドなテンポだし、最大の「萌え」曲"Water Jug"もテンポを若干緩めてマッタリとやっている。一気飲みではなく、バー・カウンターでゆっくりと舐めるように味わいたいものである。

オルガン4曲にはフランク・ウェエスが参加しているが、テナー・サックスを吹いているのは"Water Jug"の1曲のみ。残りはフルート演奏に徹しているが、これがまた「夜の音楽」しているのだ。本当はユゼフ・ラティ-フの怪しげなフルートが入るともっと面白くなりそうだが、とりあえずはウェスの無難なフルート(今回もいい仕事してます)で良しとしよう。

「夜の音楽」としての真骨頂はやっぱりバラード。最初の2曲(これも悪くはないですよ)はウォーミング・アップとして聞き流して、勝負は"You Go To My Head"からである。マル・ウォルドロンのどんよりした音とアモンズの鉛色のサックスとの相性がバッチリなのだ。これで耳が慣れたところで、本日のメインディッシュの"Angel Eyes"となる。オルガンの音が静かに流れる中、ソウルミュージックの歌手のように出てくるアモンズ。ひとつひとつの音に感情を込めて歌い上げるように吹くのだ。さすが「ボス」はやることが違う。

メインの"Angel Eyes"を聴き終わった人には、ウェスvsアモンズのテナー・バトル"Water Jug"がご褒美として与えられる。ウェスがアモンズそっくりに吹いているのが可笑しい。ここでのウェスはすっかり「ボス」の子分と化しているので、実は猫麻呂も判別に自信がないのだが、先行で出てくる(左チャンネル)がウェスだろう。でも、他の曲では右チャンネルに「ボス」がいるから、やっぱり自信がないなー。

最後はバラード"It's Talk of The Town"で締めくくりとなる。バラードで締めくくる点も、この作品が「夜の音楽」を意識して作られた証拠だろう。何ともコクのあるバラードで、琴線に触れるというか、心を鷲掴みするような演奏なのである。アモンズを聴くと、楽器のテクニック、音楽のジャンル分け、ジャズで使われる音楽理論云々・・・なんて、ホントにどうでも良くなってしまう。音楽とは魂の叫び!なんですね、ボス・・・。

猫麻呂ポイント:★★★★☆(4.5)
Gene Ammons / Angel Eyes (Prestige)
Angel Eyes





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最終更新日  2008年07月06日 13時59分25秒
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