ボヤキ・ツブヤキ・ヒトリゴト

ボヤキ・ツブヤキ・ヒトリゴト

September 2, 2004
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私は意志が弱く、一度「こう」と決めたことでも、ちょっと何かあるとすぐにへこたれてしまいがちな人間です。
でも、そんな意志薄弱な私のカンフル剤のひとつは、『パピヨン』という映画のビデオだったりするので、心が疲れた時なんかによくビデオラックから引っ張り出してきて観たりする事が多いんですね。
それでもって、これが結構効くんですよ。

『パピヨン』というのはもう30年も前の映画なので、当然リアルタイムでは観ていません。初めて観たのは・・・TVの洋画劇場だったと思う。でもまだ小学生くらいだったので、当時は小難しくて暗い映画だなあ程度にしか思わなかった記憶があります。
で、大きくなってから、たまたま点けた衛星放送放映されているのを観たのがきっかけでしたね。

主演は、今は亡きスティーブ・マックイーンと、名優・ダスティン・ホフマン。なんたって30年前だから、ダスティン・ホフマンが若い!
で、ストーリーは、というと、無実の罪で投獄されたパピヨン(マックイーン)と刑務所内で知り合ったドガ(ホフマン)の、脱獄と友情の物語。まぁその刑務所(というか、ひとつの島が丸ごと刑務所になっている)が酷い所なんですな。昔は当たり前だったのかもしれないけど、囚人は人に非ず、みたいな感じ。
パピもドガも、最初はお互いの利益(脱獄や囚人同士のリンチから身を守るためとか色々)のために手を組むんですが、やがて本物の友情が芽生えていくんですね。その過程がわざとらしくなくて感動的なんですが、この映画が私のカンフル剤となり得ている一番大きな理由は、パピヨンの「生への執着」です。

彼は絶対諦めません。飢えてミミズやゴキブリを喰っても、リンチにあっても、生きて脱獄するという目的のため、そして友のために、絶対に自分に負けるということをしません。

もう、主人公たちは文字通り泥まみれの血まみれ、マックイーンはこの映画のためにかなりの減量をしたらしいのですが、二枚目の面影すらないくらいの姿です。

その姿は映像的にもあまりに凄絶すぎるので、苦手な方は途中で観るのをやめてしまうかもしれません。ホント、もっとオブラートに包んだ表現方法もあるでしょうに、ここまでストレートに「生きる」ということ、「不屈」とはどういうことなのか、を、描いた映画もそう無いんじゃないか・・・と思われるほどです。

途中、無実の罪で投獄中のパピヨンが夢を見るシーンがあります。
夢の中で、パピヨンは裁判にかけられ、有罪を宣告されます。
裁判長は言います。
『人生を無為に過ごした罪で有罪』

ううううううむ・・・・・・・。
そんなこと言ったら、私なんてもう100万回以上も有罪判決が下っているんじゃないだろうか・・・。

私にとって、とっても、とっても目と耳と、心が痛くなる映画です。
でも、それと同じくらい、元気を貰える映画でもあります。

私のカンフル剤は、『パピヨン』をはじめとして他にもたくさんあります。それは映画だったり、本だったり、音楽だったり、人だったり。

その姿は脳裏に焼き付いて、おそらくずうっと消える事は無いのでしょうが、それでもまだ、その試合のビデオを観帰すことができないのは、目と、耳と、心が痛くなるからでしょうか。

おまえは、人生を無為に過ごしているのは無いか、と。

あのコートの中には、もうひとりの「パピヨン」が、確かに居ました。





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Last updated  September 2, 2004 08:08:59 PM
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