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2010/12/17

くり、頑張りました！

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カテゴリ：カテゴリ未分類

皆様ご無沙汰しております。

実は、うちのくりが手術しまして…

始まりはちょうど一年前。
日記に書いたので記憶にある方もおられるかと思いますが、
インスリンノーマと言う病気疑惑が浮かび上がってしまいました。

簡単に言うと、膵臓に腫瘍が出来て、
その腫瘍が常にインスリンを出し続けてしまうという病気です。
血糖値に関係なく分泌し続けてしまう為、

通常は、血糖値が下がりすぎて、痙攣やふらつきで飼い主が気が付いて病院へ、
開腹してみたら腫瘍が大きくなってしまっていたり、
転移してしまっていて手遅れってパターンが多いそうなんです。
仮に腫瘍を摘出出来ても、今度は逆に膵臓の機能が働かずに、
高血糖、糖尿病の処置が必要になってしまったりしてしまうことが多いとか。
術後の膵炎も怖い・・・

くりの場合、そういう症状は無く、
一年前の人間ドックならぬ、犬ドックでの検査で見つかりました。
超音波、CTと検査をしたのですが、
この時はどこにも腫瘍が見つかりませんでした。
その後、血糖値も安定していたりして、

特に症状が出ることも無く、普通に生活出来ていたんです。

しかし、今回違う獣医さんを紹介して頂きまして検査をお願いしたところ、
かなり低い血糖値が出てしまい、
その先生の恩師がインスリンノーマの症例をいくつか見ているとのことで、
母校である　相模原の麻布大学付属動物病院　を紹介して貰いました。

年間に5件程度しか出ない非常に珍しい病気だそうです。
よって症例を数多く見ている獣医はほとんどいません。
今回、お世話になった両先生にお会いできたのは本当に運が良かったってことだと思います。

低血糖になる原因はいくつもあり、
まずは消去法で原因を探ることから始まりました。
果たして大学病院での検査結果は、
やはり　インスリンノーマ

ただ、先生曰く、
膵臓の先端に4～5ミリの腫瘍があって、
場所的に良いことから、切除は十分に可能。
その後の膵臓機能も確保出来る確立は十分にあるとのことでした。
血液検査での結果からは他の臓器の機能は正常。
転移していることはおそらく無いのではないか？
しかし、この腫瘍、膵臓の表面に腫瘍と言う程の形態を持たないものもあるため、
やはり開腹してみないと何とも・・・　
そんな状況でした。

ひとつをクリアしてもまた次に更なる問題が・・・
その繰り返しを覚悟しなくてはならない、何とも悩ましい病気です。
発症後１～1年半しか生きられないというパターンが最も多いそうです。
救いはくりの場合、ほとんどのインスリンノーマを患った犬にある症状が無いこと。
やはり外科的治療に委ねるのが最良の方法だと判断しました。

そして、12月1日に手術をすることになりました。
結果、術前の想定できるいろいろなパターンの中で、
●事前の検査通りの腫瘍の大きさ、位置で切除に成功
●転移は認められなかったこと
●切除部分の組織の病理検査でも転移の可能性は低いとのこと
●膵臓機能も働いており、血糖値が正常に戻ったこと
これら、考えうる中で一番良い結果を得ることが出来ました。

今後の再発の心配は付き纏いますが、
まずは一安心。

退院後、嘔吐を繰り返したり、ぐったりする様子を見て不安だったのですが、
ここ3日ほどで急に元気になり、
一昨日、無事抜糸、術後の検査でも良好な結果を得ることが出来ました。

くりはほんと偶然に　
ポチたまに出演になったり、
The dog のカレンダーモデルになったり、運の良い子のはず。
しかし、滅多に無い病気を呼び込まなくても良かったのに…
それでも良い獣医さんに出会えたのは運が良かったってことですね。

まだまだデータの少ない病気。
症例の多い病気でそのほとんどが…　なんていうパターンとは違います。
症例の少ないことが、逆に今までに無い完治に至るってことも十分有り得るわけですよね？

頑張って長生きして欲しい…