「夜の音楽」としての真骨頂はやっぱりバラード。最初の2曲(これも悪くはないですよ)はウォーミング・アップとして聞き流して、勝負は"You Go To My Head"からである。マル・ウォルドロンのどんよりした音とアモンズの鉛色のサックスとの相性がバッチリなのだ。これで耳が慣れたところで、本日のメインディッシュの"Angel Eyes"となる。オルガンの音が静かに流れる中、ソウルミュージックの歌手のように出てくるアモンズ。ひとつひとつの音に感情を込めて歌い上げるように吹くのだ。さすが「ボス」はやることが違う。
最後はバラード"It's Talk of The Town"で締めくくりとなる。バラードで締めくくる点も、この作品が「夜の音楽」を意識して作られた証拠だろう。何ともコクのあるバラードで、琴線に触れるというか、心を鷲掴みするような演奏なのである。アモンズを聴くと、楽器のテクニック、音楽のジャンル分け、ジャズで使われる音楽理論云々・・・なんて、ホントにどうでも良くなってしまう。音楽とは魂の叫び!なんですね、ボス・・・。